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歪んだ少女たちの物語。
『何でも無い』では、少し前に読んだ『平気でうそをつく人々』を思い出しました。この少女にしても、後の話に出てくる少女にしても、読んでるうちになんだか可哀想になってきます。
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タイトルも強烈ですが中身もすごかった。
特に”火星の女”のラスト一行(というか一言)、本当にしびれます。
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「少女の地獄はいつになっても終わらず」
少女は地獄を見た。
どこまでも続く。
地獄は続く。
死んでも続く。
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難しかった。
作品の紹介
可憐な少女姫草ユリ子は、すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦だった。その秘密は、虚言癖にあった。ウソを支えるためにまたウソをつく。【夢幻」の世界に生きた少女の果ては…。(
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表題作は、「何んでもない」「殺人リレー」「火星の女」の3つで成る短編。タイトルに地獄とあり、地獄のような環境に少女が置かれているのかなぁと思いながら読んでいたが、どちらかというと少女が自分自身を地獄へ追いやっていくような話だった。
姫野ユリ子は、人を騙して利益を得たり自分の立場を良くしたりというよりも、ほとんど嘘をつくために嘘をついているかのよう。私は読者で事件の渦中にいるわけでもないから腹は立たないし、空想を嘘という手法でげんじつに築いてしまう彼女が何か創作家のようにすら見えてくる。
とはいえ周囲の人間はその嘘の世界に付き合うわけにはいかないし、迷惑を被る可能性もあるのだから野放しにするわけにもいかないのだが、そうすると彼女はその虚構世界を破壊されるしかない。嘘を真実として実現させようなどというムードも一切ないので、手詰まり感と救いようの無さが残る、何とも言い難い後味。魅力的ではあるのだけれど、それだけに不憫。
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「少女地獄/童貞/けむりを吐かぬ煙突/女抗主」の4編を収録。
いずれも怪奇色の強い作品となっています。
表題作「少女地獄」は1編ですが、3人の少女の悲劇を描いた連作。
(最初、すべて繋がっている作品だと思っていたのですが、どうやら別々の作品のようです)
「少女地獄」で一番印象に残るのは虚言癖によって身を滅ぼす女性の話でしょうか。(題:何でも無い)
嘘をつくという行為には、相手よりも優位に立とうとか、心の平穏を得ようとか、色々な意味が出てくると思いますが
この女性は空想を形に変え、嘘によって何を得ようとしていたのか。
私の知人にもひとり虚言症と思わしき女性がいました。
虚言というのは女性にとって非常に近しい心の病にあるようです。
個人的には発想が女性的でも、文章が男目線から見た女性のような気がしてならなかった。
女性の人はこの作品を読んでどう思うのだろうか。
私は文庫を購入しましたが、著作権切れのために青空文庫でも無料で読めます。
興味ある人はそちらでも楽しますのでどうぞ。
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新しい感覚が欲しくなって夢野久作を読んでみたら、刺激が強かった。この世界、ハマるひとは凄くハマるんだと思う。怖いけど癖になるのはとても理解できる。読みながらその場で映像として頭に入ってくるもんだから、とてもリアルに感じて夢に出てきそうで怯える。
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ひょっとすると第二第三の姫草ユリ子になりうる人は現実の至るところに存在している……かもしれないね。という気分になった。だって程度の差はあれ、人って基本的に嘘つきだから。
たとえば彼氏の前で粗相をして『おまえ今オナラした?』『してないよぉ////』……みたいな、ごく些細なかわいい嘘から、ユリ子のように嘘の風呂敷を広げすぎて、嘘を本当にするためにはもうああするしかなかないくらいの大ボラまで、程度の差はあれど、人はイメージを守るために、嘘をつくことがある。
ユリ子のような人生そのものが嘘という人は、結局自分でついた嘘にかんじがらめにされるに違いない。ばれたら困る嘘は一度ついたら最後までつきとおさなくてはいけない。嘘が嘘だとばれないようにするには、さらにまた嘘をつかないといけない。そうして嘘はどんどん大きくなる。それは確かに地獄だ。
全体的に、ユリ子の狂気がどうこうというよりは、なぜかユリ子に一種のかわいさとかいじらしさを感じた。ユリ子かわいいよー。 でも一番好きなのは火星の女。あの最後の台詞がコミカルなのにぞわっとする。
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またまた少女狂いということで少女地獄。
・何んでも無い
姫草ユリ子は本当に可哀想な少女だったのではないかなと思う。
ユリ子の吐いた嘘はユリ子にとっては必要不可欠であって真実であったのではないかなと。
だってねえ、少女って本来はそういうものであるべきでしょう?
