ブックキュレーター会社経営者&編集者 藤岡比左志
ロンドン旅行に行くなら読んでおきたい本。旅先で読めば楽しさ倍増!
海外旅行に行くなら、その国にちなんだ本を読んでおきたいもの。できれば現地に持って行き、その土地の空気を感じながら読めれば最高でしょう。今回は、日本人にも人気の高い都市・ロンドンを舞台にした本を5冊セレクト。どれも文庫版もあるので荷物にはなりません。旅のお供にぜひ連れて行ってください。
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ロンドンといえば、シャーロック・ホームズ。誰もが知っている永遠のヒーローですが、小学生向けのジュニア版や漫画で読んだだけで原作は未読という方も少なくありません。せっかくのロンドン旅行ならぜひホームズを!各社から様々な翻訳版が出ていますが、女性翻訳家による読みやすい最新訳の角川文庫版を推奨します。
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ロンドンで最も名高い観光名所といえばロンドン塔。ロンドン観光でここを知らないという方は珍しいでしょう。未訪ならもちろん、訪れたことのある方にも一読をお薦めしたいのが、留学中にロンドン塔を訪れた文豪・夏目漱石がイギリスの歴史を題材に描いた表題作。短篇ながら幻想的な世界へ読者を誘う傑作です。
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その夏目漱石とシャーロック・ホームズが登場するミステリーです。本格推理小説の巨匠・島田荘司が描く奇想天外な小説ですが、読み始めたら止まらない。漱石が留学していた1900年代のロンドンの雰囲気がよく描かれており、好みは分かれるかもしれませんが、エンターテインメントとしてよくできていると思います。
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一方、こちらの小説の主人公は博覧強記の博物学者・南方熊楠。漱石より少し前にロンドンに渡り、大英博物館などで研究を行っていました。その若き日の熊楠が19世紀末のロンドンで次々に奇怪な事件に遭遇します。虚実を織り込み、往時のロンドンの雰囲気が生き生きと伝わってくる「博物学的エンターテインメント」です。
ブックキュレーター
会社経営者&編集者 藤岡比左志ダイヤモンド社にて、雑誌編集者として約10年、書籍編集者として約8年ほど従事する。マネー誌「ダイヤモンドZAi」創刊編集長などを経て、「地球の歩き方」発行元のダイヤモンド・ビッグ社代表取締役を務める。趣味は旅と投資(笑)。飛行機の中で、ビールやウイスキーを飲みながら、ひたすら読書に没頭している時間が至福の時。読書の大半は電車やバスの中、あるいはクルーズ船の中など乗り物内。または酒場の片隅。読書傾向はノンフィクション、小説、エッセイなど多岐にわたるが、日本や中国などの歴史関係の書籍や山岳遭難、漂流、天変地異、犯罪、事件などを扱った本を好む。好きな作家は、吉村昭、陳舜臣、中村彰彦、佐木隆三など。
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