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なんというか、重い。
自分にはすごい遠い世界のような気もするし、
出てくる人たちの名前を知っているだけに何か近いような気もするし。
経営者はホントにタフじゃないとやっていかれない。
失敗の例の本として。当たり前のようにインフラにしているインターネットという技術の普及期において起きた出来事という教養として。あるいはそういったところに少なからず関わっている企業の一員として。
言葉にするのも難しい。重たい本でした。
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■概要
元ハイパーネット社長の板倉氏の記録。
板倉氏が経営してきた会社全般についてかかれていますが、主にハイパーネッ
トという会社の栄華から転落までが中心です。
■感想
読む前に「勘違いして起業して失敗した人の話なのかな」と思っていましたが
そういうわけではありませんでした。むしろ板倉氏は優れた経営者ですし、実
際にハイパーネットの事業にビル・ゲイツが興味をもって話を聞きにくる場面
もあります。
ハイパーネット倒産の背景には主要メンバーの支えがなくなってしまったこと、
金融機関の貸し渋りが顕著になってしまったこと、がありました。
経営はヒト・モノ・カネ・情報と言われますが、そのうちヒトとカネを失った
状況でした。(事実上、モノや情報も良い状態ではなかったですが)
どういう経営者が理想的なのかはわかりません。が、リーダーとかトップの立
場であれば、その人の判断が組織の他の人の人生にも影響を与えます。それが
責任なのだと痛感します。
板倉氏の失敗要因は色々とありますが、根本的には「追い風と実力を勘違いし
た」ところだと思います。
福沢諭吉の言葉で「調子が良いときは時運が良かったと考え、調子が悪いとき
は時運が悪かったと考えよ」という趣旨の言葉があります。読んでいてこの言
葉が頭をよぎりました。
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めちゃくちゃ面白かったです。社長の発想がヤバ過ぎてアドレナリンが出まくりました。でも起業に対してかなりネガティブになってしまった…資金繰りの難しさ、金融機関の怖さなど鮮明にイメージできました。
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元ハイパーネット社長の板倉雄一郎本人による、創業から倒産までを詳細に語った本。
ベンチャーブームにのり、資金を集めて、新規事業に挑戦したものの、キャッシュフローが回らず、倒産。
銀行との付き合いなど、学ぶべき点が多い。
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『ハイパーネット』というITベンチャーを立ち上げ、倒産させてしまった社長の自叙伝。
高校卒業後にゲームの制作会社を立ち上げたのが始まりで、
その後電話回線を利用した事業会社を興し、成功する。
ベンチャーキャピタルのブームに乗った社長は、
更に大きな事業に挑む。
インターネットの新しい広告モデルで、海外展開も含めて、様々な銀行や出資者から数十億単位で融資を受ける。
紆余曲折を経て、倒産に至る。
バブル崩壊前から存続していて倒産したような企業は放漫経営にその原因があることが多かったが、
ハイパーネットは違う。
元社長・元バンカー・MBAホルダーといった非常に優秀で危機感のある経営陣が集まっているのにも関わらず、
「ベンチャーブーム」→「銀行の急な引き上げ」という渦のなかで、
事業の収益化を待たずに資金がショートしてしまう。
銀行の引き上げが後1年遅ければ、結果は違っていただろうと思う。
しかし実際は債務不履行に陥って、多くの出資者が従業員が苦しむ結果となる。
一代で大きな事業を築くには、ものすごく慎重にならないといけないんだと思う。
でも、たらたらやっていたらマイクロソフトみたいな会社に模倣されておしまいだ。
いかに事業規模を段階的に大きくしていけるかが大切かということを学びました。
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より多くのことを学ばせてくれる本だった。著者は実際に社長業を15年間やってきたので、流石に文章の中でも経営の専門用語などがよくでてくる。しかし、著者は読み手のために分かりやすくほとんど全ての用語に説明をしてくれているので、大学生である僕でも読み切ることができた。
この本を読んで、著者の行動力や創造力は凄まじいと感じた。思いついてから行動するまでが早く、アイデアを現実化していくという姿勢は本当に尊敬するものであった。最終的には倒産してしまったけれど、それまでの成功をおさめている実力は垣間みれたと思う。事業計画もきっちり考え、差別化までも考えていた(目的通りにいかなかったが)。なにより、壁にぶち当たったときの決断もその時の論理的な考えで決定している。行動ひとつひとつに理由を持っていたと感じた。
そして失敗の原因についての考察も冷静に本人によってなされていた。組織についての理解が足りなかったこと、時代の流れ(成長スピード)を見誤ったことなどが挙げられていた。こうも不測の自体が起こるものなのかと僕自身この本を読んで驚きました。全体を通してトラブルは技術的な要素よりも資金的な問題が終始目立っていたので、資金繰りというものの大切さ、難しさというものを知りました。破産にお金がいることも初めて知りました。
こうして本を出版していること、ホームページで今でも精力的に活動していること、想像を絶する苦難、挫折を味わった著者が今でも強く生きていることは僕にとって最大の見習うべき点であると思いました。
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会社をやめる時に上司からもらいました。第2次ITブームの時代の雰囲気が知れておもしろい。脈絡のないところからいきなりビジネスモデルを創出するところがすごい。起業してもてはやされても浮かれては駄目ということが勉強になる。
