人斬り、侍だけじゃない！江戸の暮らしを垣間見ることができるコミック

耕書堂の主人・蔦屋重三郎は、絵師を探していた矢先に知り合いから絵師を紹介されます。絵師との待ち合わせ場所に向かった重三郎はおかしな男に下駄を盗まれますが、その男こそが絵師の北川豊章、後の歌麿でした。重三郎と豊章のやりとりがコミカルに描かれるなかで、当時の出版事情や絵師の日常が伝わってきます。

男相手に客をとる陰間をしていた百樹は、行くあてのないところを卍（まんじ）に拾われて、生活を共にするようになります。時折2人の過去を挟みながら、主に日常が描かれています。映絵小屋に行ったり一緒に小舟に乗ってデートを楽しんだりと、何気ない江戸時代の恋人たちの日常がうかがえます。

跡目問題によって身を隠すため、静一郎と共に町へとやってきた一進。ゴロツキにたかられていたところを、く組の火消し・狐太郎に助けられたことをきっかけに、く組で世話になることになります。狐太郎たちと共に過ごすことで、さまざまなことを学んで成長していく一進。その姿から火消しの仕事と暮らしぶりをよく知ることができます。

男同士の恋愛に萌えることに気づいた、本好きな少女・サク。彼女と友人たちとの寺子屋生活が主に描かれたコミックです。戸惑いを感じながらも萌えを友達とわかちあう場面には、共感する人も多いかもしれません。友達同士で銭湯に行っておしゃべりをしたり、母親に髪を結ってもらったりと、江戸時代の少女たちの日常を見ることができます。

用心棒を解雇されて明日の飯にも困っていた浪人の秋津は、偶然茶屋で出会った弥一から用心棒を頼まれたことをきっかけに弥一たちの裏稼業であるさらい屋・五葉に巻き込まれていくことになります。奉公先でひどい仕打ちを受けていたお絹など、五葉のメンバーの過去からは当時の人たちの苦労をうかがい知ることができます。