紙の本
切なくて、おかしくて…苦笑い。
2003/12/02 20:16
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投稿者:かず吉。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田宗典は、人生の中の小さな出来事をとてもたくさん
憶えている人だし、そして小さな辛い事を大きな笑い話
に出来る人だと思う。
この「はたらく青年」は、原田宗典の学生時代のアルバイト
時代の話を時にせつなく、時におかしく、時にうなずけるような
感じで語っている。誰でも思春期にはおもしろおかしい事をして
しまっていたりするけれど、特に自意識過剰気味な宗典は、その
できごとが普通の人の2倍以上(僕コジンと比較)におもしろい。
きっと観察眼が鋭いのだろう。そして、辛い出来事も、悲しい出
来事も、やりきれないことも、楽しい事も、原田氏の青春の全て
がこの本に書かれている気がする。エロ本の配達員をしたり、製本
補助員をしたり、飲み屋で働いて悟ってしまったり、本当にいろ
いろな、きっと本人にとって宝物のような経験が綴られている。
アルバイトをした事無い人もいるだろうし、ひとつの仕事をずっと
続けてる人もいると思う。はたまた次々にバイトを変えている人も
いるのだろう。その誰にも、読んだ人みんなのこころに何かが残る
本だと僕は思います。感受性の強い時期にこんなにいろんな仕事を
して、たくさんの人たちと出会い、貴重な経験をした原田氏を僕は
羨ましいなぁと心から、この本を読み終わって思いました。
紙の本
宗典ファン必読!?
2002/06/18 09:40
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投稿者:ポッケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおり昔やっていたアルバイトの話なのですが、同時に学生時代の生活、家庭の事情などいろいろのってるので、どうしてこんなにおもしろい文章を書く人になったのか?がなんとなくわかる感じがしました。あとがきに原田さんのホームページアドレスがのってたので、その存在を知らなかった私にはそれだけでも得した気分でした。
紙の本
分かる分かる
2002/04/29 01:12
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投稿者:くも - この投稿者のレビュー一覧を見る
家庭の事情もあり、授業そっちのけでアルバイトに精を出す
原田青年の面白おかしい体験談。まあ実に様々なアルバイトに
手を出していたのだと感心する。
しかも著者の場合、どんな仕事をするにしても、必ず何らか
のアクシデントが起こり、読者を楽しませてくれる。個人的に
好きなのは、ガソリンスタンドでバイト仲間が嫌われ者の
副所長を騙して洗車機の中に誘い込み、回転ブラシできりきり
舞いさせるところだ。読みながらその時の情景が頭に浮かび、
思わず顔がにやける。
そして何より感じたのが、本書にあるような著者のアルバイト
体験が、現在の作家原田宗典の形成に重要な役割を果たしている
ということだ。原田氏の原点が垣間見える本である。
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学生時代のアルバイト生活を綴ったエッセイ。
いろんなバイト体験が面白おかしく描かれています。
働くって大変だぁ〜。
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==バイトエッセイ==
エッセイを書かせれば日本一おもろい!!と言っても過言ではない、ハラダさんの噴飯ものの迷エッセイ集です☆★☆
いろいろとシリーズがあるのですが、このエッセーではタイトル通り、原田氏が青年時代に体験した『アルバイト』について書かれています。
肉まん餡まん工場で発狂寸前になった話やガソリンスタンドでのバイト話など。自身の自虐的な体験をおもしろおかしく書いています。
電車で読んだらあきまへん!!何故かって!?それは爆笑してしまうからです。
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この「はたらく青年」という本は、彼が若いころに経験した様々なアルバイトなどのことが、面白おかしく書かれている。
例えば、ガソリンスタンド、ウエイター、販売員・・。
仕事をし対価を得るということは尊く、成人した人にとっては大切なことだ。
しかし、様々な仕事が世の中にはあり、何をすればよいのかわからない若者も多いことだろう。
フリーターならまだしも、ニートやその予備軍が増加したら、日本の明日は暗い・・。
「13歳のハローワーク」なんて本もあったっけ。
そういった意味ではこの本は、「20歳のハローワーク」とも言えるかもしれない(笑)