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会社の後輩が言いました。「ビジネス書、苦手なんですよ。なんか成功した人の話とかって読んでいる途中で腹立たしくなるというか…」そんな彼に貸したのがこの一冊。日本におけるインターネット勃興期に一世を風靡しかけ、時代の波に流されて破産してしまった「ハイパーネット」の社長だった人が、いかに起業し、破産に至ったか、を赤裸々に綴っています。本書の中に、「起業家として優秀であっても、経営者として優秀であるとは限らない」という一節がありました。著者がまさにそれを体現してしまったわけですが、ビジネスを作り出すことと、組織を運営していくことは必ずしも同じスキルではないのでしょう。内容もとても興味深いですが、それ以上に、リアルな登場人物がすさまじいです。ビル・ゲイツをはじめとしたMicrosoftの人や、現在は楽天証券のトップである国重氏(当時はメインバンクの支店長として登場)、「iモード」立役者の夏野剛氏、そして、ソフトバンクの孫さんなどなど。著者の着想は、あとから見るとどれも進んでいたものだっただに、そういった人のアイディアが世に出る前に会社が破綻してしまったのは残念でなりません。でも今は、別の形で再スタートされているようですので、なんだかんだ、単なる起業の才能だけで成り上がったわけではないのでしょうね。後輩からはまだ戻ってきていないこの一冊、彼がどんな感想を聞かせてくれるか、楽しみです。
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たいていの本は飛ばし飛ばし速読するが、これはゆっくりと読んだ。
個人情報と連動させて広告を表示するというアイデア自体は、Googleはじめ今のネットビジネスの主流になってきていて、先見性はあったのだと思う。
資金繰りに振り回される中でコミュニケーションが取れず人が離れていくというのは実際渦中にいると打ちひしがれるだろうなぁと。
書籍化してくれたのは非常にありがたかったと思う。
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起業する際のパワーと倒産するまでの責任という、創業者ならではの経験を惜しげもなく公開してもらった気がする。
「ビジョナリーカンパニー3 衰退の5段階」を読んだ直後だったので、その要素がことごとく当てはまった。
-引用-
ベンチャー大国米国では、アイデアを出し、企業するいわゆる「起業家」とその後実際に経営を行う「経営者」が別人であるケースは、珍しくない。要するにこの2つの仕事は正確がまったく異なるものなのだ。両方の資質を持っているならばともかく、片方だけの場合、どちらかの仕事に専念した方が良いに決まっている。
人は企業の最大の財産だ。特にうちのような中小企業にとっては、最後は金じゃない、人だ。でも、ぼくは資金繰りに追われて、その基本を忘れていた。
企業の成功や失敗から何かを学ぶには、最後に示された「結果」だけに注目するだけでは不十分だ。その「結果」に至るさまざまな過程を丹念に追い、背景にある時代を透視し、分析する必要がある。
そもそも、ぼくは日本の企業社会において経営者を務めるうえで、致命的な欠陥を有していた。「組織」に対する理解がまったくなかったのである。社内人事、社外営業、金融機関との付き合い、広告主との付き合い、マスコミへの対応、そしてプライベートでの振る舞い。どの場面においても、企業や社会といった組織に対する根本的な理解を欠いたがゆえのミスを、ぼくはいくつも犯してきた。そしてある意味で、これらのミスの集積が倒産につながったといっても過言ではない、と今では思っている。
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【心に残ったキーワード】
・自分は会社の中で一番大切な「人」を見れいてなかった
-社内でクーデターがあったとき
・企業家と経営者は違う※後で確認
-ビジネスを立ち上げるのと維持させるのでは性質が異なってくる
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ベンチャーを起業して億単位の融資を受け、ビルゲイツにまであった企業が、メインバンクであった住友銀行から増資を断られたのをきっかけに破産へと転がり落ちて行く、小説のような実話。
あまりに話が壮大すぎて、私達のベンチャーと結びつくところは少ないのだけど、なんともいえない余韻です。
板倉さんは人を巻き込む力がものすごい。そして、昨日VCのひとが、この巻き込み力をみる、と言っていたのを思い出しました。
そして、この人はめげない。会社も破産して自己破産しているのに、一年以内にこの本を書いている。
そして、今はまた起業している。
壮絶な経験をしたのに。
それだけの魅力が起業にはあるのかな。
時間があれば普通にノンフィクションとして、お勧めの本です。
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経営で成功している話はごまんとあるが、破産する過程を赤裸々に綴っている貴重な本。
ベンチャー企業の存続がいかに難しいかを実感させられる。
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スタートアップ企業にとって資金繰りが如何に肝要かを示す一冊。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いであったハイパーネット社。一転して崩壊の一途を辿り倒産に至るまでの軌跡が物語形式で赤裸々に語られる。倒産後、インターネット広告は既存メディアを凌駕するほどに拡大した。板倉氏の先見性は十分にあったのだろう。あと1年延命していればITバブルの恩恵で生き残っていたかもしれない。もしかすると日本を代表する企業になっていたかもしれない。だがその時は来なかった。
本書を読めばわかるが、板倉氏の起業家としての資質は素晴らしいものがある。IMSやハイパーシステムのビジネスモデルは俊逸だし、各業界の有力者とのコネクションを築いて事業を立ち上げていく行動力は成功物語そのもの。しかしかつてはベンチャーだったアスキーやマイクロソフトの抜き差しならぬ態度や銀行の貸し剥がしを受けて徐々に事業は立ちゆかなくなっていく。ここでひとつ注意が必要なのは、銀行やリース会社が一方的に融資を引き上げたわけではなさそうなところ。当時の経済背景はあっただろうが、事業計画の未達や滞納などの債務不履行の事実も記述されている。失敗学としての著述であればこの点について詳しく触れて欲しかった。この感覚の違いこそ日本にベンチャーが浸透しない最大の要因であるのだから。
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非常に重い内容の本だけど、文体は軽いのでさくっと読める。
ベンチャーがもてはやされた時代に、起業し、倒産に至るまでの生々しさが伝わってきました。起業するなら、堅実に。。。