ブックキュレーターhonto編集員
実は500年近いお付き合い。キリスト教と日本人の宗教観をめぐる本
1549年、日本に伝わったキリスト教は織田信長の庇護を受け大いに広まりました。その後、江戸幕府の禁教政策でほぼ消滅し、現在信者は総人口の1パーセントといわれています。日本人の多くは自分のことを無宗教といいますが、クリスマスにはツリーを飾り、お祝いします。そんな複雑な日本人の宗教観やキリスト教との関わりを知るための本を紹介します。
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キリスト教は戦国時代に伝来し、江戸時代には幕府から禁止されました。しかし、長崎や天草などには「潜伏キリシタン」と呼ばれる、信仰を続けた人たちがいました。約230年におよぶ長い禁教期間、宣教師がいない状態で彼らが何を信じ、どのように信仰を保っていたのか?その実態をつまびらかにしています。
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実は、クリスマスとサンタクロースは直接的には関係ない、という事実の暴露からこの本は始まります。クリスマスはキリストの降誕祭で、本来は宣教師と信者によるミサが厳かに行われるまじめな行事なのです。そのクリスマスがお祭り騒ぎや恋人同士のイベントに発展していく過程を、明治以降の新聞報道から読み解きます。
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日本人は無宗教の人が多いとされますが、特定の宗教を信じていないだけで信仰心がないわけではありません。自然や祖先を敬う自然宗教の土台があり、キリスト教など一神教になじみにくいのだそうです。本書では「無宗教」という言葉が無造作に使われるようになった背景を、古くからの信仰心の変遷と明治以降の近代史から解き明かします。
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日本人の宗教観を説明するのは難しいものです。本書は中立的・学問的な立場から、日本人の宗教観、キリスト教をはじめイスラム教やヒンズー教など、主要な世界宗教の概観を網羅的に解説しています。宗教に興味はあっても特定の宗教に深入りしたくないという人にぴったりの、知識としての宗教ガイドブックです。
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