涙腺を直撃！あふれるせつなさが止まらないコミック

かつてピアノの神童と呼ばれた公生。しかし母の死によってピアノの音が聞こえなくなります。そんな彼は14歳の春にヴァイオリニストのかをりと出会い、生活に音色を取り戻していきます。しかし、かをりの体には着実に進行する病が・・・。病に伏せるかをりがついた切ない嘘が明らかになる結末。涙腺の決壊は必至です。

聴覚の障碍でいじめを受けた硝子。硝子をいじめたことで自身もいじめられ、転校した硝子への謝罪を考えて手話を学ぶ将也。複雑な状況とトラウマで、2人はやすやすとは理解し合えません。伝わらないもどかしさと、それでも伝えよう、理解しようとする健気な姿がせつなく心に響き、2人に声援を送りたくなるような感動に包まれます。

芸大で油絵を専攻する哲生と、画廊に勤める年上女性の晶。画材屋で出会った2人の恋愛関係を描いたコミックです。不器用な哲生と、乱れていると思われたくない晶。お互いに少しずつ惹かれ合う気持ちは募りますが、素直に気持ちを伝えられない関係が最高にせつないです。不器用ゆえに傷付きあうほろ苦さが涙腺に効きます。

ハナの親友であるマコトが交通事故で突然死。しかしマコトは死体としてよみがえります。生きているハナと死んでいるマコト、少女2人の奇妙な日常。日々肉体は朽ち記憶が消えていくマコト。親友の死を認めたくないハナが、少しずつ現実を受け入れ、成長していく。2度目の親友の死に至るまでを描いた展開がせつなすぎます。

女の子になりたい男の子・修一。男の子になりたい女の子・よしの。思春期に公言するにしては勇気のいる個性。修一が女装中に級友のさおりに目撃されたことで、修一とよしのは遠くの街まで異装デートに。体の変化、個性ゆえの雑言の類。誰にとっても覚えのあるだろう思春期特有のすれ違いや秘密ごとが、涙を呼ぶコミックです。