横浜とか平塚とか縁のある地名がよく出てきたのも楽しかったです。
・殺人リレー
こちらも浜松とか勝手知ったる地名が出てきたりw
事故の裏に隠された真実がこういうことだったりもするでしょうねえ・・・。
しかし、ユリ子さんといいこの頃の少女という言葉は何歳から何歳ぐらいまでを指していたのやら・・・。
・火星の女
自分としては一番これが面白かった。
舞台は何となく佐世保のような気がした。
教会やら女子高やら、狂気を含む雰囲気やらが何となく。
歌枝さんとアイ子さんはエスの関係ですね。
歌枝さんの手紙の狂気、本来は狂気などではなく平静な心の動きにすぎないのですけどね・・・とても魅力的ですね。
総じて全部面白い話でした。
しかし、ちょっと脱線しますがタイトルひっくり返したアニメの方ですが、
少女向けの作品であるはずなのに恥ずかしげもなく平然とパチンコ化する神経が理解できませんねえ・・・。
話も端から矛盾していたのが残念でした。
1期で融通効かせて本当の悪の方を裁いてるくせに2部になってからはいきなり規則だからと悪人ではない方が殺されるようになってるってちょっと何も考えてなさすぎでしょう(苦笑)
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これまた昔のレビュー
『ドグラ・マグラ』なる奇書に挫折して早数年。夢野久作の狂乱キチガヒじみた世界観を如何しても体感したいなあと思い、"夢野久作入門書"的に購入したのがこの『少女地獄』であった。「少女地獄」「童貞」「けむりを吐かぬ煙突」「女坑主」の4編からなるこの小説は、何れも深淵なる地獄で有る事に相違は無い。特に表題の「少女地獄」は、書簡体形式で淡々と綴られる狂気が心地良くて好きだ。「少女地獄」は特異な形式を採っており、「何でも無い」「殺人リレー」「火星の女」と云う3編の小物語に別けられている。どの話にも地獄から脱け出せない少女が登場する。自ら造り上げた虚構を完成させる為に死へと追いやられる天才的虚構吐き看護婦の話「何でも無い」、殺人鬼との恋に溺れ、果ては壊れゆく女車掌達の話「殺人リレー」、黒焦死体に為る事で復讐を果たそうとする醜い少女の話「火星の女」…。
「火星の女」は兎に角印象に残った。書簡体形式が織り成す独特の世界観は勿論、身体に空虚を飼う醜い少女の復讐劇はインパクト大である。世界に無意味さを見出だすも、少女は何処かに存在する強烈な愛に縋り求めようとする。信じていた肉親の愛が壊れた時、少女の空虚は少女を喰ってしまった。黒焦少女の哀愁は素晴らしい。
読了して気付くのだが、夢野久作と云う作家は構成、心情描写、台詞回しがべらぼうに巧い。そして、気違いや狂人が支配する世界。彼が造り出し狂気の匂いは、活字を介して脳髄に侵入し感覚や意識を浮遊させ蕩けさせる一種の麻薬である。恐らく、この中毒性の虜に為れる人間は、彼に毒された狂人だけで有ろう。
次に『瓶詰の地獄』を読み、そして『ドグラ・マグラ』に再挑戦したいと想ふ。
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Jブンガクを見て,始めて読みました。
女性の虚栄と欺瞞をよく直球で書いたものだと思う。
いつの時代にも,ブンガクは人の本性を表すものかもしれない。
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Jブンガクで取り上げられていたのを、いつか読みたいと思っていてやっと読むことができた。もし、私の家にユリ子が来たら……と考えてみるとちょっと怖い。でもどうにか救ってあげることはできなかったのかな。
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なかなかシンプルな短編集。 かなりえぐいのかなと思っていたが結構普通だった。 ただ、昔の文章なので慣れないと若干読みづらいかな。
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「ドグラ・マグラ」は挫折したけど、これは面白かった!
「少女地獄」はもちろん、「殺人リレー」も、切なくて面白かった。
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1935年当時の女性像がいかなるものだったのか分からないが、「夢野久作=狂気」と言われるほどのものは微塵も感じられなかった。