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やさぐれてしまう
2021/11/02 20:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編も重たいものを感じたけれどスピンオフも何か重たくて、心配する志澤の言葉も明るい筈の藍の言動も「お前が言うな」的に感じてしまうほどこちらがやさぐれてしまった。
弥刀はどう考えても志澤の家の事情に巻き込まれた被害者だし、それ以後も先輩である志澤のために働いていて損な性格だと思う。反面そうしないと生きていけなかった志澤なんだろうけれど、やっぱり弥刀に対して酷い。
三十も半ばにしての醜態は、今まで目を背けて来た結果がいっぺんに押し寄せて来たのだろう。
ただ物じゃないと思ってたけど、やっぱり人として大きな器を持っている朋樹だから受け止められたのだと思う。
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映像作家の弥刀は、自分とは全く方向性の違う「青春」を題材にした映画を撮れと援助先のプロデューサーに言われ、制作に悩み、知人である佐倉朋樹に、映画の取材をさせて欲しいと頼む。それは、独特な雰囲気を持つ佐倉への興味からでもあった。近づこうとすればするほど、なお佐倉への興味が増す弥刀。それに反するようにしてあがらない脚本。ジレンマに苛まれながら、弥刀は自らの青春ともいえる過去の恋に目を向けることになるのだが――。
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めずらしく受けの子がものすごい男前。ここまで雄々しいキャラクターなのもすがすがしい。新鮮でした。面白かった。だた、白鷺シリーズのスピンオフ作品だったので読んでいない私はちょっとお話がわかりませんでした…。
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[映像監督×受験生]
白鷺シリーズからのスピンオフ
この二人がメインになるとは・・・
私の想像ではちょっと難しい。
弥刀がそんな人だったなんて意外というか、
佐倉の心もイマイチ分からない。
内面のお話だったので
ちょっと難しかったです。
でも続きが楽しみなのはちょっとあります。
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☆あらすじ☆
自分とは全く方向性の違う「青春」を題材にした映画を
撮れと援助先のプロデューサーに言われ、
製作に悩む映画監督の弥刀紀章は、
大学受験を控えた佐倉朋樹に、
映画の取材をさせてほしいと頼む。
それは、独特な雰囲気を持つ佐倉への興味からでもあった。
近づこうとすればするほど、
なお佐倉への興味が増す弥刀。
それに反するようにしてあがらない脚本。
ジレンマに苛まれながら、弥刀は自らの青春ともいえる
過去の恋に目を向けることになるのだが――!?
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志澤×藍シリーズのスピンアウト、弥刀×朋樹編。本編からずっと気になっていた二人のストーリーを読むことができ、それだけでわくわくしていたのですが、弥刀が持っていた人間性に、引き込まれてしまいました。苦悩する様子や過去を乗り越えて今を受け入れていこうとする、そんな様子がしっかりと描かれていて、とてもいい作品だと思いました!
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白鷺シリーズのスピンオフ。
志澤の1年後輩で今は映画監督の弥刀と志澤の相手・藍の予備校?時代の友達・朋樹の話し。
過去の恋愛(志澤の異母弟・靖那)が今の生き方に影響を落としていて、全くそれを精算しきれていない男・弥刀と、その育ちゆえ人間的な情緒を欠落させたまま生きている朋樹との話し。
相変わらず、登場人物達の複雑な過去を書く崎谷作品。
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『キスは大事にさりげなく』
『夢はきれいにしどけなく』
『恋は上手にあどけなく』(完結編)
<短編集>
『蜜は夜よりかぎりなく』
<スピンオフ>
⇒『平行線上のモラトリアム』
『垂直線上のストイシズム』
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藍が凄く強い子になってました。前も弱くはなかったですけど。
弥刀さんに愛されちゃった朋樹は大変そう……。
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白鷺シリーズ第4弾
といっても、スピンオフ作品ですね。
前回までの脇役さん達の話で正直「う~ん」な作品でした。なんでだろう、話的にもふたりのキャラも悪くないのに・・・。全体的に話は重くて、でも崎谷さんにしては最後のハッピーエンド感が薄いからかな。
砂糖はくぐらい甘い話が好きな私としてはちょっと残念だったかな。
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白鷺シリーズのスピンオフとなる作品でした。
本編にも出てきた、弥刀と佐倉の話。
大きな映画賞を受賞した弥刀は、今まで自分がまったく作ったことがない泥臭い「青春」に関する物語を作れ、と言われ、今までやったことがないことをうまくできずにテンパってしまう弥刀。
そして、自分を信頼してくれる佐倉についつい八つ当たりしてしまう。
それもこれも、実は弥刀には思い出したくない過去があって……
という話でした。
なんというか、大人がみっともなくて、悲しくて。
そして子供が思ったよりも大人で強くて。
自分の不甲斐なさに愕然として。
久々に、泣きました。
いやまあ、BL読んで泣くなよ、という話だと思うんですが(別にBLをバカにしているわけではなく)、本当に本当に切実な思いが胸に迫ってきて、我が身の不甲斐なさに泣きました。
あー! しんどい!!
なんで、こんなにみんな、ちゃんと一生懸命生きれてるのだ! と思いました。
強くて優しい少年のまっすぐさに胸を打たれる小説でした。
是非、白鷺シリーズの藍の強さを味わってから、それとはまた別種の佐倉の強さも味わってほしいと思います。
オススメです!