ブックキュレーター港の人 編集者 井上有紀
建築散歩のすすめ。出かけずにはいられなくなる、建築ガイドブック。
建物は、歴史や文化、風土や経済、そして人々の暮らしや思いなど、さまざまなことを教えてくれます。そして、そんなふうに饒舌に語りかけてくれる建物を、私たちは美しいと感じるのでしょう。でも、古い建物を守ることは簡単ではなく、意外とあっけなく消えることもしばしばです。思い立ったが建築散歩。本を片手に、さあ、お出かけください。
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建築探偵の冒険 東京篇
藤森 照信(著)
建築の見て歩くことの楽しさを最初に教えてくれたこの本に、絶大なリスペクトを捧げます。じつはもう30年近く前の本で、東京はだいぶ変わってしまっていますが、いきいきとした語りの面白さは今も全然色あせてません。建築も、それを作った人間たちもぐっと身近になり、建物や都市を見る楽しさに目覚めさせてくれる本。
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見に行ける西洋建築歴史さんぽ
玉手 義朗(文) , 増田 彰久(写真)
美しい建物を紹介する本は多く出ていてそれぞれ良さがあるのですが、この本は北海道から九州までがバランスよく網羅されているのが特徴。王道的な内容で解説も詳しく、建築を見ながらあちこち旅をしたい人は、まずはこの本からどうぞ。
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いい階段の写真集
BMC(編) , 西岡 潔(写真)
著者は建築家を含むグループで、高度経済成長期前後のビルを愛情たっぷりに紹介する本や冊子を多く出していますが、「一冊まるごと階段」という目のつけどころがすごい。空間の構成も、手すりなどの細部も、階段たちは個性豊か。階段に注目すると、建物全体の見方も、より立体的でアクティブなものになりそうです。
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世界一美しい団地図鑑
志岐 祐一(編・著・写真) , 内田 青蔵(著) , 安野 彰(著) , 渡邉 裕子(著)
味気ない建物の代名詞だった「団地」の魅力が見直されるようになって久しく、色々な本が出ていますが、これが決定版と言えるでしょう。建物の構造から時代背景、そして住まい方やコミュニティなど広範囲ながらバランスのとれた解説、同潤会など傑作団地の写真も多数。団地に住んでみたいと思えてくるのも、よいのです。
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鎌倉近代建築の歴史散歩
吉田 鋼市(著)
鎌倉はお寺や神社も有名ですが、明治期には避暑地として財界人、文化人たちが優雅な時間を過ごしていました。当時の建物は町のあちこちに残っていて、今も現役で住民たちに使われているものも少なくありません。建築を訪ねながら、そこに流れる時間や人々の営みに思いを馳せる・・・そんな旅へと誘う本です。
ブックキュレーター
港の人 編集者 井上有紀鎌倉の由比ガ浜にある出版社「港の人」勤務の編集者。手がけた本は、『目であるく、かたちをきく、さわってみる。』(マーシャ・ブラウン)、『きのこ文学名作選』(飯沢耕太郎編)、『胞子文学名作選』(田中美穂編)、『世界 ポエマ・ナイヴネ』(チェスワフ・ミウォシュ)、『90度のまなざし』(合田佐和子)など。海を見ながら自転車で通勤する時間が、毎日のいちばんの贅沢です。本棚の隅っこにあるような本もふくめて、一冊一冊大切に紹介します。ホームページhttps://www.minatonohito.jp
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