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ジャーナリズムとはなんぞや?という疑問から上杉隆氏の著書に手を出してみた。
この本のことが事実であるなら日本の新聞を読まないようになると思う。むしろ、ニューヨークタイムズを筆頭とする海外の新聞に興味がすごく出てきた。
日本のジャーナリズム、特に新聞記者(その中でも政治記者)は海外ではジャーナリズムとは到底呼ぶに得ないこと、彼らは会社員であってジャーナリストではない。せいぜいフリーランスか雑誌がジャーナリズムに近い役割をしていること。その他もろもろ衝撃の事実だらけだった。
「特ダネを飛ばせば、そのあとには部内の嫉妬やら、2倍3倍もの足の引っ張り合いがまっています。それでいてどんなに頑張っても社内の評価は変わらず、しかもそうやって、マイナスなことばかりが起これば、立場も悪くなります。だから書いても書かなくてもいっしょという気持ちになってくるのは当然ですし、むしろ書かないほうが楽ということになります。記者といえども所詮は会社員なのです。冒険する必要は全くありません」――――――日本のジャーナリズム崩壊を物語っている。
読み終えて一番感じたのが筆者がいかに正論で内側から体制(記者クラブ)を変えようとしても30年以上の基盤を築いてきたこの存在は簡単には崩すことができないという事実。もっともな正論を述べ続けているというのに。しかし、思うにソーシャルメディアという新たな風がこの本が出版された当時の状況を今変えはじめているのではないかと思う。
あと上杉氏の「官邸崩壊」すごい気になりました。
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ひらすら、日本の記者クラブに対する批判が書かれている。ずっと同じ論調だから、途中で読むのをやめた。
記者クラブにはルールがあり、各々取材できる分野が決まっている。だから、他の分野の取材をしたい時には、知り合いに代役を頼んだり、誰かに同席してもらわなければいけないらしい。
また、引用元を隠して記事を書くことで、まるで自ら取材したかのように事実を隠ぺいする。そうか、私が新聞を読む時に、これはこの記者が取材したのか、どこかからネタをもってきたのか首をかしげていたあの感覚は、決してまちがっていなかったのだ。
アメリカでは各紙、政治的なことでも必ずどの大統領候補者を支持するかなど、意見を表明するという。しかし、日本ではそんなこと怖いよね。
図書館 0
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日本にジャーナリズムはない。ニューヨークタイムズと比較しながら、記者クラブ問題を中心に皮肉たっぷりに日本のジャーナリズムのひどさを批判する。
各紙の同じ記事を同じような論調かつ同じタイミングで書く理由、公権力との癒着、記者同士のカンニング、編集と経営の混合、匿名記事、そして記者クラブ。
この本に書かれていることが全て本当なら日本のジャーナリズムは想像以上にひどい。新聞を信用できなくなる。
この本ではやたらとニューヨークタイムズが例に出されるが、読んでみて「ニューヨークタイムズから見た第二次世界大戦」という本を思い出した。池上彰が訳したものである。あの本では体制側、民衆側に深く入り込み当時の豊富なドキュメントとして克明に、客観的に書き、解説・批評している。ジャーナリズムの髄が感じられた。それと今の日本の新聞を比べてみるとどうだろうか。
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2014年1月21日読了。大連で読みかけてから3年、読み終わるまでずいぶん時間がかかったものだ。著者の上杉氏はネットでは何だか有名人のようだが、「記者クラブ」の閉鎖性・弊害についてはおそらく指摘のとおりなのだと思う。記者が新聞社の看板に隠れて匿名・ペンネームで記事を書くことは記者自身の価値を高めることにはつながらず、米国の記者には全く理解されないやり方だという。SNSやブログで個人が情報発信できる現代でも、日本のジャーナリズムが未だにこんな状況であるとは考えたくないが・・・。
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2011年1月16日読書中。大連シャングリラホテル閲覧室にて。NYタイムズ東京支局記者の著者が自身の経験とアメリカのスタンダード、記者クラブなどの日本独自の制度の弊害から「日本には『ジャーナリズム』は存在しない」と嘆き、糾弾する本。歴代NHK会長や有力政治家など実名も多く登場し、なかなか刺激的な本。帰国したら続きを読もう。
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確か友人に勧められてずいぶん前にもらった
