ブックキュレーターブックデザイナー 山田英春
狭いけれど深い、大人の偏愛(マニアック)図鑑
夏は海や山で様々な生きものにふれることの多い季節。また、植物園、水族館などに珍しい動植物を見に行かれる人も多いかと思う。そんな場所の「主役」にはなれないけれど、異彩を放ちつつ一部の人たちを強烈にひきつける生物の姿形を美しくも精細にとらえた本、また、マニアックな視点で書かれた水族館紀行本をご紹介します。
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種子のデザイン 旅するかたち
岡本 素治(監修) , 佐治 康生(撮影)
グライダーのように飛翔し、動物の足に食い込み、遥か遠くまで川や海を漂流する──。植物が、より広く多く子孫を残すために工夫をこらして作り上げてきたそれぞれの種子の「戦略的形状」の、なんと巧みなことか。世界のユニークな種子の形が高精細な写真で楽める。
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不思議で美しい貝の図鑑
ポール・スタロスタ(著) , ジャック・センダース(著) , 高田 良二(監訳)
誰しも、一度や二度は海岸で貝殻拾いをしたことがあるに違いない。だが、その形状や模様を細かく凝視する者は少ない。貝殻は貝の「家屋」であり、洗練と大胆なデフォルメを極めた建築物なのだ。貝殻という宮殿、要塞を、驚くべき精細さで芸術的にとらえた写真集的図鑑。
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世界で一番美しいイカとタコの図鑑
窪寺 恒己(監修) , 峯水 亮(解説)
人類よりも多くの遺伝子コードをもち、大きな脳と洗練された神経系をもつ不思議な生物、タコ、イカ。その起源は地球外から来たウィルスにあるかもという論文が話題になるほど、特異性の際立った生物の、バラエティーあふれる世界を余すところなく伝えるタコ・イカ好きにはたまらない一冊。
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無脊椎水族館
宮田 珠己(著)
きらびやかな熱帯魚でもマグロの群れでもなく、まして愛嬌あふれるイルカやアシカでもない。クラゲやウミウシやカニやヒトデやイカなどの「なんだかよくわからないヤツ」をじっと見つめて肩の力を抜く、宮田さんにしか書けない、全国偏愛水族館巡り。どの水族館にどんな変なやつがいるか、役立つガイドブック。
ブックキュレーター
ブックデザイナー 山田英春1962年東京生まれ。本の装丁を専門にするブックデザイナー。本業の傍ら、石の模様や古代遺跡に関する本を執筆。好きなジャンルは人類学、考古学、地学関連。趣味はメノウなどの模様の美しい石の収集。また、近年は世界各地の古代の岩絵の撮影をしている。著書『不思議で美しい石の図鑑』『奇妙で美しい石の世界』『巨石──イギリス・アイルランドの古代を歩く』他。読書は通勤途中と週末に。紙の本で。
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