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紙の本
光圀伝 上 (角川文庫)
著者 冲方 丁 (著)
「なぜあの男を自らの手で殺めることになったのか」老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎でその経緯と己の生涯を綴り始める。父・頼房の過酷な“試練”と対峙し、優れた兄・頼重を差し置...
光圀伝 上 (角川文庫)
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商品説明
「なぜあの男を自らの手で殺めることになったのか」老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎でその経緯と己の生涯を綴り始める。父・頼房の過酷な“試練”と対峙し、優れた兄・頼重を差し置いて世継ぎに選ばれたことに悩む幼少期。血気盛んな“傾奇者”として暴れる中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。やがて文事の魅力に取り憑かれた光圀は、学を競う朋友を得て、詩の天下を目指す―。誰も見たことのない“水戸黄門”伝、開幕。【「BOOK」データベースの商品解説】
【山田風太郎賞(第3回)】なぜ、あの男を自らの手で殺めることになったのか。老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎で、誰にも語ることのなかったその経緯を書き綴ることを決意する…。まったく新しい“水戸黄門”像を描く。〔角川書店 2012年刊の加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
泰平の世を駆け抜けた熱き“虎”、水戸光圀。
なぜこの世に歴史が必要なのか――。本屋大賞受賞『天地明察』と対を為す、大河歴史小説!
「なぜあの男を自らの手で殺めることになったのか」――老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎でその経緯と己の生涯を綴り始める。
父・頼房の過酷な“試練”と対峙し、優れた兄・頼重を差し置いて世継ぎに選ばれたことに悩む幼少期。血気盛んな“傾奇者”として暴れる中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。やがて文事の魅力に取り憑かれた光圀は、学を競う朋友を得て、詩の天下を目指す――。
誰も見たことのない“水戸黄門”伝、開幕。【本の内容】
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国民的時代劇のイメージを根底から覆した、 生命の奥から湧いてくる、狂おしいまでの熱と力。
2022/03/29 15:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
国民的時代劇のイメージを根底から覆す「誰も見たことのない“水戸黄門”伝」。
水戸徳川家の三男にして世継ぎという宿命を背負った光圀。
「何故、兄でなく俺なのだ?」
「水に流されたかもしれない」出自への煩悶。
江戸中を傾奇者として闊歩した少年時代。
剣豪・宮本武蔵との出会い。
詩歌で天下を取るのだと情熱を燃やす青年時代。
学を競うかけがえのない仲間とも出会う。
徹底した研鑽と己を鍛え上げていくその生命の奥から湧いてくる、狂うおしいまでの熱と力。
若き英智と、激しいまでの情熱に、読んでいて身が焦がれそうになる。
尊敬する伯父・義直が遺言の様に語り残す。
「史書に記された者たち全て、生きたのだ。わしやお前が、この世に生きているように。彼らの生の事実が、必ずお前に道を示す。天道人倫は、人々の無限の生の連なりなのだから。人が生きる限り、この世は決して無ではなく、史書がある限り、人の生は不滅だ。なぜなら、命に限りはあれど、生きたという事実だけは永劫不滅であるからだ」
熱い熱い求道者に痺れる。
そして、彼が今を生きているかの様に、魂を揺さぶってくる。
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拓く光國
2016/06/06 00:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
元々1冊だった「光圀伝」が上下巻に分かれて文庫化されました。上巻は水戸光國の幼少期から青年期のエピソードが描かれています。
果てしない向上心と向学心を抱えつつ、「なぜ自分が世継ぎなのか」という苦悩を抱える光國の姿も魅力的ですが、周囲の才能に溢れる志の高い人々もまた魅力的です。厳しくも自分の義を貫く父、いつも光國を支えてくれる兄、果てしない包容力を持つ妻、そして学問の道を共に究めんとする朋友達の存在が光國を成長させてくれます。上巻は政治的な面よりも詩学の道を切り拓く姿が印象的でした。
歴史小説でありながら青春小説のような熱さとスピード感があり、冲方丁にしか描けない光圀伝だと思います。
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戦国武将の孫です
2016/02/08 00:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papakuro - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビドラマや講談でお馴染みの水戸黄門漫遊記の好々爺のイメージのままで読むとぶっ飛ぶと思います。私は地元なので,若い頃は辻斬りまがいのこともした乱暴者だったことは知っては居ましたが,それでも,いきなり,子供が生首を引きずっていく所から始まったのには言葉もありません。
人を殺して奪ってなんぼという,戦国の世の名残がまだ色濃く残っている時代で,さもありなんという所なのですが,そこから天下太平の文治国家へどのように転換していったのか,歴史の大きなうねりが描かれます。
諡が義公のとおり,どのようにして義の人と成ったのかという話ですが,光圀ってとんだツンデレだったのね。最初は突っかかっていった相手にいつの間にか下手惚れしているというパターンを繰り返します。
それにしても,宮本武蔵,沢庵和尚,山鹿素行,林羅山など江戸時代のオールスターキャストですね。本当にこんなに交流があったのでしょうか?
