アクティブ・ラーニング!?溢れる情報社会のなかで表現するヒント

「学び」というと“お勉強”をイメージしがちですが、日々直面する問題に対して情報を収集し、考え、発表するというプロセスは誰もがくり返しているはずです。サブタイトルには「14歳からの・・・」とありますが、大学生や社会人にも必要不可欠の「技」を見開きでイラストを交えながら紹介します。

物事を観察する眼を補佐する「概念装置」を自分の身体のなかに組み立てるために、本をどう読むか？自由な眼をもつための読書の重要性を説き、難しさを示します。読書会での「聴く」態度、感想の書き方といった読みを深める具体的方法を述べながら、自前の枠組みを獲得する方法を、経済学者である著者が展開します。

数多くのノンフィクションを書いてきた著者による、「フォーム」の紹介。テーマ設定から、執筆、脱稿までの技術を順に示しています。特に「人に会う」「話を聞く」という取材の方法は、具体的かつ実践的な内容で役に立ちます。「独自の作品は、ここからしか生まれない」。

「読み、考え、そして書くこと」──これが著者の「仕事の大半」といいます。具体的なテクストを読みながら、思考を深める実践を提示。「書くことに収斂しなければ、思考は完成しない」という終章では「編集者が無能であれば、書くもののレベルも下がってしまう」といった一文もあり、納得するも、どきりとしてしまいます。

Language Arts ──直訳すると「言語技術」。「読む」「書く」「聞く」「話す」といった言語表現は、思考力、判断力、表現力・・・すべての基礎。アメリカの小中学校の活動を紹介した、おもに教員向けの本ですが、情報にふりまわされがちな私たちにさまざまな示唆を与えてくれます。