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商品説明
【紫式部文学賞(第30回)】友人から依頼された「日本で最初の国立図書館の小説」を綴りながら、涙もろい大学教授や飄々たる元藝大生らと共に思い出をたどり、友人の人生と幻の絵本の謎を追い…。本を愛した人々の物語。『別冊文藝春秋』連載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」
作家の〈わたし〉は年上の友人・喜和子さんにそう提案され、帝国図書館の歴史をひもとく小説を書き始める。もし、図書館に心があったなら――資金難に悩まされながら必至に蔵書を増やし守ろうとする司書たち(のちに永井荷風の父となる久一郎もその一人)の悪戦苦闘を、読書に通ってくる樋口一葉の可憐な佇まいを、友との決別の場に図書館を選んだ宮沢賢治の哀しみを、関東大震災を、避けがたく迫ってくる戦争の気配を、どう見守ってきたのか。
日本で最初の図書館をめぐるエピソードを綴るいっぽう、わたしは、敗戦直後に上野で子供時代を過ごし「図書館に住んでるみたいなもんだったんだから」と言う喜和子さんの人生に隠された秘密をたどってゆくことになる。
喜和子さんの「元愛人」だという怒りっぽくて涙もろい大学教授や、下宿人だった元藝大生、行きつけだった古本屋などと共に思い出を語り合い、喜和子さんが少女の頃に一度だけ読んで探していたという幻の絵本「としょかんのこじ」を探すうち、帝国図書館と喜和子さんの物語はわたしの中で分かち難く結びついていく……。
知的好奇心とユーモアと、何より本への愛情にあふれる、すべての本好きに贈る物語!【商品解説】
著者紹介
中島京子
- 略歴
- 〈中島京子〉1964年東京都生まれ。東京女子大学卒業。出版社勤務を経て、「FUTON」で小説家デビュー。「小さいおうち」で直木賞受賞。
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紙の本
明治に誕生した図書館と、江戸時代から続く上野の町と、昭和生まれの女性ふたりの歩みを綴った傑作小説
2019/06/27 11:26
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
図書館が舞台ではなく図書館が主人公の小説です。舞台は上野、かつての帝国図書館を辿る「今昔物語」。図書館が主人公の小説を書いてとねだる喜和子さんと作家の私。喜和子さんを取り巻く人々との温度のある交流が心地よい。文豪、戦争、そして市井の人々の生涯を見つめてきた図書館が愛しくなる。喜和子さんという魅力的で強い女性が、なぜ図書館を心の拠り所にしたのか考えると勇気が湧いてきます。文豪逸話がたくさん出ていて面白い。児童文学読みとしては、『かわいそうなぞう』へのカウンターになっている面も見逃せません。
紙の本
図書館の物語
2019/05/05 07:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本に囲まれてうらやましい!などと思っていたが、何も読書している訳ではなく、色々大変な事も多いだろう。この本を読むと図書館での過ごし方を考えるかもしれない。
紙の本
国立国会図書館
2019/07/18 15:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
老女の記憶か創作か。戦中に幼少期を過ごした女性と関わった人々が、当時の時代背景と事情と共に女性の過去に思いを寄せる心温まる書。ドラマ化または映画化希望。
紙の本
図書館で会おう
2019/07/06 19:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説家の女性と老女の不思議な出会いから始まるお話。
老女の幼少期をたどりながら帝国図書館の歴史を紐解いていきます。
戦後の混乱期を精一杯生きてた人たちの話が興味深い。
紙の本
面白かったです
2021/11/19 10:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
文筆を生業とする女性(名前は最後まで出てこなかった)と年上の女性喜和子さんとの交流の物語です。話は主人公が上野で偶然喜和子さんと出会ってからの出来事を追憶をたどるように進んでゆきます。同時に、喜和子さんが欲してやまなかった帝国図書館にまつわる物語も、挿入という形で同時進行してゆきます。自由と本を愛し続けた喜和子さんの物語がとても切なく、そして明治の世から終戦までを上野のお山から見続けた帝国図書館の物語がとても幻想的でした。