ブックキュレーター斎藤幸平
斎藤幸平の推薦する名著5冊
斎藤幸平の「推薦図書」はこの5冊! ※こちらの推薦文は、クーリエ・ジャポン読者のために寄稿いただいたものを転載したものです。
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今、注目を集める「人新世」の概念。人類が地球を改変する地質学的時代に現代は突入している。だが、その結果として引き起こされる気候変動によって、人類が絶滅するとしたら──。人類が絶滅した後に、哲学に役割はあるのか。人新世からとらえなおす人間のあり方と責任。
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ドゥルーズとガタリの思想は難解である。だが、間違いないのは、それが革命の思想だということだ。時代とともに、彼らの理論は変遷しつつも、彼らは資本主義を突破する可能性を一貫して思考し続けた。資本主義の限界が浮かび上がるコロナ禍においてこそ読み直すべきフランス現代思想をわかりやすく解説した名著。
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コロナ禍で救世主として注目される現代貨幣理論(MMT)。だが大胆な財政出動で、本当に財政破綻しないのか? インフレが起きたらどうするのか? 異端とされる反緊縮理論の仕組みをわかりやすく説明し、新しい社会の可能性を問う。フルオートメーション化とベーシックインカムで資本主義を突破する日本版加速主義者による決定版。
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プラトンから始まり、デカルト、カントを経由し、ラカン、デリダ、ドゥルーズまでをカバーする創造と狂気の歴史的変遷。これまでに議論し尽くされてきたかに思われる偉大な思想家たちを精神分析の視点から新たに読み直し、これほどわかりやすく整理できるとは。松本卓也の才能に嫉妬する一冊。
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資本主義のグローバル化、AIの技術進歩、新型コロナウイルスのパンデミックなど、私たちの生活を激変させている現代社会。そのような激変する世界を前に、哲学という営為の歩みは遅く、人文学は危機的状況に陥っている。一方で、表層的な変化に振り回されるのではなく、欲望の本質を見抜き、自由を手に入れるための思考への渇望もある。そのような「使える哲学」を求めるなら、本書が一つの答えになるはずだ。
ブックキュレーター
斎藤幸平1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。専門は経済思想、社会思想。『大洪水の前に』によって、権威ある「ドイッチャー記念賞」を歴代最年少で受賞。2021年の新書大賞を受賞した『人新世の「資本論」』は45万部を超えるベストセラーに。
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