紙の本
人を動かす交渉術
2007/08/12 21:31
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みらくる - この投稿者のレビュー一覧を見る
「交渉術」というと、どうしても自分の会社の外で
仕事をしている人が必要とするスキルのように思いがちですが、
企業で働いていれば、社内業務の人であっても、
外部の人と話をする機会があるはずです。
もっと言ってしまえば、社内で、たとえば上司と仕事の話をするときにも、
実際は交渉をしているのです。
交渉というのを、広くとらえて考えると、
会社でなくても、たとえば主婦の方であっても、
お店やもしかすると役所などでも、
「交渉」にあたっていることがあるはずです。
この本を読んで思ったのは、
そうしたいわゆる「交渉」の場以外で、
この「交渉術」は、活用できるのではないか、
ということです。
内容では、
丁寧に人に接することをはじめ、
人が人と接するときに欠かしてはいけないことが、
理屈をともなって書いてあることが、
「なるほど」と思わせるものでありました。
けっこう、応用の場がいろいろありそうです。
(逆に、見つけないとまずいですね)
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新書の帯の著者の顔をみると、難しい本なのかな?と思いますが、読んでみると軽い語り口で読みやすいです。弁護士である著者が長年の経験から得た交渉のコツがまとまられています。ゲーム理論、クリティカルシンキングなどの考え方がわかりやすく説明されていたところが良かったです。
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交渉術といえば交渉術なのだが、ゲーム理論やクリティカルシンキング、ストーリー理論などを簡易に説明し、また人が行動する時の心理的要因の分析などもまとめている。
心理学やマーケティング、経営論などを学んでいる時に、おさらいを兼ねて軽く読むことがいい方法かも。
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内容はよう書いてある事だと思いますが、
非常に分かりやすく書いてあり、入門書としては良いと思います。
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交渉にあたってまず大切なことは交渉相手は常識を備えた対等な人間であることを前提とすること。
小さなYesを重ねて条件を引き出す。
いかに論理的に考えても裏付けがなければあくまでも仮説。
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ストーリー理論という部分には感銘を受けた。
また映画「評決」などを理論の説明例としてあげており、観たくなった。
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6/18読了。
交渉術のエッセンスが詰まった本と評価してよさそうだ。
合理性だけでは人は動かない。
そこに心理学的要素を加えることで人の心を動かしていく。
このような考えの下から生まれた「ストーリー理論」はプレゼンには非常に有効な手法かもしれない。
(そんなに都合よくストーリーを組み立てるとも思えないが・・・)
本書をきっかけに、改めて「交渉力を高めていきたい」と考えるに至る。
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交渉術の解説書だが、ゲーム理論やクリティカルシンキングなど幅広く書いてある。
交渉時の心構えや落とし所などとても参考になった。
学生よりビジネスマン向け。
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今までこれを知らずに営業と交渉してたのか。。
聴くことで、相手のガス抜きさせる、主張や隠し玉を全て出させる。
事前の一言を欠くと、相手は決定プロセスに参加させられなかったと不満を抱く。
Door in the face techniqueは条件落とす時に、どうしても必要な理由を加えるのが大事。
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一言でいうと、「当たり前のことを怠るな」に帰着する。
いろいろな例を挙げて、いろいろな当たり前を教えてくれる本。
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交渉には「確かな方法」がある。
本書は大きく分けて5つの章に分けられ、弁護士である著者の交渉術を簡単な例と共にわかりやすく説明している。
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1日で読了できるほどの分量で読みやすい本だった。
心理・論理などの基本的な内容を分かりやすくまとめてある。
様々な内容を含んでいる反面、個別の内容はそれほど深くないため、心理・論理を使った交渉に関する大枠をつかむという位置付けとして考えるのが良いだろう。
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【読者】 ビジネスから日常生活まで大小問わず交渉に関わる人
