紙の本
丁寧な解説
2022/12/03 11:34
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ著者の書いた、じゃがいもの話や唐辛子の話がなかなかに面白かった。その作物のオオモトと言えるインカ帝国の話なので本書を読んでみた。先に読んだ本と当然ある程度の内容の重複はあるが、本書後半の「異質なものを崇拝する」という話はとても面白かった。だから様々な品種の作物が生まれた という説は大変に説得力がある。同調圧力の強い日本と比べてしまった。
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途中で挫折。
最初にマピュピチュから始まるのですが。。。基本的に、インカ時代にこの辺りでどんな農耕がおこなわれていたか、という話。
多くの人がインカに惹きつけられるのは、あの石壁とかの遺跡じゃないですか。しかし、作者はマピュピチュ本体よりも、マピュピチュを囲む段々畑に尋常ならざる興味があるらしく。。。
そして、文章もくどい。。。それさっき聞いたけど。。。的な。。。
インカ人が、酒を造るのに、ものすごい細密に段々畑を作り灌漑を行った、普段はジャガイモを食べていた、ということはよくわかりました。
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ここ最近、インカ帝国物をいろいろと読んでみる中、今年刊行されたものだったので、新しい見解や発見に触れることができるのでは?と思い、読み始めた1冊。
タイトルには“その謎に挑む”とあり、勝手に“血沸き肉踊る”的な謎を知ることができるのかと期待していたが、民族学見地から長年アンデスの農業文化を研究されてきた著者だけあって、アンデス文明を支えた2大食物、ジャガイモととうもろこしに特化し、高度な農耕文化(高度な農業技術)-どうやら、これらが謎であるらしい-について、非常に丁寧に書かれている。
なるほど!と思うことも多かったが、専門家がまじめに書かれているので、やや教科書的な印象は否めない。
インカ帝国についてもっと知りたい!とか、ペルーに行くのでひととおりガイドブックを読んでみたけれど、もっと何か知りたい!という人には、必読の1冊。
インカ帝国についてまだ何の知識もないけど知りたい!という超初心者には全くおすすめできない1冊。超初心者なら、NHKの「失われた文明インカ」をおすすめ。
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南米の太平洋岸に細長く繁栄したインカ帝国
マチュピチュに代表される魅力的な文明のひとつ
農作物に詳しい著者ならではの視点で
トウモロコシを大量に栽培した理由と
帝国が広範囲にわたり力を持った事実を符合させる
強力な帝国を築きながらスペイン侵略に即座に滅亡した理由を
インカの人たちの精神世界に求める説も興味深い
あぁ一度、マチュピチュに行ってみたい
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現在世界中で食品素材として利用されているトマトやジャガイモ等は、
原産地がペルー,アンデス地域(インカの地)である。どうして、この地で、
多くの作物が栽培され世界に広がったか?それは、動植物の突然変異で
生じた「変わりもの」を神聖なものとして大切に保存、維持してきたからに
他ならない。これは、現在の新品種開発に通じる考え方で、衝撃を受けた。「変わりもの」だからこそ大切にすることの重要さを知らされた。
鹿児島女子短期大学: 教員 吉元誠
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地理・農業・民族から見るインカ分析。異形信仰が多様な垂直農業と関連したのではないかという説が面白い。紀元前アンデスからインカまでのダイジェストもありがたい。
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(「BOOK」データベースより)amazon
アンデス高地を舞台に栄華を誇ったインカ帝国は、多くの謎とともに語られている。が、この地域は「栽培植物の宝庫」であり、ここを原産として世界に広がった作物はジャガイモやトマトやタバコや綿など、数十種にのぼる。40年余りにわたり、この地を調査してきた民族学者である著者は、インカ帝国を滅ぼしたスペイン人たちの文献と、自らの調査結果から、インカの先住民たちの精神世界に思いを馳せる。スペイン人たちが異端とみなした、「異形の神々」ワカ信仰こそが多くの謎を解く鍵であると確信し、本書を著す。
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●マチュピチュで有名なインカ帝国とはいかなる国であったのか。独自の視点でもって、「ジャガイモ」「ワカ信仰」をキーワードに記述している。