作者は元ライトノベル作家と言うことで,読みやすいですよ。
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待ってました
2015/12/02 11:21
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投稿者:きのこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
天地明察を読んで、光國伝が読みたくなり、単行本が出たので購入。天地明察に続いて引き込まれていく本に出会いました。下を読み終わったらまた読みたいです。
紙の本
助さん格さんとは違う
2023/06/11 16:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
助さん格さんとはまるっきり違う水戸光圀公の姿が描き出されている。戦国時代の気風が最後に残った世代としての武士のあり方を強調した重厚な作品である。
作者冲方丁は「マルドゥックスクランブル」で注目したが、天地明察や本書のような作品も書けるのだな と改めて認識した。最もやや筆が粘っているような気もするが。
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水戸光圀自身が書いたのではと思わせる思想・哲学・感情の描写に圧倒されました。
2016/12/09 09:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
水戸光圀自身が書いたのではと思わせる思想・哲学・感情の描写に圧倒されました。カクさんスケさんを従えて(更にエスカレートしてくノ一やその他諸々まで登場するシリーズもある)テレビでお馴染になってしまった“黄門”様の素顔を垣間見た感じでした。何時もながら、これって史実に沿った話なのかなと思ってしまうほど、歴史的事実と重ね合わされていることに驚きです。解説を読んでやっと史実では明らかにされていない部分を推測で補完した「小説」であると納得したくらいである。
しかし、淡々と“黄門”様の生き様を描いてもこれ程の長編としては退屈・冗長になりかねない。そこで著者は、大きな仕掛けをしている。冒頭で、水戸藩大老・藤井紋太夫を刺殺するところから始まるのである。アレーー、テレビの“黄門”様のイメージに合わないし、そもそも何故大老を殺さなければならないの、と謎が投げかけられた訳である。読者は当然、この謎に導かれるまま“黄門”様の生き方を辿ることになる。しかし、この藤井紋太夫は物語のかなり早い段階で小姓として登場してくるのだが、飛び切りの切れ者で忠義心も強く殺されなければならない理由が見つからないのだから、読者は最後まで何故と言う謎に導かれて読み進むことになる。この作家の脚本家としての力量を見せつけられた感じでした。
ところで、本作で一貫して貫かれているのが、実の兄ではなく弟である自分が何故、水戸藩主になったのかという疑問である。そのことを、兄に対する「不義」であると断じて悩み続け、兄の実子に水戸藩を返すことが「義」であると信じてその為にあらゆる手段を講ずるという生き方が大きな軸として貫かれている。世襲制が当然であったこの時代にあってはこうした考え方は正しかったのかもしれないが、現代に生きる私にはピンと来なかった。更に考えるなら、当時だって家名存続のため他家から養子を迎えるというのも当たり前に行われていたことであり、そんなに悩むことかなというのが率直な感想でした。
それと、ラストで水戸藩大老・藤井紋太夫が「水戸将軍」擁立陰謀の目的を「大政奉還」を行うためと水戸光圀=“黄門”様に語る下りがあるが、これはあくまでも著者の創作であろうと考えるが、実に鋭い視点だと感じた。結局、本作に一般的な悪人は存在せず、戊辰戦争・明治維新で明らかとなる体制矛盾を巧く位置付けたものと私には思えた。
紙の本
光圀伝 上
2015/11/23 17:34
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投稿者:よろずや かんの助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
水戸光圀の生涯とその周辺の人々の生死を描いた長編力作です。光圀の父、徳川頼房が跡継ぎとして病弱な長男より光圀を指名したことから光圀の苦悩が始まる。大義をどのようにして果たすのか、その展開が読みどころとなる。また、物語のいたるところに初耳な情報が組み込まれている。「徳川御三家、尾張徳川義直は父家康から膨大な学書を相続して、これを無償で人に貸与した。この巨大な書庫を図書館と呼んだ」更に、「光圀隠居後は水戸の黄門様と呼ばれるが黄門とは中納言の別称である」など、とても面白い。この物語は時にはジ~ンとくる人の一生を体験できる一冊です。
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登場人物が豪華
2015/08/09 12:03
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投稿者:さんしろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分がイメージしていた光圀像とずいぶん違うが、おそらくこちらの方が史実に近いのだろう。優れた人の周りには優れた人が集まる。登場人物が実に多士済々であり、読んでいて退屈しない。しかし、まさか宮本武蔵まで出てくるとは・・・。下巻の登場人物も実に楽しみ。また、光圀の回顧録に出てくる男とは誰?
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虎
2016/11/04 21:49
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投稿者:nazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
ご存じ、黄門様を題材にした作品の上巻。水戸黄門のイメージとは違う、「傾奇者」としての光圀が描かれています。
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人より長く生きることのつらさと超克
2016/07/30 20:36
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投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人より長生きすることで、自分より先に逝ってしまう人々への哀悼の念や、それを儒学で乗り越えていこうという男のドラマとして読んだ。正直盛り上がるところが不明な長たらしい小説という読後感。