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北欧文学はムーミンだけじゃない!児童文学作家リンドグレーンの魅力に迫る本
スウェーデン出身の児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン。彼女は世界中を魅了する作品を数多く残しました。幸せな子ども時代を経て、19歳で未婚の母に。そして30代で執筆を始め、作家であると同時に子どもの権利保護を訴える世界のオピニオンリーダーでもありました。ここでは、そんなリンドグレーンの魅力に迫る本を紹介します。
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1941年の冬、病気の娘を元気づけるために語り聞かせたお話が物語のもとになっています。ピッピには身寄りがありませんが、大人の力を借りずに自由に力強く生きています。隣に住むトミーとアニカは驚くことばかりですが、ピッピは動じません。世界一強い女の子ピッピの大活躍を、リンドグレーンも気に入っていたニイマンの挿絵で楽しめます。
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スウェーデンの小さな農村「やかまし村」は、リンドグレーンが幼少期を過ごした村がモデルです。村には家が3軒、男女3人ずつ6人の子どもたちが家族と生活しています。クリスマスには恒例のイベント、夏休みには湖の島へ宝探しに。『やかまし村の子どもたち』の続編で、季節ごとの遊びや暮らしがいきいきと描かれています。
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世界中を魅了するリンドグレーンの作品はどのように生まれたのでしょう。背景には彼女の子ども時代が大きく影響しています。このインタビュー集では、写真も交え、彼女の幼少期から執筆へ至るまでに迫ります。兄妹とともに遊んで、遊んで、遊び尽くした経験が、自然豊かで子どもを中心に置く物語につながっています。
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63歳のリンドグレーンは、幼い少女サラと文通を始めます。サラの手紙には怒りや恐怖、自分自身に対する悩みなどが綴られていました。リンドグレーンはサラに愛情と信頼を寄せ、共感やユーモアに満ちた言葉で励まし続けます。一度も会ったことのない2人でしたが、20年間で80通以上も手紙を交わし強い絆を築きました。
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リンドグレーンは作家であると同時に、子どもの権利、世界の平和などを訴えるオピニオンリーダーでもありました。彼女は1978年に行われたドイツ書店協会平和賞授賞式で、子どもの虐待禁止を強く訴えました。この演説は後に、子どもへの体罰禁止の法律制定へとつながっていきます。勇気と希望にあふれる演説記録です。
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