ブックキュレーター書籍PR・パブリシスト 村上智基
劉慈欣の新刊で思った SFはおバカギリギリが面白い!
『三体』が大ヒットしたSF作家・劉慈欣(りゅうじきん)。彼が2022年に刊行した短編集『流浪地球』の表題作「流浪地球」は、地球に大出力のエンジンを取り付けて地球ごと太陽系を脱出しようという話。これがとても壮大で、バカバカしくて、本当にワクワクした。難解で哲学的なSFもいいけど、ちょっとおバカなSFはいかがでしょうか。
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ある旅客機に起こった奇妙なできごと。乗り合わせた人たちの困難が群像劇で描かれる。とうてい誰も乗り越えられそうにないできごとに、登場人物たちは冷静にそれに対応していく。肉体と精神が健康であれば、上位の存在から降りかかる不条理にも対抗できる!元気があればなんでもできる。
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開業以来一度も工事が途絶えたことがないという横浜駅。その横浜駅がどんどん拡張を続け、ついに日本全土がほぼ横浜駅の構内になった世界。Suicaが埋め込まれてない住民は排除され、駅の外に出されてしまうと生きていくのが困難になる。バカバカしい設定だけど、不思議なリアリティで一気に引き込まれます。
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著者のアンディ・ウィアーが書く物語はどの作品もポジティブな印象をうけるが、それは壊れた宇宙船で漂流している状況でも変わらずだった。深刻で哲学的に展開することも可能なはずだけど、ちょっとおバカな感じに踏みとどまることで衝撃の出会いがチャーミングで愛すべきものになったと思う。
ブックキュレーター
書籍PR・パブリシスト 村上智基書籍専門のPR・パブリシスト。鳥取県境港市出身。ダ・ヴィンチ編集部にアルバイトで潜り込み、その後編集、広告営業を担当する。2017年5月より書籍PRに従事。バンドマン時代は旅ばかりでしたが、気がつけば東京で本まみれに。2017年生まれの娘と2022年生まれの息子の育児中。好きな作家は池澤夏樹だけれどジャック・ケッチャムも好き。WEB本の雑誌「作家の読書道」の編集も担当しています。https://www.webdoku.jp/rensai/sakka/
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