ブックキュレーター児童書出版社 広報 大久保こずえ
本を贈る サン・ジョルディの日に〈あなたに贈りたい本〉
スペインでは、4月23日をサン・ジョルディの日として、本と花を贈る習慣があります。20世記、スペイン軍事政権下のカタルーニャ地方で自国の言葉が禁止された時、「言葉と文化を守る」ため密かに本を贈りあったことに由来します。お世話になった人、大切な人に本を贈るとしたら?本がもたらす人との繋がりと重みを感じながら選びました。
- 9
- お気に入り
- 1495
- 閲覧数
-
子どもの頃に感じていた理不尽さや、ふと感じる孤独とかの記憶ってありませんか。「ぼくがいちばん ききたいことは」は、その埋められなかったなんかしらを、丁寧に、いつのまにか繕ってくれる7つの短編集です。児童書ですが、大人でもしみじみ泣いてしまう。西村ツチカさんの装画が余韻を醸成してくれる1冊です。
-
作者が生まれ育ったカナダのケープブレトン島を舞台に、灰色の雲と雪に閉ざされた、過酷な自然の中に生きる人々の心の機微を、丁寧に描いた短編集です。子どもの頃に感じる理不尽さ、大人が味わう無力感。それら全てを包括してしまう自然を前に、ささやかだけれど前に進もうとする、生きるもの全ての姿が愛おしい1冊です。
-
人形作りの仕事をするゴールディーのこだわりは、既製品の材料は使わず森で拾った枝を使うこと。理由は「生きている」感じがするから。同時に、ゴールディーの仕事に対する思いそのものが「生きている」ことだと教えてくれます。すばらしい何かを作り出すために、黙々と働く人の美しさと尊さを描いた1冊です。
-
「命ってなんだろう」という本質的な問いを、ふと考える。でもその問いは漠然としていて、考える糸口さえつかめない。そんな時、言葉の思考から一旦離れ、生命科学の視点から見てみる。破壊と構築を絶えずおこなう命のカラクリ、「動的平衡」「ベルクソンの弧」の概念は、その問いに今までとは違う風景を与えてくれます。
ブックキュレーター
児童書出版社 広報 大久保こずえ1977年生まれ、山梨県出身。児童書出版社ほるぷ出版営業部に入社。保育園・幼稚園への絵本販促や、「長期入院の子どもにも絵本を届けたい」の思いから、病院待合室やプレイルームへの販促企画を行う。2015年同社広報に。心ふるえる感動作『wonder』のパブリシティーなどを行い、現在は『ハリー・ポッター』シリーズを手がける静山社ホールディングスの広報として、静山社・ほるぷ出版の絵本・児童向け読み物のパブリシティー、販促企画を行う。
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です