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紙の本
食べることへの志
2004/03/20 13:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の著者・小泉武夫は、テレビで何度か出演しているのを見た事がある。東京農業大学の先生だそうだ。また椎名誠の『からいは うまい』(小学館)の「その民俗学的考察・基調講演」の人でもある。今回は内容もさることながら、著者の人柄について感じるところが多かった。
専門は醗酵に関する研究で、ご実家が酒造家だそうだ。いま流行の「スローフード」ではないが、食べ物に関する志というか思い入れが我々とは違うように思えるのである。だからといって日本の発酵食品だけがスバラシイ、という片寄った思い入れもなく、外国の伝統的な料理や食文化に対しても、しっかりと学問的な研究対象としてとらえ、敬意を持って「完食」しているのである。このしっかり食べて、きちんと「ごちそうさま」をする感覚。まえがきにもあったが「食に係わる人間の憧れや叡智などを汲み取ってもらえればもらえれば幸いである」というこの人の姿勢は、なんだかわからないけど、酒造りに関する伝統や知恵や言い伝えを小さい時から身近に感じてきて、そこで地道に酒造りに取り組んできた人の姿勢を見てきたからだと思う。
専門分野の造詣の深さもさることながら、読んでいてこういう姿勢が感じ取られて好感が持てるのである。結論からいうと、一緒に御飯を食べても決してマズくない人であろうから、いい人に違いないと思う。解説(村松友視)には「使命感、信念の強い」人である、と書いてあった。もっといろんな場所で「食」についての大切な話をして欲しいと思う。
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