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これは良書!旧約聖書のダイジェスト本。
単に内容を羅列・要約するのではなく、随所に作者の解釈が挿入されているので、話の展開に良い意味での流れと波があって読んでいて楽しい。
その昔、旧約聖書の原典(要するに旧約聖書だが)を読んだことがあるのだが、とにかく意味がわからんわ矛盾と思しき記述は散見されるわでおよそ理解を越えていて挫折した。その点、この本は「信仰を持たない」を自称する作者によって手がけられたこともあり、旧約聖書に描かれている世界の背景を知らずとも楽しく読めるように工夫がされていてGood。アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフですね、わかります。
一読して思うのは、文献の読解において「論理」というのは読み方の一部に過ぎないということ。旧約聖書に「つじつまが合わない箇所が多い」という突っ込みはもちろん可能だと思うのだが、そんなことは問題ではないのだ。むしろ抽象的で意味不明な箇所があるからこそ様々な人が解釈する余地が生まれるとともに、多くの人にとっての座右の書となりえたのであろうと。しんどさが人それぞれなら、それぞれに都合の良い考え方を受け入れてくれる土壌って必要だと思うわけです。
あくまでダイジェスト本なので、これをのみ頼りにして該当宗教圏の人々とやりあうのは無理がありそうだが、それにしても基礎的な知識を身につける分には申し分のない好著。異文化理解と視野の拡大に是非。
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うーん。うん。一度聖書って読んでみたかったから買ったんだけど、まあ触りはわかったかなって感じ。基本的な神様の概念も分かった気がするし、読みやすいし、確かにとっかかりにはちょうどいいかも。
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宗教書についてまったく知識のない私には、とても面白く読めた。
「信じる」ことを前提としない、ちょっと斜に構えた旧約聖書案内。多くの日本人にはちょうどいいスタンスだと思う。
人種差別の根本がちらっと書いてあったり、やはり現代社会にも影響を及ぼしている古典中の古典。楽しくさらっと理解できたら、世界が違ってみえるかも。
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【71】
ラスタファリズムのモチーフ?となっている旧約聖書を少し知りたいと思い読んでみた。
以下メモ
アブラハム:カナンの地へ/(ソドムとゴモラ)
イサク:人身御供の話。
(イシュマエル:イサクの異母兄、エジプト系/モハメットの祖先)
ヤコブ:兄エサウとの長子権争い/男子12人、イスラエル十二部族の祖/イスラ・エル「神と戦って不屈なる者」
ヨセフ:兄達に嵌められ、エジプトへ。
モーセ:ヨセフから四代目/王女の子として育つ。モーセ=引き出す(水の中から、エジプトから)/出エジプト/十戒
ヨシュア:カナン入り
士師記
ダビデ王(サムエル記):サウル王/巨人ゴリアテ/イスラエル王国建国/水浴びするバテシバ/息子アブロサムとの戦い/(ルツ記)
ソロモン王/ダビデ・バテシバの子/イスラエル黄金期/失政による衰退
(ソロモン王とシバの女王の子がエチオピア建国の祖?)
南北分裂(ユダ王国、イスラエル王国)⇨バビロン捕囚⇨イスラエル王国再建(ヘロデ王)⇨崩壊⇨第二次世界大戦後まで
天地創造
アダムとイブ
兄カイン(農耕)弟アベル(遊牧)/カインがアベルを殺し、エデンの東へ追放
その弟セト・・・ノア
ノア:箱舟/神との契約/3人の息子、ヤフェト⇨各地へ、セム⇨アブラハム、ハム⇨黒人の祖
バベルの塔
逃亡者ヨナ:異教徒の救済⇨アッシリアによる北王国の征服
アタルヤ:ダヒデの血死守⇨南王国
ユディト:混乱期
ヨブ記:祈りの目的、神学の根本
イザヤ書・ダニエル書:バビロン捕囚以降の苦難を預言
(ダニエル書)夢の絵解き、巨大な像=ラスタのモチーフ/裁判=ヴェニスの商人
ユダヤ教:キリストを認めない=救世主はまだ来てない
2011.9.14読了
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文中で著者も言っているが、信仰のない者が書く聖書の話はなかなかなく、さらに信者に気を使いすぎずに本音の解釈を織り込んでかかれたものはさらに貴重。
それを踏まえると、まさに私が探していた聖書の入門書に合致していた。
他のシリーズも読んでみたくなった。
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宗教の、"正しい"入門書としてはどうかわかりませんが、軽く触れ合うための入門書としては、非常にわかりやすいと思います。
軽く触れ合うためなので、この本だけで、真剣に宗教やってる人と語るのは危険だと思いますが。
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旧約聖書のあらすじをベースに書かれたエッセイ。
一見すると茶化してるようにも思えるが、茶化すというよりは、一般的な日本人が聖書を読んだときに浮かぶ素朴なツッコミといった趣。
