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折れた竜骨

著者 米澤穂信 (著)

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニ...

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折れた竜骨

税込 1,650 15pt
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折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

税込 1,980 18pt

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商品説明

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年──そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか? 現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!

著者紹介

米澤穂信 (著)

略歴
1978年岐阜県生まれ。「氷菓」で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。ほかの著書に「インシテミル」「春期限定いちごタルト事件」など。

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みんなのレビュー361件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

魔法と剣vs論理的な謎解き

2011/03/14 16:24

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

12世紀末の、北海に浮かぶソロン諸島を舞台に
魔術と剣の世界でありながら
論理的な謎解きに挑む意欲作です。

ソロン諸島の領主・ローレント・エイルウィンは
迫った敵襲に備え、傭兵を募集していました。

やってきたのは8人の傭兵候補と
別の目的で旅をするファルク・フィッツジョンと
従者の少年ニコラ。

ファルクはトリポリ伯国の聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士で
暗殺騎士エドリックを追っています。
暗殺騎士は自ら手を下さず、
魔術によって<走狗(ミニヨン)>を使い、
密かに人を殺します。

その夜、ローレント・エイルウィンは何者かに殺害されます。
領主の館のある小ソロン島は天然の砦と北海の荒波、
ソロン島に守られた、いわばクローズド・サークル。

殺害者の<走狗>でさえ、夜は小ソロン島にはおらず
どうやって北海を渡り、入り組んだ館の作戦室まで
たどり着けたのかが第一の謎。

さらに、同じ夜、館の西にある塔から
20年間幽閉されていた不老不死の「呪われたデーン人」が
逃げ出しました。
こちらも密室からの脱出で、第二の謎。

魔法を使えば、どんな無理も成立するのではないか
と思われるのですが、最初に騎士ファルクは宣言します。
「理性と論理は魔術をも打ち破る。必ず。」

ミステリーの謎解きも見事なら
ソロン島を襲う「呪われたデーン人たち」と騎士、
傭兵、そして民間兵たちの戦いも迫力があります。
階級差と人種差別をかいくぐり、己の力を頼りに
世間を渡り歩く傭兵の強さと勇気にしびれます。

一作ごとにさまざまなチャレンジを続ける米澤穂信は
本書で「特殊設定ミステリ」に挑んでいます。
剣と魔法の世界を選んでいますが
アーサー王と騎士たちの世界ですので
それほど違和感はありません。

さらに本書のベースとなったのは
彼がデビュー前、インターネットで公開していた小説。
デビューが決まり、途中で消去せざるをえなかったという
こちらも「伝説の小説」です。

設定は全く変わっていますが、
特殊世界とミステリに挑む姿勢は同じ。
米澤ファンは必読のミステリーでしょう。

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紙の本

ファンタジーでありながら本格ミステリーの謎解きが味わえる

2011/02/16 18:16

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 物語の舞台は、グレートブリテン島の東、北海に浮かぶ架空の島のソロン島と小ソロン島からなるソロン諸島。時代は12世紀の末。主人公は、ソロン諸島を治めるエイルウィン家の娘のアミーナ、16歳。

 物語は、アミーナの父で領主であるローレント殺害の犯人探しを軸に進むミステリー。トリポリ伯国からきた騎士のファルクと従者のニコラが「名探偵と助手」の役割。
 領主一家が住む小ソロン島は、150ヤードの海でソロン島と隔てられていて、夜間は「自然の要害」と化す。ローレントがその夜、殺された「作戦室」に居ることは、限られた人しか知らなかった。などを手がかりに、2人とアミーナが、犯人に一歩二歩と近づいていく。

 ファルクの推理は、細かい点を見逃さず、論理的に組み立てていく。本書は本格的な推理小説だ。そしてなおかつ本書はファンタジー作品でもある。物語の世界では、魔法や魔術はもちろん、「暗黒騎士」とか、首を切り落とされない限り死なない(死ねない)「呪われたデーン人」なんてのも出てきて、物語の重要な要素になっている。

 「自然の要害」となる小ソロン島は、ある意味「密室」。でも「魔法あり」じゃ「密室」の意味がない、そもそもそれじゃミステリーにならないんのじゃないの?という心配はもっともだ。しかし、その世界のルールさえ押さえれば、ファンタジー+本格ミステリーも可能なのだ、ということを本書は示してくれた。

 ミステリーファンにもファンタジーファンにもオススメ。新しい体験になるだろう。

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紙の本

超絶の異色作

2017/04/22 19:02

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

ファンタジーにして本格ミステリという今まで見た事の無かった作品です。米澤さんなら学園ミステリ!というイメージ。こういう作品が書ける方とは思いませんでした。細かい事はどうでもいいので とにかく読んでください。

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紙の本

ミステリー+ファンタジー+歴史もののぜいたく

2014/12/25 22:34

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この頃『満願』という短編集が話題になっている。
と思っていたら、2015年版「このミステリーがすごい!」で1位になった。
米澤穂信というのは個人的には聞き慣れない名前だったが、
わかってみれば、既に相当の評価を確立した作家らしい。

