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京都らしさを大いに味わえるが、やり過ぎないように願いたい
2012/12/09 20:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅見光彦シリーズはまだまだ続いている。光彦は歳を取らないが、周囲の人々、とりわけ家族も歳をとっていないようだ。物語がいつ頃の話なのかもはっきりしないので、歳の心配をする必要がない。うまく出来ているものだ。しかし、作者の内田ももうかなりの年齢に達してしまった。
本編の舞台は京都である。このシリーズの舞台はあちこちに移動するのが常である。しかし、本編は京都から全く離れない珍しいストーリーである。また、実際の存在する店や場所、学校なども次々に登場する。権利関係などで迷惑がかからないようにするために架空の名前にすることが多いのに、全く珍しい。
さて、世界の観光都市でもある京都なので、本編の中でもまるで観光ガイドブックでも読んでいるかのような記述もある。それはそれで読んでいて楽しめることは確かである。とくに京都好きにはたまらない。実際の名所、旧跡が実名で登場するので行ってみようかという気にもさせてくれる。
肝腎のストーリーは、いつもとおりである。多様な登場人物、とりわけ京都らしい骨董店などの人物が出てくるのは京都らしくて良い。嵐山のトロッコ列車や保津川の川下りなど、観光的なポイントも忘れてはいないが、推理小説としては、やはりいつも本人が語っているように、終盤に来てドタバタが始まる。
辻褄合わせで大忙しである。中途で突然犯人が出てくるよりはましであろうが、やはり不自然さは免れない。また、登場人物の女性がみな魅力的な女性に描かれているのも不自然である。
ということで、本編は実際に登場する飲食店などとタイアップしたところが、架空ではない点で小説兼ガイドブックという付加価値がある点で評価できるが、毎回これでは困ってしまう。しかし、京都好きの私には大いに満足した。ホテルの代わりに町家を紹介されて宿泊するなどは大変魅力的である。
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