ミドルマネジャーが知っておきたいヒューマンスキル

上司・部下、社内・社外を問わず、いざというときに人を動かすために必要になってくるのが、本書で解説する「ダークサイド・スキル」。清濁併せ呑む度量や、非常時の腹のくくり方など、きれい事ではないヒューマンスキルについて解説しました。

日立が過去最大の最終赤字を出した直後に会長兼社長に就任し、「痛みを伴う改革」を断行してＶ字回復を実現した川村隆氏の軌跡を描いています。本流から外れた男たちが、しがらみを断ち切って内部から組織を変えていく姿からは学ぶところがたくさんあります。

無印良品を立て直した松井忠三氏の著書。本書では、業績悪化の原因が「組織全体がおごってしまったことにある」と喝破しています。いいときにこそ慢心してはいけない、という強いメッセージは、常に心に留めておく必要があるでしょう。

成功だけを積み重ね、純粋培養で痛みを知らずに社内のポジションが上がってしまうと、後々修羅場を迎えたときに、切り抜けることはできません。本書にあるとおり、若いうちにできるだけリスクをとって失敗を経験することが、強いリーダーになるカギなのです。

リーダーとはこうあるべき、ここに気をつけるべき、という普遍的な原則が書かれている古典。私も定期的に読み返しています。リーダーは神輿にのっていてはいけない、常に利益の源泉となる現場に関心を持て、といった大切な教訓が随所にあります。

ウシオ電機創立者・牛尾治朗氏が若いときにいわれたり、見聞きしたりして、感銘を受けた言葉たちが綴られています。『俗望を捨て、雅望に生きよ』という安岡正篤氏の言葉など、ミドルの心に響く明言がたくさん収録されています。

軽井沢でインターナショナルスクール「ISAK（アイザック）」を立ち上げた小林りんさんの著書。若いリーダーが自分の弱いところに素直に向き合い、七転八倒しながら成長していく姿は、同世代のマネジャーたちの参考になるでしょう。