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三谷幸喜の映画化原作。
史実を基に、各登場人物たちのモノローグ(独白)と会議議事録という形で、物語を進行して行きます。
脚本とノベライズの中間?って感じでしょうか??
とは言え、三谷幸喜の作品。いちいち“現代語訳”という注釈を付け、「イニシアチブ」や「チャンス」「キャスティング・ボード」などの言葉もふんだんに使い、口語体で面白可笑しく綴って行きます。
が、一般的な小説とはちょっと違うので、読み物としての盛り上がりというか、面白味には欠ける感じも・・・
映画化作が観たくなる作品です。
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三谷幸喜の書いた時代小説なので、歴史上の人物の特徴がかなりデフォルメされて描かれています。心情劇なのですが、織田信長亡きあとの事実上の天下取りを決める会議の直前のそれぞれの思惑を現代語で表しているので、かなり滑稽で親近感の湧く内容になっています。
この清須城での会議の結果はその後の歴史で分かっていることなので、それを決めるまでの各々のかけひきが見ものです。
織田家の存続をひたすら願う柴田勝家、秀吉に強い憎悪の念を抱く故に勝家をたぶらかすお市、信長の死を天下統一へのチャンスと密かに布石を打つ秀吉、冷静かつ信念をもって夫の行動を分析し後押しする寧々・・登場人物は10人以上ですが、モノローグが多い構成なので、行動とのギャップが大きい中身ほど面白いやら恐ろしいやら・・秀吉は勿論ですが、やっぱり女性の方が一枚上ということなんでしょうか。
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歴史の読み物としては清洲会議ってとこに目をつけたとこから、人物のキャラ設定、書き方まで面白過ぎる。ただ松姫は実際嫁いでないからなぁ、どこまでノンフィクションかなこの話。
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現代語が飛び交う、新感覚時代小説という感じでしょうか。
三谷幸喜が書いたものなので、思った以上にかなりPOPな作品に仕上がってるなぁーというのが率直な感想。
話自体は信長亡き後、織田家を引き継ぐものを決める
流血一切なしの戦国武将の心理戦「清洲会議」
会議スタート前から終わってからまでを心情のみで淡々と進んでいく内容で
素晴らしく、登場人物の個々の心情がよく書かれてる。
最初の読み出しはかなり苦手で、億劫になったりもしたけど
これはこれでアリなのではないか?と。
そして、映画化するみたいですね。どうなのかしら。と。
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戦場ではなく、会議での武将の戦い。武将の思いや言葉が現代語訳でわかりやすく書かれているため、非常におもしろい。読んでいてその場面が頭に浮かんでくる。そして、さまざまな場面から秀吉の「政治力」が垣間見え、武力ではなく政治でどのように天下をとるのか、秀吉の凄さを見せつけられた気がする。まさしく天下人になるべき人物であったのだろうと思う。
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読み出しは、さすが三谷幸喜。
現代語訳がとてもおもしろく惹きつけられた。
次々と人が変わるのもよかった。
…が、中盤から飽きてしまった。
やはり映像で見た方が面白いかもしれない。
良くも悪くも三谷幸喜って感じ。
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本能寺の変の後、亡き織田信長の後継者を定めるために開かれた清洲会議。
そこに関わる武将とそれをとりまく女たちの思惑を現代語で語る作品。
映画はおもしろくなりそうですね。
そして、時代小説に馴染みのない方にも読みやすいと思います。
ですが、私の読書観にはぴったりこない作品でした。
あそこまでストレートに感情を述べられてしまうと、行間を読む楽しみが皆無!
だらだら書かれた叙述も、とても読みにくかったです。
前田玄以の感情をあまり含まない仕事の様子や議事録だけは、現代語での表現によって何とも言えない滑稽さが出ていて、吹き出しました。
内容は悪くないと思いますが、文章で読むのには向かないと思いました。
皆さん、是非、映画で観ましょう(笑)
そうすれば場面が思い浮かぶので、少し読みやすくなりそうです。
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三谷幸喜はこれまで、断片的にしか知らず、何故人気があるかもよく分からなかったのですが、今年秋の上映が決定し、キャストも面白い組み併せなので、手にした次第です。
以下キャスト
柴田勝家:役所広司、羽柴秀吉:大泉洋、お市の方:鈴木京香、その他:日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡等々
物語は信長亡きあとの跡目相続を巡る「清洲会議」なので、歴史としての結果は分かっているので、各人の駆け引きやテンポの良さがポイントです。
物語は各人のモノローグ(独白)と会議の議事録という形で進みます。わざわざ現代語訳と称していますが、若者言葉も多く、慣れるまでは若干の違和感がありましたが、次第に物語の面白さに巻き込まれ、テンポもよく違和感は感じなくなりました。
特に柴田勝家役の役所広司と羽柴秀吉役の大泉洋を想像しながら、読んでいると、思わず吹き出してしまう場面もあります。
軽めの現代言葉と軽薄っぽさを気にしないなら、読むのに値します。
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事前に映画版のキャストをざっと観て読み始めた。た、楽しい!
映画公開が待ち遠しいですね。人物描写などフィクションと割り切って描いているようでいて、その実リアルかもしれないと思わせるところが作者の力量ですね。さすが。
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信長亡きあと、清須城を舞台に、歴史を動かす心理戦が始まった。猪突猛進な柴田勝家、用意周到な羽柴秀吉。情と利の間で揺れる、丹羽長秀、池田恒興ら武将たち。愛憎を抱え、影でじっと見守る、お市、寧、松姫ら女たち。キャスティング・ボードを握るのは誰なのか?五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いとドラマに満ちた傑作時代小説。(背表紙より)
この切り口はすごい。最初から最後まで、映画というより舞台を観ているかのような展開でした。個性がそれぞれ出ていて、想像力をかきたてられます~。面白い!
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一気に読んじゃった。今までの大河ドラマのシーンや役者の顔が脳裏に浮かぶ。いや、舞台でピンスポットを交互に浴びながら軽やかに進む好演劇を見ているような感じか。オススメ。
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多人数の心理描写がなんだか有頂天ホテルを感じさせる要素があり、時代小説としても現代語訳で非常に読みやすかった。
映像で見ると、どうなるのか??
楽しみだ。
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ほんと、肩のこらない歴史もの。あっという間に読んじゃいました。全く遠慮なしに登場人物の心の内を描いており、等身大に感じてしまいました。
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「時代小説」においては珍しい(というか私は初めて読んだ)形式。
多くの時代小説にある「筆者による背景説明」が、本著には無い。
各登場人物の心理描写を中心に構成されており、実際の発言は、「議事録」という形でまとめられている。
これが5日間の時系列で進んでいく。
1人の心理描写は、1回につき長くても5,6ページであり、対象人物がコロコロと替わっていく。
短いとたったの1行であるが、それにより緩急がつき、読書にテンポが生まれていると思う。
さすが三谷幸喜!と思いました。
11月に映画公開のようですが、この心理描写をどのように映像化したのか、興味がわきます。
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織田信長亡き後、織田家の棟梁を誰にするのか、はたまた実権を握るのは誰になるのか、それぞれの心のウチを現代語訳で綴った書き下ろし小説。
内容は面白い。タッチは軽過ぎる。小説としてはどうよ?って感じたけど、これ、映画で観たら面白いんだろうなぁ。借りてこようっと。