現時点で、自分とは関わりの薄い世界だけど、もし、日本のジャーナリズムというか新聞が、本当にこういうような状況だとしたら、いつか友人が言っていたこともうなずける
ジャーナリズムというのは「権威への監視機能」だ
でも、この本に書かれている通りだとしたら、日本のジャーナリズム(新聞)は、監視機能どころか権威そのものになっていることになる
腐ってやがるなあ
でも、この人の書き方で気になることが一つ
自分の立場を明確にしているし、フェアであろうとするために、反論も載せてるのはいいけど
少し海外ジャーナリズムを持ち上げ過ぎな気がする
少なくとも日本よりはジャーナリズムとしてよいというのは分かるけれど
この人が具体的に変えようと思わないのだろうか
確かに、それをしようとした瞬間に、この人はジャーナリストではなくなるのかもしれないけれど
せめてそういう手順を踏めば自分が望む方向になるのかくらいは書いてほしかった
海外・日本ジャーナリズムについてももっと勉強しないとなあ
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古本屋。
あんまり安くなってなかったけど、興味ある本だったので。
内容はなんというか、日本って大丈夫なのか?って再認識、、、
ってのも変な言い方だけど認識を強める。でも、どうもこの人の
文体って好きになれないんだな。。なんでだろう。記者としての
スタンスそのものはいいと思うのに。
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記者クラブの存在が権力批判を妨げる高い障壁になっているという事実。「記者クラブ崩壊」(小学館新書)にも書かれているが、記者クラブに加盟する新聞、テレビは記者会見を閉鎖的なものに貶めている。福島原発事故後、インターネットメディアに開放するよう再三迫った著者の活動には今後も注目したい。フリーランスや海外メディアの記者たちに開かれた自由な報道が一日も早く実現されなければ、日本の民主主義は空洞化したままだ。
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私達は新聞やニュースから政治やその他の情報を得ているけれど、それが決して真実とは限らない。
本当の真実は案外伝わっていない。その事を追求するフリージャーナリストの渾身の作。
みんな、読むべき☆
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記者クラブ批判についてが主な内容。海外との比較をしているが、厳密にはほとんどがアメリカのジャーナリズムと日本のそれとの比較。「ニューヨークタイムズでは~」がほとんど。記者クラブには僕も反対だけど、少しこの本はアメリカスタイルに寄っている。
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日本の記者クラブ制度。
この人がいなければ、そうそうと暴かれる事はなかったであろうと思う。この本を読む事によって、その点の理解ができるようになると思う。
もちろん、これは超オススメ
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[ 内容 ]
日本の新聞・テレビ記者たちが世界中で笑われている。
その象徴が日本にしかない「記者クラブ」制度だ。
メモを互いに見せ合い同じカンニング記事を書く「メモ合わせ」、担当政治家が出世すれば自分も出世する歪んだ構造、権力におもねり掴んだ事実を報道しない体質。
もはや新聞・テレビは権力をチェックする立場と国民に知らせる義務を放棄したも同然である。
恐いもの知らずのジャーナリストがエリート意識にこりかたまった大マスコミの真実を明かす、亡国のメディア論。
[ 目次 ]
第1章 日本にジャーナリズムは存在するか?(空想でしかない「客観報道」 メモ合わせ 自由な言論を許さないメディア 編集と経営 しばり、癒着)
第2章 お笑い記者クラブ(笑われる日本人記者 メディア界のアパルトヘイト)
第3章 ジャーナリストの誇りと責任(署名記事 実名報道 均一化したエリート記者たち)
第4章 記者クラブとは何か(記者クラブの誕生 日米メディアをめぐる誤解 英訳・キシャクラブ 都庁記者クラブの場合)
第5章 健全なジャーナリズムとは(アフガニスタン・ルール 過ちを認めない新聞 日本新聞協会の見解)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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自由報道協会所属、上杉隆氏の著書。amazonで氏の著書を検索していたらこれがtopだったので読んだ。原発問題でメディアが真実を伝えないのは何故なのか、よくわかった。
