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過去を消したかった女。
今を甘んじて受ける女。
すべてを知っていた男。
その三点が重なる場所。
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そういえば今現在、松本清張の出身地に居住していることに気がついたので読んでみました。
登場人物、というか主人公・禎子の心理描写が光ります。
見合い結婚10日で夫を失ったやりきれなさがひしひしひしひしと伝わってきます。
物語の構成もそれに一役買っているように思います。
ミステリーの謎解きが、夫の同僚の本多氏が推理する→聞かされた禎子が納得するを基本に進むため、主人公の視点を通しつつもやけに受動的な、運命に流されてるような印象を受けるのかもしれません。
(諸般の事情で)終盤、禎子が自ら推理するようになるのは、作品の背景である戦後の女性の自立を象徴しているのでしょうか?
ミステリーの要素も、現代のミステリーと遜色ないくらい捻りが効いていました。
「犯人は登場人物の中にいる」がミステリーの王道ですけど、終盤までそれを読者に気付かせずに話がすすむ感じです。
また、ラストシーンが岸壁っていうのも、ある意味ミステリーの基本かも。
犯人の退場(?)シーンもあれはあれで新しいのかもしれません。
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夫:妻が読んだベストセラー本について夫がインタビューするという世界初(?)の試みとなるこのブログ。今回は?
妻:松本清張の『ゼロの焦点』。
夫:おっ、古典で来たね。映画化されたやつね。ロングセラーであり、今年のベストセラーでもある。おもしろかった?
妻:まあまあ。どこかで「旅情ミステリーの元祖」という言われ方をしてたことがあったけど、そんな感じ。ラストに断崖絶壁の岬とか出てくるし。
夫:なるほど、今の感覚では、お約束っぽい感じの舞台設定だね。
妻:当時能登ブームが起こった気がする。
夫:テーマはなんなの?松本清張だけに昭和の歴史?
妻:パンパンの悲哀。
夫:外国人相手の売春婦のことね。やっぱりそういう歴史的なテーマなんだ。「ゼロ」っていうのは重要なキーワードなの?
妻:???分からない。なんでゼロなんだろう。
夫:えーっ、分からないの?まあ、いいや。松本清張の他の作品って読んでるんだっけ。
妻:読んでない。
夫:ふーん、そうなんだ。読んでみたい?
妻:わかんないけど、『砂の器』は読んでみたい。
夫:SMAPの中居くんの出てたやつね。さて、それでは『ゼロの焦点』、星はいくつでしょう?
妻:3つ。
夫:古典なのに厳しい評価だね。なんで?
妻:あんまり感銘を受けなかった。当時読んだらすごくおもしろかったかもしれないけど、今読むとちょっと陳腐に感じちゃうっていうのがある。あと、映画化と同時に読まない方がよかったかも。
夫:なんで?
妻:ヒロスエの顔とかが浮かんできちゃう。
夫:なるほど。
妻:とりあえず、能登半島に行きたい。急行能登ってまだあるのかな。上野発の夜行列車。
夫:わからん。
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昭和30年、まだ戦争の爪あとが残っている日本。
経済成長の傍らではこの小説の中にあるような過去を抱えて生きている人たちもいたのだろう・・。
登場する数人の女性。それぞれの事情がある事件に複雑に絡み合い、やがて明るみになる。
全体的のトーンはどんよりした感じ。だかこれが松本清張作品の真骨頂なのかな。
映画もぜひ見てみたい。
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夫「戦後の時代背景を色濃く感じる一冊。戦後の混乱の中での傷跡がひとつのテーマになっているね」
妻「他の松本作品もそうだけど、今とは色々違うんだな〜って端々に感じるよね。個人情報、流出しまくりだし。おおらかな時代だね」
夫「義理の兄の死と本多の殺害方法が全く同じというのが解せない・・・ちょっと現実離れしてはいる」
妻「本多さん、おかしいって思わなかったのかなあ・・・。この本が他と比べていいところは、主人公目線にしぼられてるから、女性の心理をつぶさに描けてるところだと思う。出だしからしばらく禎子さんの心の動きを追ってるけど、面白かったね」
夫「そうだね。冒頭の主人が失踪して狼狽する妻と、後半の東京と北陸を股にかけ、謎解きに奔走する姿は、同一人物とは思えないよね。最後のシーンは、圧巻!」
妻「すごい光景だよね〜ぞくぞくしちゃう。こういう部分を読むと、清張って純文学でもイケたんじゃないかなって思うね」
夫「うん、砂の器といい、ゼロの焦点といい、人の気持ちに迫りつつ、社会の暗い部分へ目を向けている。今回も傑作でした」
妻「映画のキャストを知ってるから、そのイメージで読んじゃったなあ。でも広末も中谷さんもはまってる、かな」
夫「キャストを知ってると犯人の想像がついてしまうところがかなしいね・・」
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解説の平野謙(←これ結構お得な気分)曰く、「推理小説としてはツッコミどころが何か所もあるが、ヒューマンドラマとしては最高の出来」。確かに。
しかし、小学生の頃松本清張の本を読んでいたが、今にして思えばよくこんな時代がかった文体&背景を読めたなー。
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交通機関の発達していなさそうなところから、無遅刻無欠勤で良く通っていたなぁ(あえて「誰が」という主語は書かないが・・・)。
それにしても、戦後、この小説の「真相」というか「殺人の動機」になったような事柄が本当にあったのだろうか。むしろ哀れな感じがする。
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映画化に触発され読んでみました。
主人公が探偵役となりストーリーが展開していくので、非常に読みやすいのだが、勝手にどんどんと解決してしまったような感じ。
もう少し予想外の展開が欲しかったかな。。。
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飽きることなく読める面白さはありました。
が、最後が…納得はしたけど…どんより曇り空な読後感…。
でも、おもしろかったです。
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この本を読んでみて、とても難しい話だと思いました。内容は、妻が失踪した夫の人生を辿る旅の物語である。人生の複雑さが丁寧な感情描写で表現されているので、読みごたえはあると思います。興味がある方は、読んでみてください。
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なんかいろいろ不自然なとこありますけど、清張先生、いいんですか〜? そもそもこの奥さん、旦那のことどう思っているんだろ? 不思議なほど「上から目線」の解説はなんだろう? 昭和の解説は、あんな感じだったのでしょうか?
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純ミステリーをあまり読まない僕ですが、ちょっと開拓してみようと思い手に取ってみました。
読んでみると思っていたほどミステリー色が濃くなく、戦後の混乱によって生じた時代の闇を松本清張流に表現した作品といった感じでした。
ミステリー好きな人にとっては、物足りないのかもしれないです。
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松本清張さんの代表作。人は何故犯罪を犯すのか? 犯罪の背景を、さらには心情を推理して描く推理小説は、読んでいて自分の内面に迫るものがありました。
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やっぱり松本清張さんはすごいなあ。
ウン十年前の学生時代に読み漁り、その時もすごく感動したのですが、時を越えても、今なお新鮮で、まさにミステリーの原点と思います。今回広末涼子さんの映画公開ということで、新しく買って読みました。最初っから新婚のだんな様が行方不明になるという、女性が最も好む?センセーショナルな始まり。息つく間もなく読みました。またこれがきっかけで松本清張作品を読破していくつもり。
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広末主演でリメイクされた松本清張のサスペンス小説。『点と線』もそうだけど、概ねパターンは一緒。死ぬ時は青酸カリ。どんだけ怪しまずに飲んじゃうんだ!って感じでみんな飲んで死んでいく。
読み終わるとうーんって気持ちになる。
サスペンス好きな人はどうぞ。