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これは凄いです!!最初、いやーこれはないでしょ~・・・と思いながら読んでいたのですが、だんだんありそうに思えてきて、いやー、あるかも、コワー、ヤバーという感じで戦慄・・・。でも、やっぱり現実に人を殺すのって尋常じゃないと思うので、動機が弱い気がしなくもないけど、職業的に、真面目な人ほど、あるのかも、と思って、そこが怖かった。
正義、なんてどれがホントに正しいのかわからないけど、それぞれの思いはわからなくもない。重い内容だし、読後感も全然スッキリじゃないけど、やっぱりスゴイ。圧倒されます。やっぱ、雫井さんからは、目が離せませんねっ!!!
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検事の仕事について考えさせられる作品。
二人の検事が主人公。一人は任官5年目で東京地検・刑事部に配属された沖野、もう一人は沖野の司法修習時代の検察教官で沖野が弁護士希望から検事志望になったきっかけとなった人物・最上。沖野が配属された刑事部の本部係として再会する。
ある強盗殺人事件を最上と関わることになる沖野。その犯人として挙げられたのが最上には忘れられない人物だったことから物語があらぬ方へ進み、二人の人生まで狂わせていくことになる。
検事は犯罪を犯した人間の罪を明らかにし、その罪に見合った罰を決める。犯罪者たちの中にはきちんとその罪を悔い改めようとしている人もいれば、反省もなく、時には時効まで逃げ延びている者もいる。日々犯罪者と関わる中で、被害者やその遺族の思いに触れ、犯人に罪を償わせることの大切さを実感している検事だからこそ、時効まで逃げ延びた犯罪者を許せない気持ちはわかる。でも一方で、冤罪を生んでしまうこともあり、それによって一人の人間の人生を狂わせることもあるのだと言うこともしっかりと受け止めてほしいとも思う。
ラスト、この事件のせいで人生を狂わされた二人だが、そんな二人にも支えになってくれる家族・恋人・友人がいることが救いだろうと思えた。
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決して許されないことだが、家族同様な少女を卑劣な犯行で結果的に殺害した男に報復したいと思う気持ちは理解できる。時効って一体何なんだろうと改めて考えさせられた。法の下では、時効が過ぎれば犯した罪を問われない。松倉みたいな奴がいると思えば尚更。時効が過ぎれば、自分が犯した罪を償い終わったように思ってしまう。勘違いを起こさせてしまう。犯人は一生自分が犯した罪を忘れてはいけないし、償わなければならない。エンドに向けて読んでいるうちに、この作品のテーマからずれた思いに捕らわれてしまった。
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最上検事、沖野検事、北豊寮と蒲田の事件。
本の題名で先が読めてしまうのに、初めての作家さんという事で、手に取ってしまった。
冤罪。
辛かった。
かなり読み飛ばした。
泣いちゃうし。
大好きな読書が苦しい物になっちゃった。
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「正義は勝つ」という常套句が上っ面をするりと滑って行く、そんなテーマが流れているような。
前半、状況がたいした変化なしに過去の事件も織り交ぜて淡々と描かれる。でも、後半、一旦検察側の人物の起こした行動が・・・
「弁護側の証人」をもじってのつかみはOK,でもあの本のびっくり感は味わえなかった。胸がすくというすっきりとはかけ離れたモヤッとした気分が残る。あれでよかったんだと自分に言い聞かせながらも法曹界で生きてゆく人たちの裏側がイタい。
最後まで一気読み。
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検察官お二人(特に若手)の人物像がもう少しくっきりやったら言うことないです
ラストは人目があるとこで読んだらあかん本でした
最初はちょい時間がかかりましたが、後半は一気読み
共感でけへん行動や、飛躍し過ぎとのご意見を、ここ以外でも拝見しましたが
この行動が、わかるとおもっちゃったうちは、壊れてるんでしょう
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何が正義で何が悪かを考えさせられる作品です。
最上の気持ちは多少理解出来ますが、だからといって無駄な殺人を犯して松倉に罪を被せるというのは最善の策だったのか疑問に思います。読者を説得させる為にも、彼の心理を深く掘り下げて欲しかったです。
他にも現実として見ると根本的に無理な点が沢山ありましたが、ストーリー自体はとても面白いですし、ラストの無情感も印象的でした。
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いやぁ、面白かった。ページを捲る手が止まらず久しぶりに夜更かし。
新人検事沖野が自らの職を辞してまで信念を貫き、冤罪から救った相手は下卑た殺人犯で、代わりに裁いたのはかつて厚い信頼を置いていた先輩検事だった。
松倉逮捕以後沖野自身の信念・正義感と、検察という組織での役割の間で葛藤し煩悶する様が、張りつめた空気感と共に伝わってくる。
最上が最後に述懐しているが、彼の最大の罪は検事として輝く未来ある沖野を苦しめ、天職だったであろうその仕事に絶望を抱かせたことだ。最上は(歪んではいるが)自身の正義を貫き悔いは残らないだろうが、どこにも救いが無い沖野の心はどうすればいいのだろう?
