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紙の本
すべてはこの一冊から始まったのですね。同好の士を得て、突っ走る2人。しかもシリーズ化が前提でないため、訪問先は超豪華ラインナップになってます。
2003/02/15 15:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:c-1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
きっかけは「コレクターとして生まれてきた」みうらじゅん画伯が、「小学生の時に造った仏像見学スクラップブック」をいとうせいこう氏に「うれしそうに」見せたことのようです。「同じ志を持つ者」としてお互いを理解した二人は、理屈ではなく感性で仏像を見るべく、まさに東奔西走。奈良京都は当然のこと、東北(中尊寺とか立石寺)、九州(大宰府近郊から国東半島)まで南船北馬であります。そして行く先々で様々な仏像と相対し、「なぜ、この仏像はこんなプロポーションなのか」(東北に仏像が伝わるところの想像は爆笑しました。でもホントそうなのだろうな)、「九州って、外国人ミュージシャンの成田だよな。だから蓄積がないんだよ」「この十二神将は、周りを駆け回って見るのが最高」「三十三間堂、大流行、ソールドアウト状態」「空也上人って、ストリート・ラッパーだよな。尊敬する」などなど、これまでの「仏像を見る心構え」を吹き飛ばす、斬新かつ素直な仏像鑑賞記です。そうですよね、仏像ってほとんど外人なんですよね。そのつもりで見ないと。「絵を描くから、わかるんだよ」という視点のみうら画伯、(シリーズ化の前提のないことから)必要以上に思索にふけり、理屈をこねまわすいとうせいこう氏(ちなみに巻を追うと、いとう氏の文章もずっとこなれて、現場に近くなります)。あとに何が残るのか心配になるほど、ちょっと訪問先が贅沢すぎる第一巻です。修学旅行はこれ読んでからいくといいかも(ぶっ飛びすぎて、先生には理解できないかな)。
紙の本
仏像はスーパースター!
2002/06/29 22:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ささゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
いとうせいこう、みうらじゅん両氏が仏像を見るために旅をする。
みうら氏は小学生のときから「仏像スクラップ」を作成するほどの筋金入りの仏像ファンだ。
みうら氏の考える仏像とは「仏像たちはミュージシャンである。彼らは極楽浄土からやってきてお堂でコンサートを開いている。彼らはみなスーパースターで老若男女の心をつかんで離さない。カッコイイ!」。これを読むだけで、なんだかわくわくしてくる。今までの自分と違った目で仏像から新しい発見ができそうな気がするのだ。
旅は定番の京都・奈良以外にも東北や九州へ、いい仏像を求めて続く。いとう氏のみうら氏を後ろからクールに、そしてやさしく見つめる文章もいい。
紙の本
いつか行きたいスライドショー
2002/05/14 13:13
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投稿者:ラマ姉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今ラフォーレで展覧会が開催中だが、
どうも行けなそうなので書評でも書く。ブツブツ。
著者二人が各地のブツを見て回り、自由な解釈を本にした。
そもそも小学生時代のみうらじゅんがつくった
仏像スクラップブックというのが、かなりのわくぼん
(注:「わくわくする本」を私はこう呼ぶ)だ。
当時の人の気持ちになったり、仏像の気持ちになったり、
スターを追う乙女の気持ちになったり。
みうらじゅんは、こういうことにおいては、
とにかく気が利いているのだ。とても純粋。