ブックキュレータースノーピーク代表取締役社長 山井梨沙
過去を知り未来を生きるための野生教科書
私が自著書で伝えたい、これからの未来に必要な「野生の感覚」自然界と人間界のなりたちは、原始的根源的な原理原則を改めて実感することで備わると考えます。過去を知ることは未来に進むこと。今遡るべき、人類学、芸術、ファッションなど多分野の野生書を選びました。
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文化人類学の基本の書。現代における文明社会や構造社会の行く末を予測したような一冊。70年代当時の目線で「野生」をもって現代文明を生きることが、重要であると示しており、「野生」に対して、今までとこれからの相違点を考えるきっかけを与えてくれた本です。
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とにかく今起こっている事すべてに対して当たり前じゃない、疑問を持ち反骨精神で創作することの大切さを気づかせてくれる、建築家荒川修作とマドリンギンズ。「現状に満足せず限界まで頭と体をつかって考えろ」の言葉にはアウトプットの方法は違えど、思想的には共通部分があると感じました。荒川修作さんは私が思う「野生芸術家」です。
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私にとっては、同じ価値観を共有する血の繋がっていない兄のような井上兄弟。彼らが、ペルーの遊牧民と仕事をすることにこだわる理由や実際に取り組んでいるフェアトレードでのプロダクトの一環には、現代における人種差別や性別差別をなくし真の平和な世界になるための大きなヒントがあります。
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日本の民俗学の父・南方熊楠がロンドン在住の土宜法龍に宛てた往復書簡から南方熊楠が、人間の根底にある宇宙的無意識構造を仏教の曼陀羅に置き換えて生み出した独自構造を、中沢新一氏が解説しています。無意識から言葉や物質などが生まれていくカルマ的思想は生きる喜びを与えてくれます。
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私がデザイナーとして仕事をする上で最も影響を与えてくれた、グラフィックデザイナー粟津潔の代表的な著書。視覚デザインの可能性を極限まで試行し、視覚のみならず感性にまで届く伝達効果や粟津潔の思想は、プロフェッショナルとしてデザインをしていく上で原理原則を考え実行するきっかけを与えてくれました。
ブックキュレーター
スノーピーク代表取締役社長 山井梨沙1987年、新潟県生まれ。創立者の祖父・幸雄、現代表取締役会長の父・太から代々続く「スノーピーク」の3代目。幼いころからキャンプや釣りなどのアウトドアに触れて育つ。文化ファッション大学院大学で服作り、洋服文化を専攻し、 ドメスティックブランドで約1年間勤務。2012年にスノーピークに入社。2014年の秋冬にアパレル事業を立ち上げ、スノーピークが培ってきた“ないものはつくるDNA“を受け継いだものづくりを次世代のフィルターを通し発信。2018年からはプロダクト全般の統括のほか、「LOCAL WEAR」プロジェクトなど、新たな試みも率先して牽引。アパレル事業本部長、企画開発本部長、代表取締役副社長を経て、2020年3月より現職。
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