ブックキュレーター書評家 大矢博子
当代きっての目利きが選ぶベスト時代小説2020~大矢博子選 江戸期以降編~
文芸評論家・大矢博子が選び抜いた2020年のベストテン。着眼点の鋭さに感心した江戸の経済小説、歌舞伎の誕生秘話、幕末の北海道の開拓記、婦人解放運動家の一代記など・・・歴史時代小説を通じて描かれる人間の「強さ」に、コロナ禍で不自由な現在だからこそぜひとも触れてほしい!
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飛脚問屋に養子に入った杉本茂十郎は、その才智で商人たちの揉め事を次々と解決し、のし上がっていく。文化四年の永代橋崩落を機に設立された三橋(さんきょう)会所の頭取まで上り詰めるが、その頃から状況が変わって……。永代橋崩落の犠牲者の中に茂十郎の妻子がいたという設定が上手い。痛快な頭脳戦の前半から一転、暗雲が立ち込める後半。政治と経済の関係を鋭く抉った江戸経済小説である。
ブックキュレーター
書評家 大矢博子1964年、大分県生まれ。書評家、ライター。著書に『歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド』、『読み出したら止まらない! 女子ミステリー マストリード100』などがある。小説雑誌で連載を持つほか、CBCラジオにブックナビゲーターとして出演中。読書会の主催や翻訳ミステリの講座、大学での書評ワークショップなど、名古屋を拠点に活動している。2020年4月より朝日新聞書評委員。
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