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みんなのレビュー105件

みんなの評価3.5

評価内訳

99 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

刺激的ではありますが、そして考えさせられる点もありますが、私は清水義範の文章読本のほうが為になると思うし、読書感想は書評とは違うので、感想こそ自由なわけでそこのところ、多分、世の書評というもの自体に曖昧なところがあって、それが誤解を生んでいるような気がします。プロだけが人間、みたいな発言は読んでるこっちが恥ずかしい。所詮売文稼業じゃないですか・・・

2012/02/26 19:58

15人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

基本的に、多くのネット上で公開されている〈書評〉や〈読書日記〉〈メモ〉の類を書評と称するかどうか。ここは定義の問題として重要だと思います。で、私にとって大きかったのは新井素子の発言です。とはいえ、それがどこに書いてあったのか、探せないので申し訳ないのですが、おおよそのところは字数というか頁数に関わっての発言でした。内容は

本にしたときに2、3頁で出来ることは書評ではなく、読書案内である、評というからには論旨がなければならず、読み解きも必要だし、場合によっては引用もある。そうなると、数頁で収まるはずがない。

といったことだったと思います。豊崎の論がふらつくのは、実は日本の書評には「読書案内」と「評論」の二種類が混在していることを忘れているからだと思うのです。読書案内であれば、それは人に本を読んでもらうことが主眼ですから、粗筋紹介があるのは当然ですし、興を殺がないためにネタバレはあってはならないことになります。興味を抱かせるのが目的ですから、引用だけの紹介でも十分に意味を持ちます。そして、批評をしなければ、字数は800字から2000字でも十分目的を達することになります。

海外の、特に英国の「書評」が、字数が多くネタバレもする、というのはそれが「批評」であるからで、目的はあくまでその本を読み終わった読者に対して、自分はこの作品をこう読んだ、という自己主張することです。当然、引用も多くなりますし、その作品の位置づけを作者自身だけではなく、文学史的にも行う必要があります。字数も「読書案内」とは大きく変わります。

実は、最初にこの視点をとってしまえば、豊崎がここで色々行っていることの多くが、整理されてスッキリします。一般的に、ネット書店で求められる書評は、販促の意味がありますから「読書案内」ですし、新聞の書評も、出版広告の多さから言っても同じことになります。ただし、そのことをわきまえない先生もいて、少ない字数で「批評」をしてしまい、ネタバレや自己宣伝で終わる例が特に新聞に多いのは、執筆者と新聞社に間違った思い込みがあるからです。

では、新聞に「批評」的書評がないか、といえば、それはあります。その月一ヶ月の小説や詩、エッセイなど全般を見て各作品を比べながらその傾向を論じる時評がそれです。ここでは、良い作品がなければないとして明言されますし、作品の比較も行われます。内容紹介よりは、その作品の位置づけなどが論じられることが多いのはいうを待ちません。第1講から第7講までは、この視点を持てば、あえて議論する必要もない、ということになります。

で、です。私が最も気になったのが115頁
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なぜ他人様が一生懸命書いた作品をけなす必要があるのでしょうか。卑怯ですよ。他人を批判する時は自分の本当の顔、どころか腹の中まで見せるべきでありましょう。都合が悪くなれば証拠を消すことのできる、匿名ブログという守られた場所から、世間に名前を出して商売をしている公人に対して放たれる批判は、単なる誹謗中傷です。批判でも批評でもありません。
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と書き、作家側からの反論をうけるとするブロガーに
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 「なんで作家自身が、そんなに程度の低いブログにとこまでいって、わざわざ反論なんて面倒くさいことをしなきゃならないのか。そもそも、その書き手は当該作品を誤読、もしくは全然読めていないのだから、議論は不毛に終わるに決まっている」と応えて置けば十分でしょう。
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といい、最後にネットなどなかった時代のバルザックの引用までして
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 しかし、《ツルハシの一撃》となりうる書評は、読まなければ、精読しなければ、決して書けません。高いリテラシーと有名性を備えて初めて《ツルハシの一撃》は成立するのです。どうしてもそれをしたい方は、まずプロの評論家になられてはいかがでしょうか。
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と決め付け
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 というわけで、匿名の書評ブログを開設している方は、今後は愛情をもって紹介できる本のことだけをお書きになってはいかがでしょうか。
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と嘲弄します。金をもらっているプロは偉くて、読書感想しか書けないアマチュアは愚か。でも、出版界を支えるのは後者です。本を読めばだれでも面白い、面白くないくらいの感想を持つ。それをブログに書く、そのどこがいけないんだとなります。それを書評と称する、それだって間違いとはいえない。だって、書評の定義なんてあってないようなものだから、ほんの呟き程度のことを「書評」という人だっていてもおかしくはない。

つまらない、って言われるような本書くなよ、プロだろ、お金取ってんだろ、って逆にいう人だっているでしょ。匿名がダメ、っていうのもおかしい。だって、匿名か否かと評の内容に関係性はないんですから。無論、匿名を武器に好き放題言う人もいるかもしれませんが、実名で好き放題言って、それを売りものにしている売文業者がいることだって事実でしょう。

結局、本には面白い本と面白くない本しかないのと同じように、評にも人を感心させるものもあれば感心させないものもあって、そこに匿名や報酬の有無や職業は関係ないということになります。ちなみに、私が本のことを書くときの姿勢は、どんな人間だって本を読めば、好き嫌いくらいの感想を持つはずで、そうならそれを素直に表そう、というシンプルなもの。読書は、そして文章表現は万人に開かれるべきものです。

この本の豊田発言に首を傾げたかたは、ぜひ清水義範のいくつかの文章読本を呼んでみてください。得るものは多いはずです。

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紙の本

「シロウト」さんの書評の価値を評価しすぎ?

