伊坂さんが書くとこうなる
2017/03/02 20:27
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
三浦しをんさん、新井素子さんが似た設定で書いてますね。伊坂さんが書くと諦めの向こう側の風景になる。諦めを悟りと言い換えただけかもしれないが、それでも生きていく彼らは印象深い。
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投稿者:み - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれの人物・家族たちが、残り少ないと言われる人生をどう過ごすのかというお話でした。読みながら自分やったらどうするかな、などと考えてみたり。
個人的には冬眠のガールが好きです。
「生きる」って何だろう――三年後に地球が滅亡するとしたら、あなたは暮らしますか。
2010/01/15 20:05
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投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台設定がまずびっくり。小惑星が衝突して地球は八年後に滅亡すると知ってから五年経った日本。念願だった子どもを授かった夫婦、けんか別れして以来会っていない父娘、妹自殺に追い込んだ男を殺そうと決めた兄弟エトセトラエトセトラ。
三年後の地球滅亡とともに自己の生が終わる。そんな前提条件の元で日々を「生きる」ひとびと。何故生きる?何のために? なぜ頑張る?どうせ死んじゃうのに? どうせ死ぬんだったら何をやってもいいだろう…??
もしも八年後に地球が無くなることを知ったら、自分ならどうするだろう? 本作を読んだほとんどの人が一度は考えるだろう疑問をわたしも考えてみる。
わたしなら…いつもと同じように淡々と一日一日を過ごしていきたい。朝起きて仕事して、終業後は買い物したりごはん食べたりデートしたり本を買ったり、本を積んだり本を読んだり…そして夜になったら寝る。たまに旅に出てたまにちょっと豪華な食べ物食べて、今までの暮らしと何一つ変わらない日々を送りたい。
でも…小一時間程度の停電でちょっと落ち込むくらいだから無理かもしれないな、とも思ったり。
生きるってなんだろう、と漠然とした疑問が浮かぶ。本作はきっと「生きろ」ってことを訴えた物語のような気がする。それもただ何でもいいから生きるのではなく、恥じることなくきちんと生きること。そして誰に恥じることがないのかといえば、もちろん自分に。
自律した、きちんと生きられる人でありたい。と思うとともに、どんな状況でもとことん「生きる」ことに拘りたい。そして、拘っていてほしい。
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立て続けに伊坂本を読んだが、過去に読んだ伊坂本(ラッシュライフ、重力ピエロ、オーデュボンの祈り)とはちょっと微妙に雰囲気が違った。仙台を舞台にしていたのは今までと同じだったけど、作品間リンクとかも特になかったような気がする。まぁ、人類滅亡のシナリオなので迂闊にリンクしちゃうとその作品に変な影響が出ちゃうかも。
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2XXX年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は、いかにそれぞれの人生を送るのか?
少し変わった人。そんな描写がやっぱり伊坂さんはうまいと思った。なんの違和感もなくそこに存在を感じさせてくれる。
もう少し話話の繋がりがあっても良かったかなと個人的には思う。
地球が滅びるとしたら。自分はいったいどんな生き方ができるかな。
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2009/6/27 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2016/1/12〜1/18
6年ものの積読本にして、1年ぶりの伊坂作品。
8年後に小惑星が衝突すると予言された5年目の日常を描くという絶妙な舞台設定。諦観が支配する中、それでも生きていく日常を八つの連作短編で描く。韻を踏んだタイトルも面白い。やっぱり、伊坂さんは凄いや。
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「世界が終るその前に今日、あなたは何をしますか?」
8編からなる短編集で、それぞれの物語の登場人物をそれぞれの物語にリンクさせ、巧みに絡ませているのは面白かった。
軽く読めるし、暇つぶしには最適な一冊。
個人的には、「太陽のシール」「冬眠のガール」「深海のポール」が好み。
「鋼鉄のウール」の“鋼鉄のキックボクサー”の異名を持つ苗場さんの言葉が印象的。
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」
「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
この人の描く男性は、どの男性も本当に魅力的でカッコいいから好きだ。兄弟を描かせると特に巧い。「籠城のビール」はストーリーは普通なんだけど、”虎一・辰二”兄弟が良かった。けど、相変わらず女性は一本調子なんだよなぁ・・・。
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あと3年で地球に小惑星が衝突するという状況下ですごす、さまざまな家族のオムニバス。社会の混乱は幾分落ち着き小康状態なのですが、絶望の香りが漂っていて、読んでいてずっと心の底に重いものがある気分でした。そんな状況でどう生きるか。自分ならどうするだろうと考えます。
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8年後に小惑星が衝突し地球は滅亡する。そう予告されてから5年。パニックが小康状態になった世界が舞台の連作短編集。まずはこの舞台設定に唸らされました。この設定だけでやられたという感じですよ。人類滅亡に対するパニックものは今までに数多ありますが、パニックが過ぎ去った後の人々の「生活」を描くなんていうのはなかなかに面白い視点ですな。諦観とは別の静けさが独特の世界観を作っています。どんな状況でも人は生活していくんだなと実感。そう、生きていくというよりも生活していくという表現の方がこの作品には合うかも。こんな時だろうとそんな時だろうと、自分が自分として生活できることが大事なんですな。
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「世界が終わるその前に今日あなたは何をしますか?」
このキャッチコピーを見た瞬間
伊坂幸太郎×アルマゲドン的何か=おもしろすぎる!!!
