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みんなのレビュー892件

みんなの評価4.1

評価内訳

883 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

一体、作者の頭の中はどうなっているのか?

2010/01/09 14:00

12人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぜのぱす - この投稿者のレビュー一覧を見る

ひとは、本を買う時に、どう云う基準で選んでいるのだろう。手に取って、ページをパラパラめくった時にたまたま何かの言葉に眼が奪われたり、解説を眺めていて書かれている内容に興味を惹かれたり、或いは単純にタイトルに惹かれたり、更には、この作者の本は全て読む、と云うような自分に課したルールに従った結果だったり、一冊、一冊、色んな理由があって選ばれているのだろう。

私が『鴨川ホルモー』に惹かれたのは、ひとつは、どうやら私がかつて暮らしたことがある京都が舞台なようなので、作中で描写された世界を具体的に想像し易いだろうな、と思ったのと、作者の『万城目』と云う、一見、変わった名字に見覚えがあった—と云っても私の知っていたひとは『まんじょうめ』で、本作者は『まきめ』と読むので、何等関わりはなかったのだが(笑)—から。更に云えば、ホルモーって何?とタイトルにヤラレた、と云う様に全くの偶然が重なって購入しただけで、正直、内容に関しては、さほど期待して居らず、まぁ、暇つぶしになれば良い、と云う程度の買い物だった。

私は寝付が悪いので睡眠導入の為に寝る前に本を読むのが常なのだが、本作はその目的には最悪。面白過ぎて、眠るどころか、読むが止められなくなり、眼が冴えてしまった。

本作は、万城目 学のデビュー作である。軽妙な文章で、テンポ良くストーリーが展開して行く。そもそも『ホルモー』とは何か?どうやら一種の競技のようである。京都の東西南北に位置する京都大学、立命館大学、龍谷大学、京都産業大学の学生のメンバーに依る対抗戦である。と云っても、実際に戦うのは学生ではなく、学生に操られた『鬼』なのだが。ストーリーは、主人公の安倍が、この競技のメンバーに勧誘され、知らない間に鬼との契約を結ばされ、次第にホルモー競技にのめり込んで行く過程を縦糸に、それに絡まる様々な人間関係を横糸に、話が織込まれて行く。

仮にジャンル分けするならば、本作は広義のSFとも云えるし、青春小説と云う様な青臭い呼び方も出来るだろうし、無理を云えばミステリィでも良いかもしれない、と云うような分類が全く当てはまらない、一言で云えば、ハチャメチャな小説である。平凡な云い方であるが、一体、作者の頭の中はどうなっているのか?この発想の源は何なのか?

今後は『この作者の本は全て読む、と云うような自分に課したルールに従っ』て、 万城目 学の作品に注目して行くことになるだろう。

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紙の本

ホルモォォォ~~の叫びは魂の宿る懺悔の叫び

2011/10/02 15:19

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「痴漢は犯罪です」
最近、電車の中にはこういう警告ステッカーがはってあります。
私は、それを見るたびに、「うん、そうだ」と思います。
思えば、学生の頃、若い頃っていうのは「電車の痴漢というのは男の出来心」でいいところ
お説教であって、ほとんどがやられっぱなしで被害にあった女性は嫌な思いをずっと持ち続け、
通学、通勤に恐怖と憂鬱を感じていたはずです。
しかし、最近は「犯罪」だもんね、現行犯の手、つかまえて「痴漢っ!!!」と叫べば・・・?
そしてこの本を読んだ後は、もし、出来心とかで痴漢やってつかまった男は即座に

「ホルモオオオオォォォォォ~~~~ッッ」

と雄たけびをあげよ、と警告ステッカーに加えていただきたい。

 さて、本題。
ホルモーとはなんでしょうか?
京大に二浪して新入生となった安倍くんは、「京大青竜会」というサークルのコンパに誘われ
あまり深く考えず京大青竜会に入ってしまう。
ホルモーとは、先輩スガ氏の言葉によれば
「十人と十人で対戦を行う集団競技のようなものである。
なかなか言葉では内容を伝えにくいが、戦国時代の合戦屏風絵などに描かれている、わらわら
としたイメージ」
まさに、ホルモーとはそういうものなのです。
そして、降参した側、負けた側は絶叫する・・・・・「ホルモオオオオオオオ~~~~」。

 この物語は、大学生スポ根ものと言ってもいいし、青春ものと言ってもいいのですが、なんといっても
ばかばかしい・・・・も、ここまでくればすがすがしい物語につきるでしょう。