【目的】 理論と経験知を融合させた普遍的かつ実践的な交渉スキルの提供
【一押】 著者の実体験に裏打ちされた具体的な対処例。コンパクトにまとめられた交渉におけるツールの紹介
【概要】 交渉術とは、究極的に社会全体の利益を高めることを目的としたスキルで、理論と実際の経験知の融合によって生み出されるスキルである。そこでは、心理学やストーリー理論、ゲーム理論にクリティカルシンキング、そして機先を制する交渉スタイルが求められてくる。心理学では、人間の返報性や一貫性、権威への従属性を利用する。ただし、相手を対等な交渉相手として敬意を持って接することを忘れない。ストーリー理論は、①誘因、②期待、③満足というストーリーを展開することで相手の心情を揺さぶるものである。データだけでは動かない相手に有効。ゲーム理論は、相手の戦略をもとに落としどころを探る上で有用。交渉における武器は「代替的選択肢」、「オプション」、「時間的コスト」、「情報」の4つがある。また、時間を決めるなどの「コミットメント」も活用できる。クリティカル・シンキングは、論理的に批判検証するための思考ツール。演繹法と帰納法で交渉前に仮説を立てておく。その際、ピラミッド構造、ゼロベース思考を意識することも重要。
【感想】 自分は今まで交渉において人間関係を崩したくないあまり、なあなあでやろうとすることが多かった。だが、今後ビジネスではそういう姿勢は通じないため、本書に書かれているようなポイントを最低限押さえて、交渉に当たるようにしたい。特に仮説思考とストーリー理論は、小手先ではなく本質的に自分のなかに落とし込んでいく必要があると感じた。
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[ 内容 ]
交渉には「確かな方法」がある。
それは、単なる経験として語られるものではなく、理論の裏づけがなければならない。
数多くの案件を、誰よりも早く、そして円満に解決し続けてきた弁護士が、交渉に必須の「論理」と「心理」をわかりやすく伝授。
確実に身につき、役立つ、実戦で負けない交渉術。
[ 目次 ]
第1章 相手の心をつかむ-交渉の心理学(アメリカでは交渉心理を学ぶ時代 グローバリゼーション時代の交渉 ほか)
第2章 心を揺さぶる、感性の交渉-ストーリー理論(人は理屈で動かない なぜ塚田氏のプレゼンが受けなかったのか? ほか)
第3章 落としどころを見極める-ゲーム理論(なぜ交渉で「ゲーム理論」が必要になるのか ゲーム理論とは? ほか)
第4章 確実に攻めるためのツール-クリティカル・シンキング(なぜクリティカル・シンキングが重要なのか クリティカル・シンキングとは? ほか)
第5章 機先を制する交渉のスタイル(ちょっとしたことで、後手に回ることも 交渉のときの服装 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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荘司雅彦著「人を動かす交渉術」平凡社出版(2007)
この本は従来の交渉を対立と考えるハードな交渉述も、交渉社同士の関係を重視するソフトな交渉術超えた、共通の利益を出来るだけ見いだすというウィンウィンの関係の実践本としての考え方を強くだしてる。交渉というと以前までは経験者の経験を綴った本など、概念がしっかりしていなかったが、ハーバード大学によって交渉が学問として発達してきた頃から、このウィンウィンの関係を軸とした交渉学というのもが研究の結果知られるようになってきた。アメリカでは、1980年代から盛んに交渉術が実践的な学問として重視されてきたのですが、日本はというと、「阿吽の呼吸」や「場の空気」で物事が決まって行く事が多くあり交渉としうて他人行儀的なことはあまり好まれていなかった。ところが2000年以降、グローバリゼーションという波が日本にも押し寄せ、海外とのビジネスに交渉が必要な場が多く出てくることとなる。この交渉を円滑に進めるためのツールが交渉学、交渉術、という学問という位置づけがされている。
*交渉は相手が誰であれ対等である。常識を備えた対等な人間であることを前提とすべきです。そして対等な交渉相手としての敬意を払う事を忘れては行けません。
*相手の「主張の価値」を身と得る。相手の主張には意味があることを認識して、しっかり聞く事が大切。決して相手の主張を認めたり肯定したりすることではなく、とうていのめないような主張であっても常識ある人間と交渉している以上、相手のいい分にはそれなりの意味を認め、拒絶しないことが重要
*相手の主張を全部聞いた後で、以上ですべてでしょうか?と念押しをすることが大切。これですべてだ!ということになったら、この段階で相手の主張が全部でたという既成事実を創り上げる事ができる。主張をすべて出させるという事は、隠し球や後だしを封じてしまえ、重要な要素となる。
*相手とのつながりをとっかりに話を進めるのは意義がある。相手とのつながりをさぐるというのは、交渉相手との共通点を見つけてそれを示す事です。これにより最初のアイスブレイクができリラックスした雰囲気を創り出せる。
*人間あその決定そのものに不満があんくても、その決定プロセスに全く参加させられなかったような場合は多いに不満を抱く事がある。そのため、交渉においても場所の設定、参加メンバー、予定時間などは打ち合わせ、その決定プロセスに相手を参加させることが重要である。