『満願」もだから読みかけていて、なるほど読んでいても相当の実力はわかる。
まだまだこれから驚かさせることになりそうだ。

一方、作家その人が気になり、調べてみて本書があるとわかって、
別の意味で興味を持って先に読んでみた。

というのもこちらはまた普通のミステリーとはだいぶ趣が違うのだ。
あとがきのようなものを作者自身が書いているが、
ミステリーというだけでなく、ファンタジー、
さらに西洋の歴史の要素を合体させたのが持ち味らしい。
私はたまたまどれにも興味を持っているので、
結果的にいかにもぜいたくな読書になった。

歴史的な背景は、12世紀の英国、というか直接には北海の島が舞台である。
獅子心王リチャードやらジョン王の名前、十字軍という言葉も
時代情勢として遠い噂のように出てくる。
ヒロイン=語り手の父が領主を勤める島を襲い来る脅威、
また父の暗殺がメインプロットだが、
この時代、魔法というものがリアルに実在したものとして設定されていて、
そのファンタジー的要素とリアリズムが混じりあうのが面白い。
もっともマンガなどを含めて考えると、これはよくあるやり方で、
その辺に馴染んでいる読者にはとくに目新しいわけではあるまい。
むしろ特徴的なのは、通常リアリズムをベースにしている「謎解き」に、
リアルなものとしての魔法が混じりあうところ。
これはなかなか新鮮な感じがした。

前半は犯罪捜査に当たる部分で、丹念に事件をたどる。
アクションを求める読者はやや退屈かもしれないが、本格ミステリーと思えば十分楽しめる。
それぞれ癖のある人物たちが容疑者、というのはよくあることだろうが、
それがこの時代、この場所での設定であるために、さらに魔法などの要素も含むために
いわば異文化の混じりあう複雑な状況なのが面白い。

けっこう長い物語だが、
やがて島を襲う「呪われたデーン人」たちとの攻防のアクション
そしていかにも緻密に周到に組み立てられた圧巻の謎解きへと続く。
やはりミステリーとアクション、歴史ドラマの魅力が混合しているのである。

戦闘シーンとかになるとけっこう血なまぐさいが、
それでも妙に静かな落ち着きがあるのはこの作家の持ち味だろうか。
個人的には、波乱の物語なのに慌てずじっくり読める感じで、
それが不思議と気持ちがよかった。
登場する人物たちも、どこか不思議な個性があって楽しめた。
続編があってもいい終わり方だが、予定にはないらしい。
それぐらいで終わるほうがいいのだろうという気はする一方、
何となく未練を感じてしまうのも作品の魅力のせいだろうと思う。

日本推理作家協会賞受賞。

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紙の本

ミステリーだが魔法とファンタジーのエンタメ

2022/02/14 22:42

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は米澤の初期の作品で、イングランドとデンマークの間に浮かぶソロン島という小島の領主と、ソロン島を戦闘で失ったデンマーク人との戦いを描いている。領主の娘が物語の語りを担っている。舞台設定そのものが珍しいもので、米澤が作家になる以前に習作として書いたものである。

 温めていたといえばそうなるが、米澤作品の中でもこれに類したものは見つからない。時代も不明であるが、欧州の話らしく魔法が登場するいわばファンタジーである。しかし、そのコアになる部分はミステリーである。

 小ソロン島の城の衛士が殺害され、犯人探しが始まる。さらに領主が自室で殺害されるという事件がその後に勃発する。これらの殺人事件の解決に当たるのが南方の国から来た騎士という割り付けである。しかし、この後の解決編ではファンタジーでの解決となるので、ミステリーとは異なるようだ。

 本格的なミステリーとは言えないが、その着想や登場人物などは映像化すれば、かなり見栄えのする作品になるのではないか。我々とは全く縁のない時代、場所、登場人物が読者を楽しませてくれると思う。

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紙の本

映画にしたら、それなりに面白いでしょう。いや、読み始めて凄い作品に出合った、と喜びもしました。ファンタジーとミステリの融合というのもなかなかいい。でも、密室ものの限界、ファンタジー故の弱さもあります。特に時間が経過したときの感動が薄い・・・

2011/10/24 19:20

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

好きなカバーです。とはいえ、諸手をあげてとまではいいません。理由ですが、東京創元社はこのミステリ・フロンティアのスタイルとして、背中を水色にすると決めているようですが、限界を感じます。そろそろラップラウンド形式を取り入れてもいいのではないでしょうか。特に今回のように、海を使った写真の場合、これがそのまま裏まで回り込んでいたらどんなにすばらしいカバーになったことだろう、なんて思うのですが。

素敵な写真は、Russell Kaye/Sandra-Lee Phipps/Getty Images、装幀は、御馴染み、岩郷重力+WONDER WORKZ。

カバー折り返しには、
                 *
ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。
その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・
フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父
に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げ
た……。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、〈走狗〉候補の八人
の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかっ
た塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン
人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たし
て真相に辿り着くことができるのか?
現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!
                 *
という文章があります。米澤穂信と〈魔術と剣と謎解き〉というのが結びつかないので困りますが、あとがきを読むと、この作品、原型が2001年にネット上に公開されたものの、作者のプロデビューもあって、解決篇を付けることができないままに終わっていたものを、今回書きなおしたということがわかります。私にもそういう書きかけの書評がいっぱいあるのですが、さすがプロは違います。

