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投稿者:boogie - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪書。悪い本。ダメージを受ける本。
と言ってしまうと元も子もないが、これは悪書である。あとがきで作者の大槻ケンヂ自身が「ノイローゼのやつはスゲーこと書くなー」と述べているとおり、この本には凄惨な描写、血、その他ヤバイこと、そして何よりも、ある種の悲しさが漂っている。文章はひたすら書き殴ったという印象で、内容も「ゾンビとなって蘇った少女」を様々な方法で「再殺」していく様子が書き連ねられている。スプラッター描写が苦手な人には向かないだろう。でも、それでも、ただ狂気に走るのではなく、「再殺」にともなう悲しみを、その苦悩を見事に書ききっている。最後まで読めばこれが大槻ケンヂの人生観と密接な繋がりがあることもわかるだろう。この本はたしかに悪書である。が、同時にこれほどまでの悲しみを書ききった本も少ないかもしれない。
がっかり。不快。
2002/05/17 17:52
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投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はこの話は好きじゃない。はっきり言って気持ち悪いし。なんかオーケンは思い入れがあるようなことを最後に書いているけど、私は駄目だ。なんかもっと明るい話を期待していたから、ちょっとどろどろって言うか気持ち悪い。内容が悪いとは言わないけど、表紙も、しつこいくらいの凄惨な描写も、だんだんイヤになってきた。
ところどころいいところもあるんだけど、なにも女の子を蹴ったりするところをそこまで書かなくてもいいだろうという不快感が消えない。
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投稿者:本田亮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
傑作短編集「くるぐる使い」で見せた僅かな理性は本作では感じられない。ここにあるのは、狂人の祈りにも似た何かだ。「くるぐる使い」では曲がりなりにも結末への完結性を目指していたように思うが、本作では完成度には全くこだわっていない。しかし、それが瑕となっていない。むしろ昏き妄想の追求こそが、本作の何よりの魅力となっている。
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エログロな表現だからこそ際立つ純粋さと、血みどろの中で泣き笑う高潔さが合わさっていて、とても綺麗な話だと思う。
肉体が刻まれても、刻まれなかった心の物語。
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作者:大槻ケンヂ 独特の世界観。あらすじ>近未来、十代の女の子な謎の死をとげ、死体となって人間を襲う。増えいく彼女たちを殺すために再殺部隊が追いかていく…ステーシーというゾンビと人間の男とのせつない恋物語でもあり。
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毎度のことながらオーケンの想像する世界はいちいち僕好みに仕上がっています。ホラーはテイストで本筋は人間ドラマなんですよね。映像化もされてるのでいつかは見よう・・・
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これはホラーか?…あ、ホラーだ。確かにグチャグチャになった肉片の描写などがあるし。いやしかし、そこで読むのをやめようという気は起きないはず。この小説はただ読者を怖がらせるための恐怖物語ではなく、しっかりした小説になっているのだ。って表現しにくい(汗)ともかく、スラスラ読める本です。ちょっとした暇つぶしにパパッと読んでみては?
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登場人物の感情を考えると悲しくなる。
現実にあり得ない世界で、誰もが現実で持ちそうな感情を描写しているのが凄いと思う。
この人はこの位の年齢の少女に対して、憧れと蔑みと畏怖と愛しさを同時に抱いているんだなと思った。
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わりとグロい内容(系統としてはバトルロワイアルに似ている)だが、そこだけに焦点をあてていないので重く感じない。
少女ゾンビの総称、ステーシーとそれを再殺する者たちとの純愛とも取れる物語がいくつか折り重なって構成されている。
背景に、人生に対する諦めを感じる反面、人生に対する愛しさのようなものも感じる。
何も考えずに読めるけど、何か残るものがある。
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オーケンがノイローゼの時に書いていたそうな。自分で喋った言葉を録音して、文章に起こしたりとかもしていた、とか。設定は物凄くて、確かに病んでいるといえば、そうかもしれないけれど、でも、やっぱりオーケンらしい、「また会えたらチャラね」の世界。
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筋肉少女帯好きが高じて購入。しかし、『再殺部隊』を超えるほどの感動は得られず。
いつもながらに大槻氏の意味の解らない奇妙さが基の設定は良いと思う。
けれども、全体的に『再殺部隊』ほど奇妙さと哀切の濃度が高くないので意気込んで買って空振りした気分。
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「風鈴はどんなに寒い冬の日でも、風が吹けば鳴るんだ。どんなことが起こっても、私はね、いいように考えたい。詠子はどう思う?」(p.180)
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少女ゾンビだよ。それだけで素晴らしいのに、中身もすごいんだ。ステーシーとハムエとロストの世界って。。。
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頑張って手に入れたー藁 最後の風景は本当に幸せ?って訊きたくなるо本の中の人々には幸せ、なのかもしれないо
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色んな意味でたまらない。
オーケンの書く本ってどんなの?って聞かれたら、まずはこれを読ませたいと思う。
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近未来。そこでは15歳から17歳の少女たちが突然原因不明の死をとげ、人間
を襲う屍体・ステーシーとなって蘇える“ステーシー化現象”が蔓延していた。
増え続ける彼女たちを再び殺すには165以上の肉片に切り刻まなければならな
かった。