 伝統あるホルモーには儀式やしきたりがたくさんあるけれど、それがいちいち、何も知らない
安倍くんたちが、「ぎょっ」とするようなものばかり。
気になる女の子目当てで入ったという、もう、いかにもありがちな大学サークル事情にしても、
だんだん、安倍くんたちが、真のホルモーに目覚めて行く成長物語なのです。

 安倍くんは、そこそこの大学生であっても、恋に挫折したときの落ち込みぶりなど大変な苦悩。
人間ブラックホールとでもいいたくなる大げさぶりは、結構、若い時ってそうだったわーと
新鮮さすら感じます。

 大体、学校の先輩から後輩に伝承される「伝統」なるものは、ほとんどがばかばかしいものなのですが、
吉田神社における「吉田代替りの儀」は、大学生の青春物語だから、10~20代向けでしょ?
と思わせておいて、40代以上を、心底、たまげさせるシロモノです!
なぜ、あの歌?なぜ、あの歌に春夏秋冬の替え歌があることを、若いはずの作者は知っている??
そういえば、この物語、現代、とは書いてないんです。
喫茶店に流れる、ビリー・ホリデイ。安倍くんの思わず言う「ラブイズブラインドか?」などという言葉。
Love is blindは、私が中学生くらいの時のジャニス・イアンの大ヒットした名曲であります。

 さて、十人・・・とはいえ、皆が団結というわけにはいかず、色々もめごとがでてきます。
そしてホルモーの対決の行方は?
という大変、アイディアが斬新というより、どうしてこんな隙間から、にょろにょろアイディアが
しみだしてくるの?という面白さです。

 学生時代の学校の伝統というのは、お勉強やスポーツだけではありません。
私の高校は旧制中学だったこともあって、体育祭には伝統があり、とんでもないばかばかしい
ことをやりました。
今の後輩たちもあの体育祭の「ファッションレース」とか「ゲキメ~ン」とか「アーチ」とか
やってるのかなぁ。まぁ、やってて欲しいですね。
若い時にしか、経験できないことを、経験できた安倍くん他部員10名は、うらやましいとすら
言える「選ばれし者」なのです。

 「ホルモオオオオ~~~」という叫びはただの敗北宣言ではありません。
魂の宿る言葉、言霊であり、この言葉を発した者にはペナルティがつく。
だからこそ、私は、痴漢男には、説教、罰金だけでなく
「ホルモオオオオオォォォォ~~~ッッ」と、叫ぶべきだ、とひとり鼻の穴をふくらます者なのであります。

 ・・・・・でもね、安倍くん、いくら「俺のまさし」だからといって、コンパで初対面の女の子の前で
さだまさしを熱く語るのはやめたほうがいいと、私も思う。

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紙の本

拍手喝采雨霰、あぁ青春よ、ホルモーよ!

2009/12/20 22:50

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

兎にも角にも、楽しい読書時間を過ごせた!
まずは、落語か講談のような日本の話芸からの流れを汲むとおぼしき会話体の文章が良い。

全体のリズムが和風なので、無理せずともスイスイ読み進められる。つまり、それだけ面白いのだ。
はじめにと題された冒頭部分を読めば、語り手である主人公の安部に果して何が?

ホルモーとは、それほど迄にドラマ性を湛えた某かなのか、と知りたくなる。
これは極、自然な成り行き、天の為せる業とでも呼べるものであろうか、

読み手をグイグイと異世界に誘い込むだけの物語力があるのだ。
鼻の形フェチな主人公安部が、秘かに熱烈な、さだまさし信者だってのも、

好感が持てる青春の自爆装置じゃぁないか。次に登場人物の造詣が秀逸である。
安部の親友である高村くんは何故だか近藤勇のTシャツを着てるし、

大木凡人そっくりな楠木さんは超が付く位の無口で、
たまに口を開けば毒舌極まりない辛辣な女性な訳だし。

学生物の出来、不出来を左右すると言っても過言ではないのが、

主役に勝るとも劣らない存在感を発揮する狂言回し達を如何に魅力的に描けるか、
である様に考えるのだが、その点でも、「こんなにブッ飛んだ学生たちは居ないだろ…!?