2011/08/17 21:13

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る

数々の書評を読み込まれ、それに対して批評をしながら、「書評」とは何かについて述べている(と思われる)本書。
多くの本と書評を読み込まれている。それはとても労力を要することだし、トヨサキ氏の貴重な財産となっていることだろう。
それを元に書かれた本書は、一介の本読みの一人であるワタクシにとって、輝く宝物が詰まっているのかもしれない。けれど、残念ながらワタクシにはトヨサキ氏の文体が合わなかったのだ。とても有用なことが書かれているのだろうと思いつつも反感ばかりが先に立ってしまい、申し訳ないけれど途中から流すように読んでしまった。
この状況でいつもの「感想文」を書くのもいかがなものかと思いはしたが、備忘録としての感想文を綴っているワタクシであるからして、これは記録しておくべきと考えて、こうして書いているワケだ。

一冊の本に対する「書評」をいくつか並べて、批評するという試みは非常に興味深い。本に関するブログが氾濫する現在、検索さえすればいろんな方の感想を読むことはできるが、いかんせん手間がかかる。そして、その多くがいわゆる「シロウトさん」の書かれたものだ。原稿料を受け取って書かれる「クロウト」の方の書評を並べ読みできる媒体が欲しい。

トヨサキ氏の批評の大部分には共感する。読者の楽しむ権利を奪う書評はいただけない。しかし、どこからを「ネタばれ」といい、どこまでなら許されるのか、それは個々人によって異なってくるので、判断は難しいところだろう。私なら、ミステリに分類される本は読む前に一切の「書評・感想」を読まないように気を配っている。簡単なあらすじは目にすることはあっても。
では、ミステリ以外の分野の本はどうなのだろうか。これも読者が自ら読みながら得るであろうと予測できる感動や驚きを削ぐ書評は、やはりNGだと考える。しかし、前述の通り人それぞれであるから、どの書評を良しとし、どの書評を悪しとするかの絶対的な基準はない。

しかしまぁ、アマゾンのレビューなり、「シロウトさん」のブログの書評なりを基準にして買う本を決める人など、そんなにいらっしゃるのだろうか・・・。私には理解できないのだけれど。
「シロウトさん」の書いた文章が本の売れ行きを左右するほどの力を持っているのかしら?と素直に疑問に思う。トヨサキ氏はそのことを取り上げて、「シロウトさん」は自分の好きな本の感想のみをネット上で公開すべきと述べている。嫌いな本の感想までネット上にアップして、営業妨害する必要性はないだろうということだ。しかし、アマゾンのレビューも読んでみれば、それが信用に足るものか否かは判断できるし、それを読んで読む気がなくなる本であれば、それだけの本だったというだけのこと。それを上回るだけの惹き付ける力をその本自体が持っていなかったというだけのことではないだろうか。

タイトル買いの多い私は、読んだ結果、期待はずれとなることも無くはない。では、その本に関する感想はブログにアップするなということか。いやいや・・・、それはおかしい。タイトルで釣っておいて、内容が伴っていない本は少なくない。購入する前にどんな本だろうかといろんな情報を得る資格は誰にでもある。その情報の中には対象となる本を薦めるものもあり、買ってまで読む本ではないというものもあっていい。誰も彼もが褒めるだけの書評(「感想」含む)を書いていたら、それこそ参考にならないと私は判断して、本を購入する前に書評等を読むのをやめるだろう。
ま、トヨサキ氏はブログ上に書かれたものも「精読と正しい理解と面白い誤読の上で書かれたまっとうな批評なら作者や読者にも届きましょう」と一応述べておられるので、ブログ上の全ての書評なり感想なりを認めていないと言うわけでもなさそうだ。

しかし、ね。匿名で書いている人間が他人の批判をするなんて卑怯だと言い切るのはいささか行き過ぎ。「あなたたちは守られているのよ、何かあればブログを放り投げて逃げてしまえるじゃない」というのだが、自分が積み上げてきたものを放り投げざるを得ない状況に置かれたことのある私にとっては、この一文は納得いかない。それがどれだけ辛いものか、トヨサキ氏には理解できないようだ。自分自身の歴史の一部を葬り去るような痛みを伴うのだ。
ブログ上でハンドルネームを使っていろんな批評をしている人間の中にも、それなりの覚悟を持って書いている(全てがそうだとは言わないが)。「シロウト」は「シロウト」なりに、自分自身のネット上での名前を背負って書いている。トヨサキ氏が「シロウト」のブロガーにどのような恨みを持っているのかは知らないが、「あなたたちは卑怯よ」と言われるのはいい気持ちはしない。
なら、ペンネームを持って書かれている「プロ」のみなさんも卑怯者なのだろうか・・・。その名前で信用を得て、仕事を貰えているのだから「シロウト」とは違うと反論されるのであれば、それは筋違いというものである。「シロウト」だって、自分のハンドルネームでいろんなネットワークを作ってそれ相応の信用を得てきているのだから。違いは、それでお金を稼いでいるかどうかの違いだけ。名前を捨てて逃げることで精神的に負うものはそれほど違わない。

とまあ、長々と書いてきたけれど、もう一度じっくりと本書を読むつもりではいる。もう少し気持ちに余裕のあるときに。それだけの内容のある本であるとは思うからだ。
今は「備忘録的な読書感想文」を綴っているだけの私ではあるが、いつかは「書評」というものを書けるようになりたいという目標がある。そのためのヒントをいくつか得ることができた。もう一度、精読してみたなら、更に何かを得られるかもしれないという期待がある。いくらかガマンを強いられる本だけれど・・・。

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2011/04/16 01:21

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2011/04/17 21:55

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2011/04/25 12:04

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