紙の本
確かに犯人はあなた(=読者)なのだけれど…。
2011/08/30 10:33
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投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
芸術探偵シリーズではまった著者のデビュー作。
率直に言って、これを先に読まなくてよかった 苦笑。
だって…本書を先に読んでいたら、
芸術探偵シリーズには手を出さなかったもの。
とはいえメフィストを受賞してデビューしているわけだから
駄作というわけではない。
ただ、ポイントはメフィスト賞ってところ。
本書の立ち位置はあの『六枚のとんかつ』と同じなのだ。
その点留意されたい。
始まりはミステリ作家のもとに届いた一通の手紙。
差出人は香坂誠一と名乗る人物だ。
そして内容は、「読者が犯人」というミステリトリックを思いついたので
買い取ってほしいというものだった…。
というところから主人公であるミステリ作家の「私」と
香坂のやりとりが続き、
最終的にはタイトルに帰着する。
「犯人はあなただ!」=「犯人は読者だ!」
という意味で。
結論からいうと、犯人はたしかにわたしだった。
でも…。
どうにもこうにも消化できない。
フェアかどうかというと、フェアだとは思う。
でも…。
だから?
試みとしては面白い(斬新)けれど、
どうしても好きになれなかった。
やはり芸術探偵を先に読んでいてよかった。
紙の本
ダメとは言わないが
2015/03/07 18:24
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投稿者:momo - この投稿者のレビュー一覧を見る
特異体質者が対象なのでトリックとは言えないのでは?ストーリーを楽しみましょう。
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<07/4/10〜07/4/12>タイトルにある「ウルチモ・トルッコ」はイタリア語で「究極のトリック」のこと。「究極のトリック」とは大きく出たもんですが、タイトルで宣言している通り読者を犯人に仕立て上げることができたら、あながち大ぼらでもありません◆読者=犯人に挑戦したミステリは数こそ少ないですがこれまでにもないことはありませんでした。しかしながら、どれも読者が心底「自分が犯人だ」と思えるようなものではありませんでした。本書はどうでしょうか◆確かにこれなら読者=犯人と言ってもおかしくはないかもしれません。でも、これはなあ、あんまりだよなあ。過去にもこのトリックを考えついた作家はいたはずです。でも、実際に使ってみようと思う勇気のある作家がいなかったに過ぎない・・・・とそう愚考します。そういうたぐいのトリックだということです、これは◆そのトリックを成立させるためのトリックがまたアンフェアなのも気になります。そこのところがもう少し上手に出来ていたらメイントリックの不自然さも気にならなかったかもと惜しまれます。
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「読者が犯人」という推理小説はある意味、究極の意外な犯人である。
その不可能トリックに挑んだ作品であり、推理小説マニアにはそれだけでも意味がある……
と、言いたいんだけど、正直読み終えた感想は「ふ〜ん」といった程度のものでした。
いや、トリックには「なるほど」とも思ったのですが、最初のページから帯から「読者が犯人」であることが明記されているので、どうしてもその不可能トリックにだけ興味が行ってしまってストーリーや登場人物に気持ちが行かないのですね。なんだか推理クイズを突きつけられて、回答ページを読み終えたような感触。
ちょっと期待はずれだったかなぁ。
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タイトル通り「読者」を犯人にした作品。トリックのためだけのストーリーで物足りない気がする。確かにこのストーリーなら「読者」が犯人だけど。
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「読者が犯人」なんてどんなトリックなんだろうかと期待していたんだけど、読み終わってもスッキリしない。
やはり究極のトリックは不可能なのかも
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軽く読める1冊。
一つ前のメフィスト賞がひどかったから余計に楽しめた。
伏線はもうばればれだったけど、
まあこれなら許せる範囲。
メフィスト賞なんだから、あれこれケチをつけてもしょうがない。
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ああ、確かに私が犯人だったみたいです。無責任な物言いですがそうとしか表現できない。フェアかどうかと問われれば思いっきりアンフェアだけれど読後感はそれほど悪くないです。内容に触れた途端にネタバレなのでレビューしづらいなあ。
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気付けばなんか思い出せないくらい本を読んできました。
