アタマとカラダの栄養補給に

そこに立つのは見知らぬ一般の人。しかしなぜだか親近感が湧いてしまう、写真家・阿部了による「おべんとうと人の写真」と、ライター・阿部直美による「1人語りの物語」。ANAの機内誌『翼の王国』の人気連載で、単行本化は4冊目を数えたとか。頭の中をリセットしたいときにおすすめです。

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論文を書いたことも読んだこともない人にこそ紹介したい一冊。ばかばかしいようなことでも手順を踏むと「学術」として認められるのが面白いところ。研究手法というものを知ると、世の中の「情報」がちょっと違って見えてきます。ちなみに著者は小誌でも連載中のサンキュータツオ。ツッコミが秀逸です。

長く続く咳にまつわる記事を作るときに出合った本。医師である著者のもとを訪れた患者の症状や治療過程を記録した「咳を巡る物語」として専門書に位置づけられながら、医学的知識がなくても読み進めたくなる魅力があります。実用本では物足りず、「咳」のことを詳しく知りたくなった人におすすめ。

食や健康の情報発信をする前に読んでおきたい一冊。著者の佐々木敏は、日本の栄養疫学の発展に尽力してきた研究者です。本書では、世界各地の栄養と健康の問題を自身の旅の体験を交えて紹介しながら、関連した研究論文をじつに丁寧に解説。栄養学ってこんな見方があったんだ！と視野が広がること請け合いです。

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本は好きだけど理系は苦手という人におすすめしたい科学随筆。見た目がとにかくおしゃれ。表紙デザインに限らずサイズ感、紙の質、上製本として各パーツの選び方が凝っていて手触りも良質なのです（装幀：重実生哉）。「『科学のこころ』を本棚に」と題されたSTANDARD BOOKSシリーズの一冊。