紙の本
面白い海外本のよき羅針盤として
2009/02/08 10:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の「まえがき」の金原瑞人の文章。
≪『12歳からの読書案内』が好評なので、海外編を編まないかという話が編集者からきた。むちゃくちゃうれしい。じつは海外編を出したくてたまらなかったのだ≫
扉に掲げられたこの文章を読んで、早速ぱらぱらと拾い読みしていくと・・・・・。思わず手にとって読んでみたくなる本が、いっぱい!
ここに選ばれた本の味わい、読み心地、キモを紹介していく紹介文が、それぞれとてもいい。
紹介文執筆者は、金原瑞人(15冊紹介)、ひこ・田中(13冊)、三辺律子(10冊)、豊崎由美(10冊)、位頭久美子(9冊)、平岡敦(8冊)、宝田茂樹(8冊)、光森優子(8冊)ほか、総勢19名。
1章【「感動」して心がじんわりする本】、2章【「どう生きるのか」を真剣に考えたくなる本】、3章【「試練」を乗り越えるヒントになる本】、4章【「元気とガッツ」にあふれる本】、5章【「ファンタジーの面白さ」が凝縮されている本】、6章【発想がユニーク! 珠玉の「短編集」】、7章【危険なくらい「想像力」が刺激される本】。全部で100冊の本。
山颯(シャン・サ)の二冊、特に興味を惹かれましたね。紹介文にやられました。
『碁を打つ女』・・・・・・≪絶望的なのにこのラストしかありえないと、納得させられてしまう。魂を揺さぶる物語とは、こういう小説のことを言うのだろう。≫(光森優子・文)
『女帝 わが名は則天武后』・・・・・・≪それにしても文章が素晴らしい。そしてうらやましい。二十年以上、翻訳をしてきたが、こういう作品をこういう文体で訳してみたいなあと心から思ってしまった。≫(金原瑞人・文)
紙の本
12歳からと言わず大人にも
2022/08/09 19:47
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外作品を読むのは、楽しい。世界が広がる。
しかし、読み始めると結構疲れる。登場人物のカタカナ名、地名、背景、そうしたものを追うだけで体力が要るように感じるのだ。だからこそ、本書の編者・金原瑞人さんは、「12歳から」と、若い人に勧める。
「外国文学を読める時代はそう長くはない。胃腸が丈夫なうちに(略)フォアグラを腹一杯食べておいた方がいいのと同じなのだ」と。
言い得て妙だと納得しながら、しかし、本書のダイジェスト版なら、大人も疲れずに読めるぞと思う。惹かれた本から手に取ってみようか。
紙の本
おもしろそう
2017/04/11 10:24
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろそうな本がいくつかあったので読んでみたい。
読書ガイドとしてよかったけど、たしかに宅の子はいいこちゃんざます!な親には向かないとは思う。
いろいろ読んでいいと個人的には思うけども。
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自分では手に取らない本がやっぱりある。
買うのは厳しい。でも、購入せずとも、図書館利用で読める本もあるわけで。
こちらの本で紹介されるのは、ほとんど児童書。児童書って、本を読む子供に好意的で、そういうものを買い与えることを厭わない人や、図書館に連れて行ってくれたりってことがないと、実際子供の頃には読めなかったって人、結構いるのではなかろうか。
私もその一人で、今更モリモリ読んでいたり。でも、児童書って奥が深い。大人も大変だけど、子供の頃はもっと世界が狭くて、逃げ出せないとばかり思っていたから、今より苦痛なこと、多かったもんなぁ…
とりあえず、メモをとったので、これから徐々に読んでいくつもり。
金原氏のコラムで、日本ほど各国の翻訳がなされている国は珍しい、というのがあって、訳の好みや質は数多あれど、日本語以外の言語でスラスラ読書ができない私にとっては、なんてありがたいことなのだろうと、訳者の方々に感謝した。
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海外のYA本100冊を紹介。「毎日が愛おしくなる」などの分類もいかしているし、多彩な執筆者によるレビューがまたいい。
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国内作品版に続き、海外作品版も読んだ。
自分が読みたい作品がワンサカ掘れた。
長女に薦める本を探す、という当初目的は消失しました(笑)
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甥へのプレゼントの参考に。
海外編ということで、全て翻訳もの。小説以外にも百科事典系やノンフィクションなども。
他作品同様、大人でも十分楽しめる作品ばかりです。むしろ国内作家を紹介した同シリーズより面白そうに見える。
まえがきのやコラムを執筆している金原さんが「今の日本は年齢層を問わず、音楽など読書に限らず国内ものばかり見て、内側ばかりで外を見ようとしない」ということを書いています。それについての苦言もありますが、「でも、わかるんだよ。他の国のことはわかりにくい。人名地名もカタカナばっかりで読むだけでしんどいんだよね。実は自分も…」というような本音も。
ああ、わかる。私も学生時代は細かい全集物の翻訳本を喜々として読んだけど、今は国内ものばっかりに。
日本が翻訳大国というのは知っていましたが、そこでも取り上げられています。せっかく恵まれた環境にいるんだから、また読んでみようかな。
本の紹介もいいけど、このコラムがまた面白いのです。
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12歳からとのタイトルだが、当然、大の大人が読んでも面白そうな本がたくさん紹介されている。紹介されている本は絵本から大人向けの本まで様々。
あとがきにも書いてあるが、学校で推薦される本とは、味わいが違うものが多い。切実に、人生のひりひりさを感じるような本がたくさん載っている印象。
世の中には、面白い本がたくさんあるということを教えてくれ、小説を読むわくわくさを思い出させてくれる本。
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海外編。国内編ではそれほど気になる作品に出会えなかったけど、こちらでは結構見つかった。今、外文に対する興味が強いせいもあるけど、いかんせん海外に関する知識が少ない、ってのも大きいかも。トヨザキ社長もここでは編者に名を連ねていて、それもポイント高し。でも、彼女がお勧めしている作品は、殆どがここ以外でも名前を聞いたことのあるものだったけど。それはさておき、早速気になったものからチャレンジしてみたいと思います。ちなみに、社長以外の選者で、一番気になる率が高かったのは、責任編集の金原さんでした。
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12歳から、とタイトルに冠しているが12歳をとうに過ぎた大人の方も楽しめる海外文学のブックガイド。
児童文学、ヤングアダルトが主なのだが、時折ドキッとするような本が混ざっていて気が抜けない。
バタイユとか、学校の課題図書に絶対入らないからなあ。
12歳って、何でも読んでいいんだ、読ませていいんだ、と思った。
親が本を与えるだけでは親の趣味と希望が大きくでてしまい、子供が好きなものばかり読んでゆくと偏ってしまう。
でも、こうやって読み巧者達の魅力的なレビューで知らない世界に誘われるのもまた楽しいと思う。
ハリポタの次に何読んでいいのかわからない・・・という人にもいいかもしれない。