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ご本人が体験したバイト時代のエッセイ。
なんだか読んでてニヤニヤしちゃいました。
素敵な文章をかかれますね。
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バイトがつらいと思ったとき。
気楽にさせてくれる原田宗典の本をみつけた。
しかも、仕事の話。
こりゃ読むっきゃない!!って思った。
おもしろかったけど、こんな気楽にいれないですよ、って思った、しょーじき。。
けど、原田宗典だってつらいこともあるんだよね。がんばることもあるんだよね。と思いました。
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p121? 決断にあたっては、くよくよ悩むことはなかった。世間知らずの青二才だったせいもあるだろうが、三十秒で肚をくくることができた。同時に、これからは小説を書くということが自分自身にとって唯一の支えになっていくだろう、という予感があった。
事実、ぼくは大学二年生の晩夏から後の重苦しい七、八年間を、小説を書くのだというただ一つの大義名分によって支え続けた。原稿用紙の中だけが、ぼくにとっての唯一の逃げ場であり、希望でもあった。他にどこへ逃げることもできなかったし、ささやかな希望を抱くこともできなかったのである? 原田宗則も7年とか8年かかったんだあって。私もそれぐらいの期間を見越して頑張ろうって思った。めらめら。
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学生時代のバイトはあまり楽しくやっていなかったけど、
原田青年のバイトの話は本当におかしくて、またバイトしたいなと思ったり。。
面白く楽しく仕事ができればいいのにね〜
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初・原田作品。
ご本人が体験したバイト時代のエッセイ。
何だか読んでてにやにやしちゃうような素敵な文章を書かれますね。
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中村うさぎさんを読んで以来読んでみたかった作家さんの一人。
2009年2月19日読了。
読みやすい。
今度はエッセイじゃない本を読んでみよう。
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今回は今まで読んだのと雰囲気が違った。
少しシリアスだなあ、大変だなあ、と思っていたら(特に「はまさんがんばれ」のところは、ほろっときた)
最後のエロ本配達の話で、ぼーーーーんとなった。
はたらくのは大変だ、本当に。
バイトも大変だ。辞めたい。
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原稿用紙の中だけが、ぼくにとっての唯一の逃げ場であり、希望でもあった。他にどこへ逃げることもできなかったし、ささやかな希望を抱くことさえできなかった。
何が転倒したスケート選手だ、きれいごと言うんじゃないよと、強烈にたしらめなれたような気分であった。辛くても、それは胸に収めろ、うつむくな、明るくふるまって笑い飛ばせ、大丈夫なんとかなる、底辺でそういう生き方をぼくは教えられた気がした。
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そういえば国語の教科書に、死を題材にしたこの人の話が載っていた。
ちょっと不思議なお話だった気がする。
そのとき、この作者の紹介文があったのだけれど、高校でわたしの大好きだった国語の先生はこの人のことこきおろしていた。
「軽い」って。ばからしいって。
さて、この作品はそんな作者の、若いころを振り返って書かれたエッセイ。
その中でも「はたらく青年」のタイトル通り、経験したアルバイトにまつわるお話が収録されています。
面白かったです。部屋でおなかかかえて一人で笑いました。
テンポがいい。
そして気取らず正直なところもいい。
ちょうど大学のころの話が多いけど、若さゆえの勢いとか、ばかみたいな考え方とか、逆にすかっとしてわたしは好きでした。
そして読みながら始終考えていたこと。
作者は早稲田大学の文学部に入り、自分に酔った文章を書いたり本を読みふけったりバイトに明けくれたり留年したりあんまり真面目な生徒じゃなかったらしい。
わたしが大学に入ってから例の、大好きな先生の家に遊びに行った。
そこで大学時代の話を聞いた。
真面目でなく、読書に明け暮れ、悩める自分に酔いながら(本人はそんなことは言ってないけど、間違いなくそう)、いつまでも大学でぐずぐずしていたって―――
わたしは文学青年原田に、先生の若き日の面影をみた気がしたよ。
つまり、あれでしょう。
同族嫌悪。