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1112
自分の学生生活は何だったのかと、読了後に自問自答をしてしまった。せめて、残り僅かの学生生活と卒論はしっかりやろうと心に決めた。
p225
普通の人は、先生を見ても、そんな凄い人だとは絶対にわからない。これも、科学というものが謙虚である証拠だと僕は思う。宗教家や政治家ではありえないことだろう。
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今、真っ直ぐ見つめている生活の中で上位に置かれる価値観を、ちょっと視線を外して眺めることができる、一息つくような読書だった。癒されたといってもいいかもしれない。
生活というありふれた言葉が持つ不思議さがしみじみと染み入る感じ。
解説では、「こころ」が触れられています。私は、最後まで読んで「人間失格」を思い出しました。
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大学の話
大学とは人生最後の学舎であり
本当に自由な自分の時間が取れる最後の期間だと思う。
その間で研究をするも旅をするも良くて、吸収出来ることはこの時期に全て吸収しておくべきだとも思った。
勉強をしよう。
私はあと3ヶ月で大学を卒業する。
とても不安でとても悲しくて、それなのにとても何かに期待している。喜嶋先生のように静かな世界で一生を終えたいとも思った。
在学中に読みおわれて良かった。
そして、この時期に読み終わった私には、読ませたい人の顔が浮かんでしまった。
それは私にとっての一番の恩師。
私がなんで話さなくなったのか、どれほどに先生が好きかが、主人公によって代弁されているようで、読んでいて苦しくなる時があった。
静かな日常はとても大切だ。
その世界はきっと、何人たりとも犯してはならないものだったのだ。
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シリーズ外小説。 もの凄く良かった。長く忘れていた探求心、学ぶ意欲を猛烈に掻き立てられる。 短篇集も鮮烈だったが、本作はさらに秀逸。なかでも、研究生活において挑んでいく様は、もはや命がけといっても良い。全てを捧げ、考えに考え抜いていく。喜嶋先生の本質を突く言葉の数々。鋭く刺さる。 有名な慣用句として使われる王道は、実に稚拙。森博嗣が解釈するように、歩くのが易しい近道ではなく、勇者が歩くべき清く正しい本道こそそれであろう。文字通り、別次元の思考と覚悟がそこにはある。 「学問には王道しかない」
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“学問とはこれほどまでに深遠で、研究とはこれほどまでに純粋。”のコピーをみて珍しく本屋で新品を即買いした。思った通りの良い本。大学生なのだから普通は知っていて当然なことを本当に知らないまま、意識もせず私は卒業するはずだったのだろうと思った。大学が、研究が、一体どういうものなのか。卒論のことも色々書かれてる。もう少し早く読んでおきたかったなと。
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大学4年、精一杯卒論を仕上げた時を思い出した。
あのときのひらめきとか感動とか、そういうものだったんだなぁと納得できた。
その気になればまたあの体験をできるのだろうけど、時間が許さない。
大人になるって寂しいな。
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自分がこの歳まで生きてきて…抱えたものや失ったもの、悲哀も歓喜もすべてがこの本の中にあった。
読み終えてしまった時の寂しさといったら…言葉にするのは下品だとすら思うくらいの深さだった。
大学というものの本当の姿、研究というものの真の価値。それが森さんらしい論理的かつ明快な筆運びで語られている前半部。
人間存在の不思議や矛盾、人としての幸せ、それと引き換えに失われてしまった自己の本質…この本にはあまりにも多くの真実がまっすぐに語られていて、心の芯まで揺さぶられ、私の中で何かが変わっていくのを実感しながら読むことになってしまった。
このくらいの厚みの文庫本なら、ゆっくり読んでも3時間はかからない私が、何度も同じところを読み返し、ため息やら吐息やらの形を借りて、自分の中で今までごまかしてきたものを排出しながら…読み終えるのにかけた時間は実に倍の6時間。
濃厚で切なく、輝きに満ちた本。若い時に出会いたかった。いい本でした。
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自伝的小説とは知らずに読み始めて半ば過ぎにはGシリーズを思い出しながら読み終える頃にはニヤニヤしつつオチで…って感じやね(苦笑)
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大学関係者ならこの世界がより理解出来るんじゃないかと思う。
喜嶋先生のように生きていくのは難しい。
意識するしないに係わらず、
何かを得て何かを捨てて生きていく。
大人になるということ。
いつまでも同じ場所で生きていくのは難しいと思った。
(文庫になったので購入・再読。)
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読んでいて、ひやりとした。いつ、研究をやめてしまったのだろう。
喜嶋先生の生き方にはすごく憧れてしまうし、そのままであってほしいと思う。
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大学で助手をしている喜嶋先生についての物語。僕と先生が深く関わった研究生活を山場に、各々の生きざまが僕目線で描かれている。ノスタルジック。
ラストのシーンで、僕が変わっていなければ理由を考えないやろう。
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'14年一冊目、森博嗣大先生の作品読了。読んでて理系の人間でよかったって思った森博嗣好きにはたまらない独特の表現ばかりで鼻血でそうw
個人的にはP345の頭を働かせている人の件が印象的だった(ノ´∀`*)
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とても素敵な本。
森博嗣の長編作品で好きなのはたくさんあるけれど、
その中でもこれが一番好き。それ程に素敵な作品。
森博嗣の自伝的小説ということだけど、
読んでいてこんな素敵な師に出逢いたかったし、
願わくば中高生の頃にこの本を読みたかったと。
学ぶことはいつでもできるとはいうし、その通りではあるけれど、
師との出逢いに関してはいつでもというわけにはいかない…。
最近の真賀田四季に関わるミステリシリーズは、
文章を削いでしまい過ぎだろ、と言いたくなるくらいに、
文章が簡潔な印象を受けていたけれど、この本に関して言えば、
淡々としているような語り口が「静かな世界」の雰囲気に
とても合っていた。
しかしこんなことを書くと、喜嶋先生に
「言葉の上辺だけを見て、言葉の内容を理解しようとしていない」
と言われてしまいそうだけど。
物語の終わりというか、喜嶋先生との別れには、
途中から漂う雰囲気からそういう終わりでないといいな、
と思っていた通りの終わりになってしまった。
それがどうしようもなく淋しい。
人との繋がり、別れとは得てして
そういうモノなのかもしれない。
そうは思うけれどやっぱり淋しい。
この終わり方だったからこそ、余計に染み入るのかもしれない。
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正直、今の私には全部理解しきれていないと思う。
大人になるってこういうことなんだろうなぁ、とは思うけれど。
大学生になって、時間がたったらまた読みたい。
p162から書かれている『思考』についての描写はすごく好き。
なるほど、あの感覚は言葉にするとこう言えるのか、と妙に納得した。
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リアリティのある研究者のお話し
何のために大学に行くのか考えてもらうために、高校生が読むべき本
大学は教育機関である前に、研究機関なんだよな~
実際に大学の研究室について知ってる人にとってはかなりのあるあるネタ満載だと思う
自分が大学院にいた時のことをかなりリアルに思い出してしまった
確かに朝から番までずっと研究室にいたなぁ・・・
そして研究室のボスが愚痴っていた「研究ができない」という状況もまんま
途中までは「あるある」と思って読んでたけど
終わりの数ページの展開がかなり怖い
特に大学の実情を知ってる人にとってはホラーと言っても過言ではない
逆に、よく知らない人が読んでも「ふ~ん」で終わるだけなんだろうけど
そんな仕掛けをした森博嗣が一番怖い(笑)
解説で夏目漱石の「こころ」が連想されているけど
なるほど、確かにそんな雰囲気