いや待て、自意識過剰の結果、出鱈目な風になる破天荒を、
地で行く奴が現れるのが学生時代だったっけか…、ふっ。」(表紙イラストのちょん髷青年を参照のこと)

ニヒルに笑い飛ばしたくなる程、作中の人物、1人、1人に心当たりを見出だせるから、
感情移入しまくりで、彼らの青春を全力応援したくなる。

ホルモーについては、神秘的な競技であるとしか言いたくない。ネタバレは極力したくないのだ。
実際に、この興奮は、読んで確かめて欲しい。大丈夫。人知を越えたものの存在を語る時にも、

『全国に八百万おわすとされる神の一人くらいが、てるてる坊主を見つけて、
少しだけ明日の天気をいじっちゃおうかな、と思い立つ』的に、重苦しさもなければ、

軽々しく扱う訳でもない、そんな匙加減が小気味良いから。陰陽道や安部晴明、と言った、
夢枕貘先生や京極夏彦先生が扱う内容を、噛み砕きに砕いた、単純明快さも、読んでいて更に、

心地良さを覚える筈だし。もっと付け足しても良いならば、この小説は根本的に、愉快、痛快、爽快、
軽快で明るく「ガハハハハ!んな阿呆な!」大笑いしながら読むのこそ、

ふさわしい読み方な気がするのだ。学生時代、サークルならではの、一方的な片思いや、
喧嘩や、悩み事、頼りなさそうだけれど、やるときはやる先輩の存在等などの、

ピリリと小説を締める要素も抜群で、まるで先の展開を読ませない緩急自在の書き分けが、
後半に向かうに連れ、爆発的に加速していく。恐るべし、ホルモーの吸引力!くどいようだが、

この小説の良さを知る為にも、是非手に取り、ホルモーが醸し出す雰囲気に酔って欲しい。
天晴れな小説を是非アナタに!

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紙の本

「ホルモー」とは、一体何なのか。

2009/06/15 21:38

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画化された青春小説。

「ホルモー」とは、一体何なのか。

たぶんすべての読者が、その問いから興味を持ちはじめるはず。

ストーリーは京都大学に入学した主人公が、あるサークルに誘われるところから始まります。

普通のサークルだと信じて入ったにもかかわらず、「ホルモー」をめぐり物語は進みます。そして、ストーリーは徐々にその正体を明らかにしていきます。

大学生活の懐かしいにおいと、奇想天外なストーリーが絶妙です。

ホルモーの正体は、予想を超えるものですが、読んでいくと妙に現実感があります。

また、文章の展開が分かりやすいのと、豊富な知識に裏付けられた書き口のため、どんどん読み進んでしまいます。

恋愛感情も相まって、作品全体を親しみやすいものにしています。

ラブコメディともいえるストーリーですが、古都京都を舞台としているところがどこか怪しげで雅な雰囲気を醸し出しているのです。

久々の純粋に楽しめる小説でした。

万城目氏のほかの作品も読みたくなりました。

龍.

http://ameblo.jp/12484/

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電子書籍

ホルモオオオオオオ〜!

2018/06/30 22:42

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:avocado - この投稿者のレビュー一覧を見る

京都の実際の地名がよく出てきて、観光地じゃない学生街「京都」の姿が率直に綴られているからでしょうか、

フィクションという感じがしない!のです。

ノンフィクションなのでしょうが…。本当に鴨川ホルモーがあるような気がしてなりません。

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電子書籍

読み切った後の爽快感

2022/04/18 19:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:A - この投稿者のレビュー一覧を見る

題名の「ホルモー」という言葉を少し敬遠していたことを反省しています。
淡々とユーモアを交えた文章は読み進めていくほど夢中になりました。
世代を思わず確認してしまったし、実際にあることなのかもと思い始めたりしながら
最後まで楽しく読ませて頂きました。

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紙の本

京都の青春

2019/11/15 14:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

京都には本当にこんな競技がありそう。高校の時にこの本を読んでいたら京都の大学に行きたくなっていたと思います。ホルモーとはなにかは、読んでからのお楽しみ。

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紙の本

デビュー作品ながら最高傑作

2017/11/20 20:28

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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりの再読。
 本書は、私のファンタジー小説に対する苦手意識を払拭してくれました。京都の名所や祭りを舞台に、オニと人間がタッグを組んで繰り広げる「ホルモー」と言う名の大学対抗の奇天烈な合戦を軸に、友情や恋愛、挫折と成長、笑いの要素をふんだんに織り交ぜた大娯楽小説に仕上がっています。最初の100ページくらいは物語の導入として、怪しい「京大青龍会」の正体を主人公と同じ目線で探ります。残り200ページは、二転三転の怒濤の展開。
 万城目作品を全て読んだわけではありませんが、デビュー作品ながら最高傑作だと思います。

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2008/08/09 18:42

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2009/01/08 00:40

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2009/02/26 08:51

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2009/02/28 13:19

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2009/03/02 11:55

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2009/03/04 01:01

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