なんとも凄い作品になったものというのが第一印象。ただし、気になる点が二つ。一つは、そういう過去の作品に手を加えた、というか書き直したものを〈新境地に挑んだ〉と書くのがいいのかな、ということ。二つ目が、登場人物の年齢の特定ができないこと。結構気をつけて読んだのですが、誰が何歳であるかがわからない。ま、イメージで読める話なのでそれでいいのですが、ちょっと勿体無いかな、と思います。で、このお話、出版社が特設頁を設けてかなり詳細に案内をしていますので、興味がある方はそちらも覗いてみてください。

時代は十二世紀末で、魔法がある、ということを除けば、ヨーロッパそのものと考えても支障はありません。案内文に登場するアミーナ・エイルウィンは、領主の16歳になる娘ですが、ソロン島での生活にあきて外にでることを画策しています。しかし、それは父親であるソロン領主ローレント・エイルウィンの突然の死によって変更を余儀なくされます。

領主ローレントは、20年前、まだ若かった頃に、呪われたデーン人からの襲撃を撃退し、ソロンの島を守ります。そして、ソロンの街を繁栄させた英雄として人々から尊敬を集めていました。そのローレントは、近々、デーン人の襲撃があるとの情報を得、その備えのために傭兵を集めるよう命じたばかりでした。そのローレントが暗殺されてしまったのです。

疑われるのは、まずは部外者ということになります。八人とありますので、特設頁を利用して簡単に紹介すれば

1)ファルク・フィッツジョンは、トリポリ伯国の聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士で、魔術を使い、暗殺騎士と呼ばれる敵を追って各国を旅しています。供のニコラを引き連れ、アミーナと共に事件の真相を追います。

2)ニコラ・バゴは、ファルクの従士です。アミーナよりも年下らしく、父親を暗殺騎士に殺されていて、仇討ちのために、ファルクに従い旅しています。

3)コンラート・ノイドルファー:遍歴騎士。ザクセン人。騎士としての名声と富を求めていて、部下は粗野です。

4)イテル・アプ・トマス:弓手。ウェールズ人。弓の使い手で、グロスタシャーの荘園で働いていた事もあり、イングランド語を使えます。

5)ヒム・アプ・トマス:イテルの弟で、兄と共に傭兵をしています。

6)ハール・エンマ:傭兵。マジャル人。東方の蛮族で恐ろしく強け、イングランド語はあまり理解していないようです。

7)スワイド・ナズィール:錬金術師。サラセン人。見た目は幼い子供ですが、3メール程の青銅巨人を自在に操ります。

8)イーヴォルド・サムス:吟遊詩人。イングランド人。父ウルフリックはローレントと共にデーン人と戦い、その様子をバラッドとして残しました。

となります。探偵役のファルクとニコラについては、取り立てていうほどの魅力を感じませんが、スワイド・ナズィールは面白いです。特にラストのほうで青銅巨人を操る様子は圧巻です。鉄人28号、ここにあり、といったところでしょうか。全体として、ミステリとして書かれていますが私はミステリ的要素もあるファンタジーとして読みました。

この作品、第24回山本周五郎賞の候補になりましたが、異色の存在ではなかったでしょうか。ファンタジーが、しかも海外を舞台にした魔法談が有名な賞の候補になる、時代が変わったことを教える出来事ではないでしょうか。ただし、です。弱さがないわけではありません。読後、凄い本に出会ったという気持ちが長続きしないのです。私の問題もあるでしょうが、架空談の弱さかもしれません。

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紙の本

ちゃんとミステリ

2020/05/13 21:43

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る

騎士が戦い、
魔術師が跋扈して、
呪われたよそ者が襲ってくるという
ファンタジーの設定でごまかさず、
ちゃんと米村穂信の謎解きでした。

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紙の本

☆[推理×ファンタジー]の異色の掛け合わせ☆

2024/04/21 08:33

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る

ロンドンから出帆し、波高き北海を3日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、ある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンとその従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、「御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている」、と告げた。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、走狗(ミニオン)候補の8人の容疑者、いずれも劣らぬ怪しげな傭兵達、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年。そして、甦った《呪われたデーン人》の襲来はいつ?
魔術や呪いが跋扈する世界の中で、推理の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?

一見すると、「推理」と「ファンタジー」は相いれないもののようにも感じる・・・
ただ、そこは、さすが作者だ。
密室殺人と呪われたデーン人、鑑識まがいの謎の粉等をうまく絡めているように感じた。
ただ、読み進めていくにつれ、[推理×ファンタジー]の異色の掛け合わせに限界を感じました。
「推理」でも「ファンタジー」でもなく、新しいジャンルとして偏りなく読んでいくと、受け入れられる作品だと思います。

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2011/07/01 05:29

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2011/01/09 16:16

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2012/01/16 03:09

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2010/10/30 06:18

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2012/02/24 21:12

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2011/12/06 11:38

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2011/01/31 16:37

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