ブックキュレーター漫画家 池田邦彦
現代の鉄道がワカる面白本セレクション
140余年の歴史を通じて鉄道は、この国のカタチを映し出してきました。現代日本の鉄道が新幹線に代表されるスーパーレイルウェイと、青息吐息の地方ローカル鉄道に両極化しているように見えるのも、格差社会を反映でしょうか。一方で鉄道が単なる輸送手段でなく文化として広く根付いているのも現代の特徴。バラエティに富む5冊を選びました。
※本ブックツリーの内容は、執筆時点(2018年9月18日)の情報に基づいております。
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マスコミでもたびたび紹介される、東京駅に到着した新幹線の車内を、折返し発車するまでのわずかな時間にピッカピカにしてしまうプロ集団の生の声で構成された読み物。新幹線に関する書物は多々あれど、現代の鉄道の現場について楽しく学べるという点でこの本はピカイチかも。
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ローカル線で地域を元気にする方法 いすみ鉄道公募社長の昭和流ビジネス論
鳥塚 亮(著)
新幹線とは対照的に経営難に悩む数多くの地方鉄道もまた現代日本の鉄道の姿。これは外資系航空会社の要職を辞し社長公募に応じ独自のアイデアを続々に繰り出して鉄道存続の道を見いだした「いすみ鉄道」社長さんの著書。鉄道への愛情と、冷静なビジネスマン視点が交錯する面白い読み物です。
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第三セクター鉄道の世界 経営危機を乗り越えたローカル線の仕組み
谷川一巳(監修)
第三セクター鉄道は国や自治体と民間とが共同出資する事業体で、今や地方鉄道の多くがこの形態をとっています。旅先でお世話になる鉄道60余社のすべての路線や歴史、経営状況を網羅したこの本の頁を繰っていると、月並みなガイドブックを眺めるよりもずっと旅に出たくなってきます。
ブックキュレーター
漫画家 池田邦彦1965年東京生まれ。漫画家。書店員を経てイラストレーター、ライターとして独立、鉄道雑誌を中心に仕事をしていたが、2008年に講談社主催の漫画新人賞「第54回ちばてつや賞」の大賞受賞、漫画家としての活動を開始。漫画作品として『カレチ』『甲組の徹』『グランドステーション』(講談社)、『シャーロッキアン!』(双葉社)、『でんしゃ通り一丁目』『おもいで停留所』(日本文芸社)『エンジニール』(リイド社)など。そのほか『Nゲージレイアウトプラン集50』(技術評論社)、『列車紳士録』(ネコ・パブリッシング)などの著書がある。
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