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自分が死刑にされてまで、他人の罪を被るかねー。死刑制度、被害者家族について考えさせられた。あとマスコミの酷さには賛成する。
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中盤からの展開はかなりワクワクしたけれど、ラストはやや微妙な感じ…。動機に納得感がなく。面白かったけど、満点評価には足らず。
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死刑制度や冤罪といった重たいテーマ、要素を孕んだ作品で、中盤まではそれに関する長尺のセリフや文章が多くてテンポが今ひとつに感じられました。
しかし、慎一の結末に意表を突かれ、そしてその後の起伏の激しい展開に結構引き込まれました。特にディオニスに関する真相は二転三転し、深夜になっても読むことを止められず、久々に夜更かしなどを……
事件の真相を目にした時、慎一の命懸けの覚悟に悲しみとも呆然ともつかないため息が漏れました。非現実的にも感じられましたが、それでもその覚悟に少なからず感情を動かされたのだろうと思います。
テーマの重さと慎一の覚悟、父悦史が背負った悲しみ等がズシリと心に残り、重苦しい気持ちになりましたが、良い作品だったと思っています。
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冤罪をテーマにした小説。すぐに小説に引き込まれた。死刑判決を受けた八木沼慎一の父親の八木沼悦史は息子の無罪を信じて奔走する。自称犯人というメロスという人物から電話を受け、八木沼は必死の思いでメロスを探す。持田という青年と担当弁護士・石和と被害者の妹・沢井菜摘を交えて事件の真相に迫る。思わず涙がボロボロ出てしまった。とても感動する素晴らしい小説。
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201801/横溝ミステリ大賞の作品だけど、乱歩賞っぽい印象。やたら「衝撃の結末」とうたわれてるので、穿って読んでくと途中で真相気づくと思う。このテのでいつも思うが、そこまでして庇うってことが理解できないので、すっきりしない…。そして正確には冤罪ではないので、根本的にどうなんだ?という所もあるけど、テンポよく進むので一気読みで面白かった。合唱とかメロスとか色々な要素を盛り込みすぎてる感はあるし、菜摘のキャラはいまいちだけど、八木沼父・持田のキャラはよかった。序盤で出てくる「現実という太陽を直視すると目が潰れそうになる」というワードもイイ。
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死刑廃止論を冤罪を絡めて物語が展開していきます。それぞれが同じレベルで論じられる問題ではないにしろ、事件の背景があまりに悲劇すぎて読んでいて息苦しさを感じたほどです。登場人物の心情が語られるたび、どうしたら心の平和が得られるのか...救いを探してしまいました。
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物語もクライマックスを迎える時、思わぬ展開。事態は二転三転、そして驚きの結末。今も問題になっている死刑制度、冤罪。考えさせられる一冊
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死刑制度、冤罪を軸に据えたミステリー
死刑判決された息子の無罪を信じ、世間からの誹謗中傷を受けながらも、なんとか冤罪を証明しようとする、元弁護士 八木沼。
ある日真犯人と名乗る人物が現れ…
二転三転する真犯人像は誰もが怪しく、まさに八木沼の疑心暗鬼がヒシヒシと伝わるようである。
息子はなぜ自分を拒絶するのか。
真犯人はなぜ自首しないのか。
登場人物達の不可解な行動も最後の最後のまで読めばちゃんと説明される。
最後まで気が抜けない作品。
このようにミステリーとしても完成度の高い作品であるが、根底あるのは死刑制度であり
被害者、被害者遺族、加害者、その家族。そして一般市民。それぞれの立場から展開される。
「死刑」賛成には再犯防止、抑止力、遺族感情と言う正義があり。
反対には倫理観、なにより冤罪と言う絶対的な正論が聳え立つ。
だが、死刑制度の是非は冤罪を理由に思考停止するのではなく、国民一人一人が真剣に考え導き出すべきと述べられている。
程度は違うが、今日のワイドショーで取り上げられる有名人のセクハラ、不当発言などを何日も取上げ無関係で無責任な有象無象が正義、正論を掲げ異常なまでに晒し、貶める現代の予感であり風刺のようにも思えた。
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死刑制度の是非を問う社会派ミステリ
ただミステリの方はややお粗末。二回、三回とどんでん返しが起こるのだが真相に迫るほどスケールが小さくなっていく。
また動機も弱くて納得できない。
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うーん、ちょと理解できない…(笑)
この登場人物の考え方が…
普通、誰かのためにそこまでできないでしょ
だから最後にああなるってことも想像できない
どんでん返しではあるけれど
私的にはいまいちかな
世の中そんなにセリヌンティウスはいないし
メロスは帰って来ない(笑)
