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作家 半藤一利ブックキュレーター作家 半藤一利

江戸の気分と“粋”を俳句で味わう本

拙著『其角と楽しむ江戸俳句』刊行を機に、俳句で「江戸」の気風を感じられる五冊を。野心を胸に江戸に出てきた男あり、田舎に移った江戸っ子あり、帰郷に焦がれた凡夫あり。それぞれの「江戸」風景を、俳句で想像し味わうのもよし。冬籠りして独吟するもよし。また仲間と座に興じるのもまた極上の日本的悦楽。

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  • 『悪党芭蕉』で知られる嵐山光三郎氏の芭蕉論決定版。俳聖を持ち上げないのがいい。水道工事請負人、幕府の隠密など複数の顔を持ち富や名声の世界で修羅を生きた人間・芭蕉を学者諸氏には踏み込めない筆鋒で抉り出す。賛否両論大いに結構、一読の価値あり。菜畑に花見顔なる雀かな――「情報は風景のなかにある」。

  • 金子兜太氏が一茶に拘るには訳がある。五十歳にして「人を社会という枠組みを外して見ねばならぬ」と知り、本能が「生きもの感覚」を促して人を生かしていると気づいたのである。その典型である自由人・一茶を、自分と重ねながら身体感覚とともに綴って痛快。「花げしのふはつくやうな前歯かな」「小便も玉と成りけり芋畠」。

  • わたくしは実は蕪村が好きである。「春の海終日のたり〳〵かな」「いかのぼりきのふの空のありどころ」「月天心貧しき町を通りけり」。繊細で目のつけ所が濃やか、江戸時代人と思えぬ近代的感覚もよし。「三日翁の句を唱えざれば、口茨を生ずべし」と芭蕉を敬い精進を続けた努力家の面も。手軽な本書でまず蕪村に親しんでみては。

  • 漱石の約二千五百句から百句に絞り、坪内稔典氏が漱石・子規との対話形式で解説してくれる。子規の「冴え返る音や霰の十粒程」に対して「人に死し鶴に生れて冴え返る」と詠んだ漱石に、「冴え返る、を音でなく絵としてとらえたんだ」と言わしめる。滑稽や言葉遊びの背後に教養と思索、やがて時代が透けて見えてくる。

  • わが愛する荷風の随筆集『冬の蠅』の題は、其角の句「憎まれてなからへる人冬の蠅」からとられた。「よし原は人まだ寝ぬにけさの秋」など約八百句を残した荷風は、其角を「大天才」「凡ての日本的固有の文明を創造した蟄居の『江戸人』」と絶賛する。その江戸っ子荷風の俳句について、先人の荷風論も含めて総まとめした奇特な書。

作家 半藤一利

ブックキュレーター

作家 半藤一利

ノンフィクション作家であり、昭和史を中心とした「歴史の語り部」の第一人者。『昭和史』『日本のいちばん長い日』『幕末史』などロングセラーも多い、だけでなく、「シロウト」と謙遜しながら歌や俳句を自らつくり、語ることも大いに好む、詩心のある“歴史探偵”。このほど、大いに楽しみながら綴った『其角と楽しむ江戸俳句』が平凡社ライブラリーとして刊行された。

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