インプットの方法が重要だった!?アウトプット力の向上につながる読書術本

『受け身の読書から「能動的な読書」へ』。本書をひと言で表すとこの言葉に集約されるでしょう。例えば、本書で紹介している『取材読み』は、記者になったつもりで質問を考え、読むというものです。このように本書で紹介されている読書法を実践すれば、読書を通じて考える力を鍛えることができようになるでしょう。

本書の要点をまとめると次の二つに集約されます。一つは「すきま時間を読書に充てる」、もう一つは「アウトプットの重要性」です。特にすき間時間の読書について、「制限時間を決めると集中力が高まるため記憶に残りやすくなる」といった内容は、本を読んでも頭に残らない・・・と悩む人にはとても参考になるはずです。

工学博士で元名古屋大学助教授という異色の経歴を持つ小説家が、自らの体験をもとに「きれいごと」を抜きにして読書の価値について語っています。特に『本選びで大事にすべきたったひとつの原則』で書いている『面白そうな本がないかな、と選ぶ時間が大切だ』という著者の言葉は、読書の楽しさを表しています。

『平均300冊、多い月は500冊以上』を読むと述べている著者が、熟読、超速読、速読の三つの読書術について述べています。特に前半で書かれている熟読と速読の技法は、それぞれの長所や短所がよくわかります。また、ペンで重要箇所に線を引き、読書ノートをつけるなど、読んだ本を頭に定着を図るための技法も参考になるでしょう。

なぜ本を読むことが必要なのか？その必要性と重要性について体系的にまとめている本です。特に『読書とは「他人の脳のかけら」を自分の脳につなげること』は、読書のよさやメリットを端的に表現しています。また「情報編集力」の解説を読んでいると、アウトプット力の向上につながるはずです。