【テレビや新聞は、広告主のことは悪く言わない。東電はメディアにとって最大のスポンサーであるためだ。】
ただで降ってくる情報は真実ではない。私たちは出所を知って、選んで、判断しないといけない。
今の世の中なにを信じればいいのか分からない、という人にとってきっかけとなる本。
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こないだのシンポジウム参加者、上杉隆氏の著書。
著者はtwitterで「最低のジャーナリスト」「嘘つき」など様々な悪口を流されているが・・・
確かに、今のマスコミの大本営発表を伝えるだけの状況はどうかと思う。
多様性は必要だと思う。
まぁそれはおいておいて、本書で述べられているのは確かな正論。
日本と海外のジャーナリズムを比較しながら、日本のジャーナリズムが抱える問題点を探る。
記者クラブの弊害もおもしろかったが、確かに、と納得させられたのが以下の点。
日本の新聞ではあまりに無記名記事が多い、ということ。
海外では記名記事が当たり前だし、逆に署名なしで載せようものなら記者からの抗議がくるらしい。
確かに2ちゃんねるを考えればわかるように、無記名だと(記名に比べて)無責任になりがちだし、文章の説得力も減ずる。
署名をつけることで命の危機に陥るおそれのある場合(紛争中の国など)は別だろうが、原則署名記事であるべき、というのには賛成。
また、日本のマスメディアは他人の間違いは追求するのに、自らの間違いは頑として認めようとしない、ということ。
確かにしばしば間違った報道はあるのに指摘されても「取材内容に間違いはない」として絶対に間違いを認めないし、謝罪もしない。
一方、ニューヨークタイムズでは間違いの訂正コーナーがもうけられているし、致命的な誤報を犯してもまずそれを社内で追求し、事実関係を調べ挙げた上で一面記事に載せて検証する。
(間違い多すぎじゃないの、というツッコミもあるようだけれど)
絶対に間違いのないシステムは存在しないし、それを期待してもいない。
(そういうシステムがあるとしたら絶対にウソである。それは絶対だ。)
間違いが起こったときにどうするのか。それが大事なのだと思う。
絶対に正しいと言い張る人間よりも、間違っているかもしれないと迷う人間のほうが信頼できると思う。
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大手新聞等のマスコミ批判を展開している。その軸になるのは永田町および国会、都庁県庁などに戦後構築された記者クラブ。戦前に組織された記者クラブは後に談合利権を生む閉鎖的クラブとなった。記者達は権力と癒着し、官僚より官僚的にふるまう。その多くは有名私立大学卒のエリートとよばれる人々で構成されている。
かつてニューヨークタイムスにいた著者からみる日本の大マスコミの歪んだ構造。主義主張をもっているようで大衆と権力者達に迎合し、書いていることはほとんど同様の記事ばかり。
コラムや記事には署名もなく、ワイヤーサービス(時事通信や経堂通信、AP、ロイターなどの通信系情報社)との区別もなく、「……とわかった」などの元ネタの分からない曖昧な記事ばかり。そこには記事作成に対する責任も情熱もない。
政治記者というエリートコースに乗り続け、社内での昇格ばかりを考える人々。政治家とつながり自ら政治活動を行う記者達。メモ合わせと呼ばれる記者クラブ内での情報交換を、公然と行う呆れた自称ジャーナリスト。
永田町で嫌われる著者によるマスコミ内部事情の暴露。30年前にも立花隆などが記者クラブ反対など言ってきたが、未だに変わらない。上杉氏の主観を読み解けば、少々偏ったアナライズがあるのも確かかもしれない。ではアメリカの新聞がそれほど優れているかといえばそうとばかりはいえないわけで、その点をもう少し比較対照的に著して欲しかったのが惜しいところ。本書後半で序々に著者自身偏りに気づき始め、軌道修正を行うが間に合わずといったところか。
確かに日本の操作された情報社会は淘汰されるべきである。真実ばかりが良いわけではない。だが偏りと人為的操作ほど危険なものはない。論争が必要なのだ。テレビも新聞も、現代は論争がなくなっている。真実に基づいて論争する。意見があれば述べる媒体が存在する。そんな開かれた情報社会になっていくことを祈るばかりである。
2008/9/10
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記者クラブの問題点がイヤというほど分かった。
海外メディア(主にニューヨーク・タイムズ)との違いについても記載されており、記者クラブ制度を発端とする現在の新聞を主としたメディアの異常さが赤裸々に記載されており、読み物としても面白い。
ただ同じ内容が繰り返されている点も否めない。
それだけ記者クラブ開放に執念を燃やしているということなのは伝わりますが。