美女じゃなくても悲観すべからず。非モテ系女子のお楽しみが詰まった本

美醜の問題、特に「醜」の方は女性にとって非常に扱い難いテーマですが、本書はそこに堂々と挑んでいます。『諦めていないブスにとって４月はまたとないビッグチャンス』など、ブスに厳しいブスである著者による抱腹絶倒のブス金言が満載です。これらのエピソードに共感できる勇者となら本当の友達になれる！そんな風に思えてくる一冊です。

ありすぎる自意識をこじらせ積極的に美やモテへ邁進できない「モテない系」女子の存在を炙りだし、大きな反響を呼んだ『くすぶれ!モテない系』の続編です。モテない系の行動分析に膝を打ちまくった女子から寄せられたこじらせまくった実体験のレポートに、著者の的確なつっこみが冴えわたります。モテない系でも、みんな人生が楽しそうです。

作家・三浦しをんが、古書店でのアルバイト時代に執筆した爆笑エッセイです。腐女子を公言する著者は箱根駅伝を見ては駅伝BL小説を妄想（後にあの名作に）、弟が男友達と外出すればBL妄想がフルスロットル。さらに漫画、盆栽、バンドの追っかけなど、彼氏がいなくても趣味と妄想の力があれば、美女かどうかなんて些末なことだと思えてくるでしょう。

ツイッターで公開され話題になった、オタクライフを楽しむ腐女子の「つづ井さん」を主人公にしたコミックエッセイです。つづ井さんのセンス抜群のセリフには腐女子でなくともくすっと笑ってしまうでしょう。世間の基準や周囲の評価ではなく、自分の基準で日々の生活を楽しむつづ井さんの姿に、読後には前向きな気持になっているはずです。

恋愛小説の名手・田辺聖子による短編集です。収録作「うすうす知っていた」は、非モテ系女子には共感必至の短編です。主人公は特に美人でもない28歳のOL・梢。憎からず思っていた男性が、2歳下の美人の妹との結婚することになり・・・。収録作はいずれも傑作ぞろいで恋愛をスルーしがちな女子でも、「こんな恋ならしてみたい！」と思わせる力があります。