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面白くて一気に読んだ。検察の強引な取り調べ、冤罪、時効事件、罪とその報い、正義とは…いくつもの重厚なテーマを盛り込みつつも最後のページまで息切れすること無く展開される練りこまれた筋書きが素晴らしい。一見冗長なような描写もきちんと回収されていて見事。追う者が追われる者となるあたりもスリリング。ラストでまさか松倉は共犯なんじゃ…って想像したけど、流石にそれはなかった。
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途中中弛みしたが、読みやすかった。
個人的には、最上は、そんなに松倉を許せなかったのかと、少し疑問が残りました。
顔見知りが殺害され、それが時効で未解決事件になったのであれば、思いも一際大きくなるのか…
最上は仲間の思いも背負っていたという事かもしれないですね。
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☆5こは贔屓目かなとは思ったのですが、冤罪はこうして作られるという過程が詳細で、現実の冤罪事件に目を向けて欲しいという願いも込めて5こです。
正義とは何かになやむ青年が登場しますが、正義は正義と貫いてほしかったところです。
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最上検事の教え子、沖野は捜査本部事件担当となる。
そして、老夫婦刺殺事件が起き2人が担当する事に。
「自分は何をしたかったのか」沖野の苦悩。
読み進める中、最上検事の思いに共感したり、
沖野検事の苦悩に悲しくなったりと、
自分の思いも、あちらこちらへと揺れる。
未だにまとまらない・・。
正義ってなんだろう。
すっきりとは終わらない。
色々と考えさせられる作品。
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イマイチ。
因縁のあった相手が事件の容疑者になった時、検事は今度こそ捕まえようとする。しかしあまりの強引さに部下と対立し不審を持たれる。
スリリングではあるが、驚きが少なくストーリーに意外性が無さ過ぎる。部下の検事は女性の補佐官とデキちゃうし安っぽいドラマのようで好きになれなかった。
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久しぶりの雫井作品でしたが、重いテーマを扱った作品で読み応えありました。
現行法下においての正義とは何かを考えさせられる。
正義であるはずの、正義でなくてはならない検察というものが道を踏み外したら、、。
タイトルが素晴らしいですね。
最上、沖野、果たしてどちらの正義が正しいのかは簡単には答が出せない。
最上の動機が弱いようにも思う。
決して後味の良い終わり方では無かったけれど、個人的にはこの閉じ方は良かったと思います。
「正義とはこんなにいびつで、こんなに訳の分からないものなのか」というこの言葉が胸に突き刺さる。
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・・・後味が最悪・・・。なんでこんなオチにしちゃうのかと思わせるくらい最悪・・・。
ダークな気持になっちゃいます。落ち込んでるときに読んじゃダメ~(って俺のことだよ!!)。
ああああああああ。諏訪部の気持ちを無にすんな!! 沖野のバカ!!
お前なんか、何やったってダメだよ!!! 橘もバカ。。。沖野は青臭い無能力者なんだからww、あんたが旦那を食べさせるべきなのにw公務員やめやがって・・・。もう駄目だな。汚い人間しかこの世の中渡っていけないのよね。・・・ふうう。・・・・最悪な読後感・・・。