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自分としては読み辛い作品かと思ったが読み始めると止まらない感じだった。
物語りが進む構図が上手いと思った。展開も良い。
結末も二転三転し面白かった。
ただ読み終わった後何となくスッキリしない気持ちがする。何故だろうと考えると良い人が多すぎるからだと思った。
動機や物事の判断が綺麗すぎる事がスッキリしない理由だと思う。
実際はそんな綺麗事では済まないのが人間だと思うが物語として理解する。
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著者の大門剛明さんは、京都の龍谷大学の文学部を卒業されておられるとのこと。この小説、京都が舞台の作品ですが、出てくる地名、通り名の細かさ、リアルさは、もうまさにリアルな生活感のある京都市内そのまんま。京都市内に住んでいる身としては、読んでいて「おお、そこの地名出てくるの!?」って感じで、リアリティーはビシバシ、親近感もビシバシで、なんだか得しちゃった気分でした。貴志祐介さんの「黒い家」を読んだ時も、舞台が京都市内だったので、滅茶苦茶リアリティー感じた記憶があります。やっぱ、住んでる(生活している)土地が読んでる小説の舞台になると、なんだか嬉しいですね。
龍谷大学に通っていたのならば、深草キャンパスだったと思うので、京都市内でゆうたら、伏見区辺りがホームグラウンドだったと思うのですが、この作品の舞台は、伏見区よりも更に市内より。ここら辺の描写がメインなのは、大門さん、学生時代は伏見区じゃなくて、もっと市内の中心部よりに住んでらしたんかなあ?市内の中心部が、飲みに行ったり遊んだりする日々の基盤だったんかなあ?とか、そんな事を考えちゃいました。
物語の、序盤~中盤に差し掛かる当たりの、八木沼父がメロスに「五千万円持って来い」って言われて、メロスと電話で話しながら、京都市内を移動する場面があるやないですか。あの時に、メロスが「烏丸と堀川はどっちが西側の通りなの?」とか「五条堀川って何処?」とか「上がる」と言わずに「上にいく」と言うとか、京都に住んでいる人ならすぐに分かるであろう生活常識的な知識を知らないふり?をしたのは、アレはどんな意味があったのだろうか?とか、思っちゃいました。「メロス」は、「やっさん」であり「秋山鉄蔵」であったはずなので、長年京都市内に住んでたはずなのに、敢えて地理に詳しくないフリをしたのは、、、なんでなんだ?犯人役を分からなくするために読者を惑わすための、作者の策略なのか?とか、うーむ、、、わからなかった、、、
あと、長尾孝之の、沢井菜摘へのプロポーズが、あまりに唐突にでてきて、ちょっとポカーンとしてしまいました。「え、、、?このエピソード、いるのか?」って。なんだか、好きになる背景が全然みえへんかったんで、うひゃあ、急だなあ!って。で、そっから特にその話、発展しなかったし。アレは、必要な場面だったんだろうか?どんな意味があったんだろうか、、、むう。謎だった。
あと、八木沼父が、秋山鉄蔵の実家に歩いて行くときに、二条城の近辺を通った時に、ウォーキングをしている人から「おはようございまーす」って声をかけられる場面の描写とかありますやんか。アレは上手いなあ、って思いました。朝の二条城周りを、八木沼父のような感じで歩いていたら、マジでリアルにこんな感じになると思います。ごくごくプチ京都あるある、と申しましょうか。
なんだか、本題、ホンマに重要な趣旨と全然関係ない話題ばっかりの感想で申し訳ありません、、、なのですが、大門さんの他の本も、機会があれば手に取ってみたいですね。相当に重厚にしてシリアスなテーマに挑んでおられる姿勢は、尊敬します。こうした問いを発し続ける人は、凄いなあ~と思うんですよね。
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正直、登場人物がみんないい人すぎて違和感はある。
でもだからこそ、登場人物で唯一のクズが出てきた時に 「あ、察し…」ってなったのと同時に「本当に真犯人のことを愛していたから庇いたかった」という結末も期待していた。
冤罪や死刑制度以外にも「愛」もテーマにしてるっぽいもんね…
全体的に話が綺麗すぎるのといろいろテーマを盛り込みすぎてる感は拭えないけど、一気に読めたし面白かった。
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面白かったし、いいストーリーだった。ただそれだけに、美女役がゴリゴリの関西弁なので感情移入できず、帯の「衝撃の結末に100人中99人が騙される」の煽りを受けて予想しながら読んでたらすべてが案の定になってしまったのが残念。
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殺人犯として死刑判決を受けた息子。その父親は冤罪を晴らそうと、仕事を辞めて奔走。刑事上の時効15年を迎える直前、父親と被害者遺族、弁護士のもとへ真犯人を名乗る者から電話が。
横溝正史ミステリ大賞受賞作、舞台が京都で、なじみのある地名ばかりということもあり、面白く読み始めたのですが、なんぼ関西人でも初対面の人にこんな口利かんよという言葉遣いにまずひっかかり、中盤は盛り上がりを見せるも、どんでん返しのどんでん返しにドン引き。こうまでして他人の罪をかぶる人ばかりなのには無理があるような。いちばん酔えるのは正義だとしても、それって自己満足にはならないのかなぁ。