途中で、くそくだらない本しか読んでなかった時代もありますし、海外ホラーに傾倒していたことも在りましたが、今では推理小説をメインに恋愛、エンターテイメント、ホラー、時代ものと何でもござれな雑食素人読書家に見事成長しました。
今現在記憶にある一番昔に読んだ推理小説は、宮部さんだった気がします。
たぶん、『魔術はささやく』だった気がします。もしかすると、『龍は眠る』だったかもしれません。
まぁ、少なくともその頃(たしか小学生)は推理小説だとは思っていませんでしたね〜。
それから、色々推理小説も読みました。
色々なトリックや色々な犯人や色々な探偵を見てきました。
犯人のいないモノ、探偵のいないモノ、トリックの無いモノもありましたが・・・。
面白いのもありましたし、途中で投げ出したのもあったと思います。
ウルチモ・トロッコ(読み終わった今でも、意味がわからない)は、そんな中でもかなり異色な一冊。
一言で言えば、この本は犯人は読者だというありえないトリックを、おった作品。鯨統一郎が、実は一回試していますがw
こういう発想は、あちきには出来ないな〜。
こういう人を見ていると、やっぱり自分には推理小説は書けないし、ネタが考えつかないな〜と思ってしまいます。
まぁ、元からそんなに書けるわけではありませんが・・・w
作中で何度でも言われていますが、推理小説は終焉へと向かっているジャンルなのかもしれません。
トリックは出尽くしている。
序盤から登場する犯人らしくない人物が犯人である。
これに、当てはまらない作品を書く人は鯨統一郎位かもしれません。
そんな終焉に向かっている推理小説界において、この『ウルチモ・トルッコ』は救世主となりえるのか・・・それとも終止符になってしまうのか・・・
まぁ、そこまでは売れないだろうな〜、メフィスト賞だしwww
って、読み返してみると、鯨統一郎の賛美がちらほら見当たるな〜。
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色々と推理小説というかこのような類の本を読んできましたが、まあこれは異色といえば面妖な作品でした。苦笑。
ラストは、ああそうきたかという感は持ちましたが、それが何か?という気も無きにしも非ず。強引つっちゃあ強引ですが、確かに誰も気がつかなかったなあと思います。メフィスト賞取ってるけど、この後の作品ってどうするのかな?って逆に興味がでますが。
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2007/11/18
トリックにあまり関心のない私が珍しくトリックが面白いと思えた小説。
私は犯人じゃない気もするけど。
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伏線の張り方はまあまあ。読者が犯人(ばらしてるからいいよね)であると、確かに納得は出来る。しかし、読者=自分とはならないなぁ。
あとは、超能力の薀蓄とか描写はあんなにたくさん必要なの?
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主人公のもとに、謎の手紙が届く。差出人に心当たりはない。ミステリーで最も「ありえない」犯人、つまり「読者が犯人だ!」というアイディアを売りつけるというもの。そのトリックとは・・・??そしてこの手紙の送り主の意図は??
「推理小説の犯人は、大抵怪しくなさそうなヤツが犯人だ」とよく言われている。実際トリックなど全然見破れず、伏線にも気づけず…という私ですら、勘で犯人が分かってしまうことがわりとある。(逆に勘でわかっちゃうから真剣に読まないのか?)「意外」な犯人のパターンは出尽くしたともいわれていて、究極の犯人=読者であるが、こんなトリックは今まで成立していない。
そして超能力・心理学関連の話がよく出てくるんだけど、これを面白いと感じるか、ついていけないか、人によって結構分かれると思う。第六感を信じている私としてはテレパシーの話とかスプーン曲げの話とか楽しめたんだけどねー。あ、でも女の子たちのテレパシーの「トリック」はちょっと無理があるかな?面白いけどさ。そして女の子たちのエピソードが本編とは関係なかったのがちょっと残念。
あ、あと手紙に挿入されている数数のエピソードも好きだったかな。
結末は・・・・本当これは人によって好き嫌いが分かれそう。私としては「ありえない」理屈(?)だけど、かなり気に入っているかな。無駄に超能力のエピソードが入っていたわけじゃないのね、と。
メフィスト賞受賞作だけあるし、推理小説としてはともかく、読み物としては楽しめるんじゃないかな。SF好きな人なら特に。こういう作品がもっと世に増えてもいいと思う。推理小説を名乗っていいのか微妙な気もするけどw
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第36回メフィスト賞受賞作。
読者が犯人という最後の不可能トリックに挑戦した作品。
伏線の張り方や物語の進め方はやや拙く、トリック自体も成功したかどうかは、賛否が分かれるところだろうが、なるほどといえるものであり、挑戦した事自体が素晴らしい。
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あー犯人私だ…と思わざるを得ない展開。完全に一発ネタだけど、バカじゃなくむしろすごいと思ってしまった。筋書き(ネタバレ)だけなら完全にバカミスなのに。
最初本筋とどう絡んでくるんだろうと疑問に感じていた部分がどんどん繋がってくるのが面白い。