ブックキュレーター作家 塚本青史
「キングダム」世界をさらに深く楽しむための本
はるか紀元前の中華の若者群像を描いたコミック『キングダム』、多くの武将や政治家をリアルに描き出した筆致には歴史作家として脱帽。コミックや映画を見て中華史に興味をもった方に、さらにその世界観を掘り下げて、歴史ロマンを深く味わうための5作品を紹介します。中華統一を成し遂げたときに信がなんと言うか、ここから想像してみてください!
※本ブックツリーの内容は、執筆時点(2019年4月8日)の情報に基づいております。
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考古学の最新発掘成果から着想を得た、いままでの歴史小説にない壮大なスケールの物語。『史記』ではわずか数行の記述しかない中華史上有名な「函谷関の戦い」は、「キングダム」では25~33巻にわたり描かれるが、本書でもクライマックスを飾る重要な戦いとして描いた。是非とも合わせて読んでほしい。
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奇貨居くべし 5 天命篇
宮城谷 昌光(著)
相国として始皇帝を支えた呂不韋を主人公にした小説。さまざまな冒険、試練を経て成長していく姿は清清しい!小環らはかなげな女性たち登場人物も魅力的に描かれる。書名は始皇帝の父と出会ったときのことば。
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秦の始皇帝
陳 舜臣(著)
言わずと知れた決定版。多くの作家たちに影響を与えた名著。始皇帝の出生の秘密から始まって、強運の作用や呂不韋との確執、母親の不良マダム振り、韓非との親密さと李斯の嫉妬など、彼の進める国家統一と併行する事象にも興味が及ぶ。また、皇帝と国王、諸侯といった用語の違いなども、易しく詳しく解説されていて、理解が更に深まるだろう。
ブックキュレーター
作家 塚本青史1949年、岡山県倉敷市生まれ。大阪で育つ。同志社大学文学部卒業後、印刷会社に勤務しながらイラストレーターとして活躍。’78年&’81年『年鑑日本のイラストレーション』に作品掲載あり。’89年第11回小説推理新人賞の最終候補となる。’96年、『霍去病(かく/きょ/へい)』上/下(河出書房新社)で文壇デビュー。以後、中国春秋戦国から三国、隋唐を舞台にした作品を多数発表している。『煬帝(よう/だい)』上/下(日本経済新聞社)で第1回歴史時代作家クラブ賞作品賞、『サテライト三国志』上/下(日経BP社)で第2回野村胡堂文学賞を受賞している。父・塚本邦雄創刊歌誌「玲瓏(れい/ろう)」の発行人も務める。最新刊は『則天武后(そく/てん/ぶ/ごう)』上/下(日経新聞出版社)、『バシレウス』(NHK出版)、『玄宗皇帝』(潮出版)。
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