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紙の本
有川版「ソラリス」
2011/12/15 19:56
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yosh - この投稿者のレビュー一覧を見る
メディアワークスより2004年に刊行。その後、掌編「仁淀の神様」を加え2008年に角川文庫版が刊行。
近未来、原因不明の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者春名高巳と自衛隊パイロット武田光稀が、事故現場を調査したところ、高度二万メートルで謎の「物体」を発見する。一方、高知県の海岸では高校生の瞬と佳江が不思議な生物を拾う。当初全く無関係に見えた二つの物語が次第に交錯するのと平行し、日本および世界に想像を絶する大きな危難が降りかかってくる・・・。
処女作『塩の街』は、半ば廃墟と化しつつある近未来が舞台だったが、SF的趣向よりも荒廃した世界の中を生き抜こうとする人間群像の方に重点が置かれていた(Cormac McCarthy “The Road”をもうちょっとソフトにしたような感触)。一方、この『塩の街』は謎の物体に接触するのは「第三種接近遭遇」(Close encounters of the third kind)を、高度な知性を有する謎の物体【白鯨】の正体はスタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』を連想させ、後半の高巳と【白鯨】との遣り取りは極めて知的かつスリリングで、本書で最も読み応えがある部分だ。この「センス・オブ・ワンダー」を核に、瞬と生物および瞬と佳江との交流が描かれ、ビルドゥングス・ロマン的味わいも深い。
スケールの大きさ、多彩な人物・物語を捌く筆力、台詞の巧さ等々、デビュー作よりぐっと完成度が高くなり、その筆力はとても第二作目とは思えない。なるほど、担当編集者がハードカヴァーで出すことを強力に主張したわけだ。
勿論、有川ファン期待のラブコメ的要素も入っている。本書P498の台詞「時期で競うなら私だってもっと前からだ!」なんて最高ですな。
紙の本
もっと読みたい!
2022/11/19 16:49
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
つっぱって生きているファイターパイロットの女性自衛官、光稀と
事故調査委員会の高巳。
この二人の恋愛模様、
これだけ引っ張って、最後これで終わり!?
もっと読みたい!と思いました。
そんな彼らの後日譚は、
有川浩さんの短編集「クジラの彼」に載っていますので、
お楽しみください(笑)
紙の本
面白かったです
2022/03/14 13:04
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
土佐の高校生が浜で未知の生きものを拾い、それを飼い始めるという、ウルトラマンにありそうな話。高校生は父を亡くしたばかりで、心の隙間を埋めるかの様にその生きものに没頭してゆきます。その後の自衛隊や国防を絡めた展開は著者の真骨頂で、とても面白かったです。
電子書籍
世界観がやばい
2020/09/11 07:41
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投稿者:ななせ - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しい言葉が沢山文中に出て来ますが、コミカルでテンポ良く読めました。言葉遊び最高です。
そして自衛隊三部作の中で、一番描写がグロくない。
しっかりと恋愛要素も含めてて、最後はニヤけが止まりません
紙の本
最後はしんみり
2018/11/19 11:44
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投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
自衛隊シリーズ第2弾。
前作の塩の街と比べると甘々度が随分と控えめな仕上がり。
甘いの期待してました(笑)
この中では高巳が1番好きなキャラ。
能力はあるけど、しっかり弱い部分も見せれて、好意を全面に見せれる男の人って惹かれます。
頭のいいディックとのやり取りも笑えたけど、個人的には、高巳とフェイクの会話のやり取りが見てみたかった。
きっと爆笑できたと思えると残念…。
いい所や、いいセリフは全部宮じい発信のものだっただけに、後日談は淋しかった。
紙の本
宮じいが全部持ってく
2016/03/22 23:45
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投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
フェイクがかわいいし、高見も弱さを見せれたり、頭が良くて頼りになるしで、なかなか登場人物に好感が持てる作品なんだけど、最後に全て宮じいに持ってかれます。後日談は寂しかった…。
紙の本
近未来ゆえにSF
2016/02/22 02:54
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
相次ぐ航空機事故。調査のため高空へ飛ぶパイロット。一方、子供たちが海辺で奇妙な生物を発見…近未来を描いているから、当然、SFと受け取っていいのだが、一方、川漁師の宮じいが叔父のある役回りで登場したりして、彩を添える。SFと評したが、ライトノベルとの中間か。