文中で異教徒による聖書という言葉がでてくるが、そんなカンジ。一般的な日本人が読む旧約聖書だから、信仰バリバリの人によって書かれたものにアレルギー反応が出ちゃう人でもすんなり読める。
そういった意味ではなかなか良い入門書だといえるんじゃないかな。
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旧約聖書は、最近、パスカルの『パンセ』を読んで、旧約聖書がたくさん引用されていて、勉強しないとまったくついていけないと思っていた。
とはいえ、なんせよみにくそうなので、阿刀田高さんのこの本で事前勉強。
とても、簡単にそして楽しく紹介していて、旧約聖書に取り組む意欲がわく本。
阿刀田節もおもしろい。
①宗教書とは、たいてい信じなければ馬鹿らしい部分を含んでいるものではあるけれど、聖書をそういる理由で毛嫌いするのは、もったいない、もっと深い意味を持っている、と、今の私は考えている。(p87)
科学的な現象だけを信じて、それ以外をかたくなに拒否していると、オウム真理教にだまされ東大生のようになってしまう。奇蹟ももしかしたらあるかもしれないというオープンマインドでいいんじゃないかと思う。
②ヨナの物語の神学的なみどころは、預言者の復活を暗示していること、つまり当然死んでしかるべきヨナが巨魚の腹の中にいて三日三晩後に甦ったこと、これがイエス・キリストの復活を予告するものとして読みとれるわけである。(p256)
ヨナの大魚の飲まれる話は、ピノキオに似ているな。
③パンセが影響を受けていたジャンセニスム、ヤンセン主義は、私たちが救われるか地獄に堕ちるかは神が決めるもので生まれる前から決まっているというもの。(p306)
カルビニズムにも近い、カトリック側の改革運動らしい。
いずれにしても、もう一冊、三浦綾子さんの紹介本を注文したので、それを読んで、旧約聖書にチャレンジ。
クリスマスまでに一章ぐらい読みたいな。
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「旧約聖書」を簡単に分かったつもりになれる。もう一回くらいこの本に目を通してから、フォークナーを再読してみたい。
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聖書のダイジェスト版としては犬養道子とかパール・バックあたりがお薦めだそうであるが、それとてもかなり手強いという。そこでこのようなエッセイの助けにすがる。作家の想像力でキャラに味付けがされ、それがあまり濃すぎないからちょうどよく呑み込める。浅学の徒にはうってつけの本。
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2度目の読書。
1度目は、著者の「ギリシャ神話を知っていますか」が、とても面白かったので、姉妹本も読んでみよう・・・というのがきっかけ。かなり以前に読みました。
2度目の今回は、中東の紛争に、民族や宗教が絡んでいる理由について、少しでも理解したい・・と思い、再読です。
当然のことながら、読むときの目的意識や視点が変わると、見えてくるものや理解度も変わってきました。
旧約聖書の入門書としては、最適だと思います。
そして、筆者も書いていますが、信仰を持たない筆者が解説したからこその価値あるエッセイだと思います。
もう少し深く知りたくなったので、犬養道子の「旧約聖書物語」も読んでみようかと検討中。挫折するかな・・・
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すごくよかった!ゴチャゴチャになってた旧約聖書の流れが整理できた。
これでより聖書の理解が深まりました。
他の作品も読みたいです。
旧約聖書をスルメに例えたのは、さすが!としか言えません(o^^o)
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よみやすかった!入門書としては最適!
それなりに知識のある人には物足りないかと思いますので4つにしましたが、聖書初心者の私にしてみると5つでも良いです^v^
ダイジェストですので、おそらくほんとうの有名どころを書いているのだと思います。名前は聞いたことあるなぁくらいの予備知識でも困らないくらい、地域情報や歴史、出来事が易しく簡潔に説明されています。
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イスラエル情勢を理解するのに、
とっつきやすく、わかりやすい一冊です。
特に日本人には理解できづらいと思われるところが、
理解できないんだろうなぁ…と思いつつ書かれているところがいい。
敷居が低いので、これをきっかけにもっと知りたくなったら
もう少し専門的な本を手に取ればいいんではないでしょうか。
いい本です。
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旧約聖書=スルメ
頭、胴、足(げそ)に三分割できるからだそうだ。
噛めば噛むほど味わいがある……ということでもある。
その最初の一口がわかる本。
いままで何度も挑戦しては挫折した聖書について
なんとなく"わかった体"にさせてくれるのはありがたかった。
(これですべて理解したとは間違っても思ってはいけないのだけれど)
聖書自体とは関係がないが、実存主義については「ああなるほど」と思った。
キリスト教的世界観があるからこその発想だったのですね。