と思って即買いしてしまったこの一冊。
様々な人々の視点から書かれた8個全ての話が微妙に繋がっていて、それでいてそれぞれの話がちゃんと独立して成り立っている。
しかも、一つひとつの話が本当に心に染みてくるようで、本当に楽しめました。
また心に刺さった言葉をいくつか。
【答えははじめからあったんだ。それをいう度胸がなかっただけで】太陽のシール
【やらなければならないことを一つずつやり遂げていく。一つやり終えたら、次のことが見えてくるから。慌てずに】冬眠のガール
【ローキックと右フックができて、それと、客を夢中にさせられれば、他に何がいるんですか】鋼鉄のウール
【明日死ぬとしたら生き方が変わるんですか?あなたの今の生き方は、どれぐらい生きるつもりの生き方なんですか?】鋼鉄のウール
最後の言葉がこの本を通じて一番好きな言葉です。
明日死ぬとしても変わらない生き方を常にする。
難しいことかもしれないけど、それを目指すことに意味があるのかも知れません。
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伊坂作品にしては、ひねくれてなくて、かなりストレートなカンジ。
テーマにそぐわないようだけど、なんかどれもほんわか、のほほんとしてて、素直にいい話ですきです。
ほんとは、誰にでも平等に与えられている死というものをリアルに考えて生きていたら、鋼鉄のウールの苗場さんみたいにいられるのにね。じたばたしたくないなぁ。
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あと3年しか生きられないとしたらどーする。
「終わり」がすぐそこに見えると、これまでと何も変わらないのに、今現在、この時、この瞬間がシアワセに思える。
今現在、この時、この瞬間から終わりまでの時間が貴く思える。
部活の引退が迫ったときも、すんげぇツラかった練習がもう出来なくなるのがやたら寂しい。
卒業が近くなると、何でもっと毎日ちゃんと学校生活を送らなかったんだろうと思ったりする。
余命1ヶ月の花嫁、みたいな。
そんなキモチで生きれたら、すんごぃ濃い人生になるんだろう。と思うけれど、それは絶対に不可能。
自分が死ぬと分かってても、すぐには死なないと思ってるし。親もすぐにはいなくならないと思ってる。
伊坂幸太郎が描く主人公たちは、自分自身を客観的に見ていて、どこか達観していて、すんごぃ自然体だ。
「死」は絶対にくることを知っていて、あきらめ、諦観を抱いているんだけども、そんなかでも前向き。
人は「死」を知って初めて「生」の意味づけをすることが出来る、んだって。
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「あと3年で世界が終わる」シチュでの団地内の群像劇。個々のエピソードのタイトルは「●●の×ール」というルールに沿ってますが何か時々苦しすぎるのもある…。映画なら大混乱で大活劇でスペクトラルなんだろうけども、終末の仙台はとても静かだ。んでなんかこっちのがありそう。
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伊坂さんらしくない本。
短編集。
世界が終わると告げられたとき。
人はいかに行動するか。
個人的に演劇のオールと最初の優柔不断な男の人の話が好き。
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8年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡すると予告されてから5年後の世界が舞台。
パニックが治まり小康状態になった現在、仙台の団地の住民たちの物語。
ミステリーというわけじゃないので今までの伊坂作品とちょっと違うかも。
でも、それぞれの短編でちょっとしたリンクがあるところが伊坂さんらしくて良いです。
読んでいて、他の短編の人物が出てくるとニヤリとしちゃいましたw
チルドレンといい、死神の精度といい、伊坂さんの短編集は好きです(*^_^*)
作品の中では、太陽のシール、冬眠のガール、深海のポールが好き。
といっても、全部好きなんですけどね〜^_^;