あえて書けないことを記録する
2021/05/26 21:20
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投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまでも、そしてこれからも活字に残し難いだろう題材が記録される。性的虐待を医師から受けていたALSの若い女性、ターザン様の発達障害のある姉妹、特殊な芸を持つストリッパー等々、普通なら書くことを躊躇せざるをえない人々を本書はルポする。対象の選び方に加え、珍しいもの見たさでない文体が余韻を残す。むろん、読後感の重みは否定できません。。
内容は面白いのですが・・・
2020/06/14 15:38
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投稿者:maesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容はどれも面白いのですが、個々のボリュームが少ない。
もっと個々を深堀して、せめて個々の内容を1.5倍くらいにしてもらうと読み応えがあったのではないでしょうか。
そういった意味で、最近発刊された溝口選手の「一投に賭ける」は素晴らしい作品でした。
それと、他の方もレビューで書かれていましたが、文章が読みずらい箇所がある。読むのに力が必要というか、頭の中に「すうー」と入ってきません。
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『被差別の食卓』、『日本の路地を旅する』の著者の新著。
宮本常一の『忘れられた日本人』になぞらえて、上原は自分の仕事をこう書く。
▼私はそれとは対極に、路地に住む人やそれと同じように異端とされた人々、タブーとされた出来事を通して、日本人の姿を見つめようと努めてきた。だからこれは宮本と違う意味で、ノンフィクションの書き手である私なりの「忘れられた日本人」ストーリーでもある。(p.4)
「猿人間」と呼ばれていたというターザン姉妹の話、被差別部落を描いたために封印された漫画の話、リラックスではなく力で投げるのだというやり投げのアジア記録保持者の話、筋萎縮症女性の性と医師によるセクハラの話、お股から炎を吹くというストリッパーの話、皮田家にうまれた春團治の話…読んでいて、小沢昭一の書いたものを思いだすようだった。
『私のための芸能野史』とか、『日本の放浪芸』とか、『私は河原乞食・考』とか。小沢が追った「芸能」者たちも、家族から世間体が悪いと言われたり、乞食芸だとさげすまれたりしてきたところがあった。
「日本人」て誰かな~とも思うけど。
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ほぼ一日で読了。内容は悪いわけではないが、文才があまりない。読みづらいのである。読むときにすっと流れていかず、がたがたと止まってしまう。すごく読むときに力がはいっちゃうんです。
著者がこれを読んでくれるなら今後気を付けてほしい。なんだか読みにくいのです。
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読む前は、いわゆる「部落」の本かと思っていたのだが、部落だけではなく、日本人から見て「異形」である人々を書いた本だった。
「溝口のやり」の執念がすごい。
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路地を出自とする人々のその力強い人生。
常識や偏見、体制との軋轢。
しかしそこで芯を曲げずに自分だけを頼りに人生を切り開いて生きた6つのエピソード。
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「差別は悪くない」だけど「差別に上下の区別」「優劣をつけるからよくない」という平田の言葉には同感。「異形」とか他と違うものを持つ人、マイノリティにはどうしても興味が行くが、なかなか表には出ないものだけど、そうした人たちを取りあげた本。
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はじめの一話で、ゲテモノ系の話かと思ったら、あとからは、いろんなものを極めた人のハナシにスライド。
面白かった。
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宮本常一『忘れられた日本人』を意識しているようだが足元にも及ばない。何を基準に人選をしたのかさっぱり分からぬ。やり投げの溝口なんて、それだけで1冊をかけるのではないか。もったいない。
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路地(被差別部落)を書いているのかと思いきや、そうでもない。
ただ、多くの異端な日本人を書いているのは、興味深く、きちんと調べて書かれた文章であった。
何かを読み手に訴える力は弱いが、事実関係の把握にはいい。
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最近はマスコミもこういう人々について教えてくれない、他方ネットでは極端な偏見で論ぜられる。異端の人生を知ることのできる良著
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虐げられても、貧しくとも、偏見に屈せず、たくましく生きた人たちがいた。哀しい宿命のターザン姉妹、解放同盟に徹底的に弾圧された漫画家、パチプロで生活しながら唯我独尊を貫く元日本代表のアスリート、難病を患いながらもワイセツ裁判を闘った女性、媚態と過激な技で勝負する孤独なストリッパー…社会はなぜ彼らを排除したがるのか?マスメディアが伝えようとしない日本人の生涯を、大宅賞作家が鮮烈に描く。
上記の内容の、市井に生きる凡人たちによる凡人の偉人伝。
上原義広の作品に最近はまってます。こういう作家が自分と同年代にいるということがうれしくもあり、その反面刺激にもなる。
その時代の社会性や、人格的であったりという理由で、メジャーな舞台では決して注目されることもないアウトロー的な人物をフィーチャーして、その生き様を追っていく。
特に面白かったのは、やり投げの溝口和洋。もうすぐ世界陸上が開催されるが、やり投げから日本の投擲種目の先駆者となった彼の存在はあまり知られていない。
現在活躍する室伏広治にも指導をし、技術面、メンタル面でも深い影響をあたえたいう。その無頼な性格がマスコミにも敬遠されることとなり、メディアにも姿を見せることはない。
他にも伝説のストリッパー、ファイヤーヨーコ。
生まれ持った難病と闘いながら、担当医の非情なわいせつ行為を受続け、その告発で裁判を六度も戦った大阪の女性の話。
そして最後の桂春團治の生涯は圧巻でした。今のお笑いの祖ともいわれるかれの行き様、、昭和恋しぐれを地で生きる男の様はまぶしくも悲哀に満ちていた。
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日本の中で異形と呼ばれる人たちにスポットを当てた本
世間からは異形(異端?)とみられる人たちも
じっくりと接すると、世間の噂や評価とは違った人物像が浮かび上がる
6章に分かれ、6人のたくましく生きる姿を描いているが
その6人に共通点はあまりなく
結局何が言いたかったのかわからない
1章ずつは、面白く読んだが
連載ではなく1冊の本となると、出来栄えは????という感想
★は3つつけたが、実際は★2~3といったところ
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変な人のお話です。感情移入できないのは、まともさの証明か。被害者意識についていけない。痛々しくて読むのがつらい。
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哀しい宿命のターザン姉妹、解放同盟に徹底的に弾圧された漫画家、パチプロで生活しながら唯我独尊を貫く元日本代表のアスリート、難病を患いながらもワイセツ裁判を闘った女性、媚態と過激な技で勝負する孤独なストリッパー…社会はなぜ彼らを排除したがるのか?マスメディアが伝えようとしない日本人の生涯を、大宅賞作家が鮮烈に描く。
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たいそうなタイトルと興味を惹く作品紹介に思わず読んでみたけれど
新書ということもあり、物足りなさが残った。
それぞれテーマは深く考えさせられるものばかりだけれど
文章量が少ないため、いまいち深く伝わらない。
もう少しネタを少なめに、1章の濃度を濃くしたものが読みたかった。