ブックキュレーター花まる学習会 平沼純
陽気に一歩ふみだせば・・・春の到来を描いた児童書
長い冬が終わり、やがてやって来る春。新たな場所への旅立ち、出会いと別れ──。自ずと様々な感情がわき起こる春には、『たのしい川べ』に登場する旅ネズミのように「陽気に一歩踏み出す」軽やかさを持つことが大切。新しい季節に臨むのを後押ししてくれるような、春を描いた絵本、児童文学5冊を選びました。
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冬眠から目覚めた森の動物たち。何かを感じ取り、皆で「はなをくんくん」しながら進んでいくと・・・。春の到来がもたらす喜び、動物たちの躍動を心地よい言葉と温かなイラストで見事に表現した絵本。実はアメリカでは、子どもたちに動物たちの生態や自然の神秘を伝える「科学絵本」としても高く評価されている一冊です。
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小学校にあがったばかりのハルオは、ある月曜の朝に山の中の不思議な小学校にたどり着きます。そこで出会ったものは?さらに、ハルオの学校に届いた「おともださにナリマ小」と書かれた不思議な手紙とは?短いながらも、子どもから大人まで引きつけるストーリー。新しい出会いが楽しみになる、春にうってつけの一冊です。
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川上弘美、斉藤洋、柏葉幸子などの作家陣が書いた短編15編のほか、春を描いた谷川俊太郎の詩や短歌の数々が収録される珠玉の短編集。心温まる話やちょっと不思議な話、ミステリアスな話などどこを読んでもハズレなし。中学年以上の子どもへの読み聞かせなどにもうってつけです。
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「ただ戸を一つしめて、陽気に一歩ふみだせば、それでいいんだ!」テムズ川の付近に棲む個性的な4匹の動物を描いた英国ファンタジー。春の訪れを描いた第1章は非常に印象的。また、心理学者の河合隼雄氏は、主人公たちが「パンの神」と出会う神秘的な第7章を「児童文学の中でも最高の場面の一つ」と語っています。
ブックキュレーター
花まる学習会 平沼純1982年生まれ。慶応義塾大学文学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。花まるグループの受験部門であるスクールFCで、国語や公立中高一貫コース授業のほか、総合的な学習の時間である「合科授業」などを担当。多数の受験生を合格へ導くとともに、豊かな物語世界の楽しさ、奥深さを味わえる授業を展開し続けている。各種メディアで紹介された『子どもを本好きにする10の秘訣』(実務教育出版)のほか、書籍、雑誌・新聞記事などを多数執筆。読書をテーマにした講演会や連続講座も精力的に行い、本を読む楽しさ、物語を味わう大切さを訴え続けている。2016年よりほぼ毎月開催している連続講座「旅する読書」は、全国から参加者が集まる人気イベント。
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