ブックキュレーター早川書房デザイン室
早川書房デザイン室が選ぶ、装幀で手に取るSF作品
書籍のカバーデザインは、作品を構成する大事な要素のひとつです。表紙の佇まいは物語を読む前からさまざまな想像を読者に与え、作品世界へといざないます。ここではデザイナーの視点からSF作品を5点選書しました。内容や著者のことを知らなくても、カバーの世界観に惹かれたらぜひ、作品を手にとってその世界にふれてみてくださいね。
- 106
- お気に入り
- 8294
- 閲覧数
-
ヴォネガット作品の中でも個人的に特に思い入れのある『タイタンの妖女』は、なんといっても和田誠さんの装幀が素敵です。やわらかい線とあたたかくてちょっとせつない色味に彩られたこの表紙を見ると、そのたびにじんわりと感動がよみがえります。
-
-
この作品の前の表紙は、かの有名な奥村靫正さんによる有名なグラフィック。復刊にともないカバーを新しくするさいにデザインを担当したのですが、本当に緊張したことを覚えています。現代的で格好良い装画は、イラストレーターのjyariさんが描き下ろしてくださいました。
-
赤×黒のグラフィックに抜けるようなタイトルのバランスがとてもビビッド。例えブラッドベリを知らない方でも、その強烈な印象に手を伸ばさずにはいられないのではないでしょうか。昔からの傑作でも、こうやってどんどん新しい読者のみなさんのもとに届けていくことができる。デザインって本当に素晴らしいなと思います。
ブックキュレーター
早川書房デザイン室早川書房から刊行される書籍の装幀や販促物のデザインが主な仕事です。まずは原稿を読み、その上でイラストレーターさん、編集者、営業部の担当者と相談を重ねながら少しずつ本の装いを考えていきます。ひとりでも多くの読者の方の手元に早川書房の本を届けるべく、積極的にさまざまな表現にふれ、吸収しながら奮闘している毎日です。いいなと思う装幀の本に出会ったら、ぜひ迷わず手にとってみてくださいね。
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です