ブックキュレーターフォトグラファー・記者 長塚奈央
100年、300年、500年の伝統!長い歴史が形作る老舗の魅力に迫る本
デジタル社会の現代では様々なことが昔よりスピードアップしているように思います。そんな中、時代の流れに合わせ時に柔軟に変化したり、信念の元に全く変えず歩み続けてきたりした「老舗」には、長い時間の積み重ねでしか生まれない美しさが宿っているように思います。伝統を大切にしつつ常にチャレンジする「老舗」にまつわる本を集めました。
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パンのペリカンのはなし
渡辺陸(著),平松洋子(著)
映画にもなった浅草のパン屋「ペリカン」は創業75年。食パンとロールパンの2種類しか扱っていないことでも有名(しかしその販売数はロールパン4000個、食パン400本)。三河屋パンから、2代目のニックネームだった「ペリカン」になった店の始まり、4代目店主本人さえも知らなかった家業の歴史を紐解く一冊。
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レストランとして開店したウエストも銀座に店を構えて約70年。店の名を聞けば思い浮かぶ、キリッと白いテーブルクロスや丁寧なウェイトレスの応対、思わず迷ってしまうほどケーキが載せられた美しいトレイ。文筆家の木村衣有子さんが2代目社長や工場長、ウェイトレスに聞きその「らしさ」について綴った一冊。
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和菓子という伝統を500年にわたり伝え続ける一方で、「トラヤカフェ」のようなデザイン性とオリジナリティの高い革新的な店舗も展開する「虎屋」。川島蓉子さんは著書「虎屋ブランド物語」で「ファッションの世界のエルメスのよう」と評したが、まさに虎屋17代目とエルメス本社前副社長による対話でその両面に迫る。
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1953年、日本初のスーパーマーケットとして誕生したKINOKUNIYAの始まりは、1910(明治43)年に青山でスタートした一軒の果物商。セルフサービス方式やレジ、クラフトのショッピングバッグといった改革や海外フェアの開催がいかに斬新であったか。まるで外国のような当時の写真にはワクワクさせられる。
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様々な暮らしのアイテムで人気の「中川政七商店」は1716年奈良で創業。近年失われつつある日本のものづくりを見直し、商品ができる背景や考え方を問い、日本の工芸を元気にしたいという13代目。2002年稼業に転職以後の15年分のノートや手帳をもとに、これまでの300年を振り返ることで次の100年を思い描く。
ブックキュレーター
フォトグラファー・記者 長塚奈央1973年東京生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業ののち、パルコブックセンター本部勤務を経てカメラマンに転身。書籍や雑誌を中心に料理や雑貨、インテリアの撮影を多数手掛けるほか、カメラ学校の講師などもつとめる。著書に自ら旅し、食のシーンから街の空気を写真と文章で綴った『上海口福案内』がある。近年は撮影の傍ら、地域に密着したWebニュースの記者として積極的な取材活動も行っている。日常からあっという間に非日常へとワープできる本と映画、舞台が生活に必要不可欠。
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